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#幽霊
凛道桜嵐 新
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#日常
がくじゅつてき・あかげ
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わーい
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朝、千歳と一緒に日課の散歩である。盛夏に比べて涼しくなったとは言え、まだまだ最高気温は30度台、暑い。
千歳が額の汗をぬぐって言った。
『いつまでも暑いなあ、いつ秋が来るんだ?』
「一応、午後に雨降ったら涼しくなるって。でもその後もずっと夏日だってよ」
『嘘だろ……』
千歳は唖然とし、そしてぶーたれた。
『コンビニのお菓子はさあ、ずっと前から秋の芋栗が出てるのにさあ』
「花も秋だよね」
公園や花壇には、秋の花、ピンクのコスモスや青紫のリンドウなどが咲き始めている。で、俺はおばあちゃんに花の写真を送るためにそれらをスマホで撮りまくっている。
千歳が何か思いついたように言った。
『あ、あと売ってる野菜とかも秋かな。サツマイモとかブドウとか梨とか』
「へえー」
サツマイモかあ。千歳がおやつに作ってくれたやつで、おいしかったのあるな。
「あのさ、前作ってくれた、サツマイモのレモン煮食べたいな」
『よし、今度作ってやる』
千歳は笑った。
……俺のファンは、俺の構成要素として千歳を重視し、改めて俺を捉え直してみると言っていた。
別に、俺はものすごく善人ではないと思う。善人は親のパクリ行為を晒して炎上させたりしない。
ただ、千歳との暮らしが幸せだから、千歳との暮らしが大事だから、それを一番に守る選択肢をとっている。それが、自然と善人寄りの行動になるだけじゃないかな?
でも、しない善よりする偽善だ。俺はなるべく良い言動を心がけたい。
あ、こう言う考えが善人なのか? まあ、いいか……。
コメント
1件
ああ、この回いいなあ……。秋の花や芋栗のお菓子の話で季節を感じるの、好きです。サツマイモのレモン煮、千歳さんが作ってくれるの優しすぎます🤍 最後の「しない善よりする偽善」のところ、すごく刺さりました。主人公さんは自分を善人じゃないって言うけど、大切な暮らしを守るために善人でいようとしてるの、ちゃんと優しさだと思います。今日の穏やかな空気の中でじんわり沁みる一話でした。