僕らはまだ死にたくない!!
第7話.過去1-3.
▼START▼
_____________________
🍎 𓈒𓏸目線
_____________________
結局父さんは僕の事を思い出す事は無かった。
否__思い出せ無かった。
いつも僕の事を考える度に頭痛で可笑しくなる
かの様に頭を抱えていた。
思い出して欲しかった。僕はいつも願っていた。神様が居るなら。僕の父さんを……。
___本物に戻して。
僕と兄ちゃんが此処に連れてこられた時。
あの日は父さんの誕生日だった。
僕が小学生に入った時にやった父さんの誕生日
会と同じ方式でやるつもりだった。
🍎 𓈒𓏸「……心配。してないかなぁ……。」
父さんは僕の事思い出せ無いから___まぁ。
置いといて。母さんは僕の事覚えてるし。
🍎 𓈒𓏸「ぁーあ。カエリターイ。ね。兄ちゃんも
そう思うでしょ?」
そうやって今は居ない兄ちゃんに向かって話し
かけた。
兄ちゃんが亡くなった事はもう分かってる。
だけど……。僕の脳はそれを理解できない。
やりたがって無い。だって______
兄ちゃんが目の前に居るのだから。
🧸*̩̩̥「……ん。」
🍎 𓈒𓏸「……っ!!」
びっくりした……。久玲葉さん……?玖音さ
ん……?が起きてきた。
🧸*̩̩̥「ん〜…。ぁ。奈緒くんおはようございま
す。って言ってもお昼ですけど……。」
玖音さんだったのか。無視…は良くないしな…
…。
🍎 𓈒𓏸「……おはようございます。今は四人…
なんですね。」
🧸*̩̩̥「四人…?ぁ。そうですねっ!四人…。」
玖音さんは僕の言った意味が分かったのだろう
。少し心は痛いが今はコレで良い。
🍎 𓈒𓏸(そうだよね……?___兄ちゃん。)
_____________________
🧸*̩̩̥ 目線
_____________________
いつの間にか私も寝てしまっていたらしい。私
よりも先に起きた奈緒くんはまた幻覚を見ている様だった。____でも。見ている振りをしている様にも見えた。
🧸*̩̩̥ (そうだよね。お兄ちゃんが亡くなってま
だ気持ちの整理が出来ないんだよね……。)
奈緒くんのお兄ちゃん____桜さんは話した
事が無いから分からないけれどきっと奈緒くん
思いの“優しいお兄ちゃん”だった。
🧸*̩̩̥ (私のとは違う。嫌。__私とは違う。)
私が出る幕は無いけれど。私が代わりには馴れ
ないけれど。照明が当たってない奈緒くんに照明を照らす事なら私にも出来る。
🧸*̩̩̥「……奈緒くん。寿葉さんが帰って来るまで何しますか?」
お兄ちゃんの__桜さんの代わりに私が。
🧸*̩̩̥ (こっち側に引きずり出してあげる。)
_____________________
🍎 𓈒𓏸目線
_____________________
玖音さんは寿葉さんが帰って来るまで何をしているかを聞いてきた。
🍎 𓈒𓏸(……気付いちゃったのかな…。)
僕が兄ちゃんを見ていると偽っている事を。
🍎 𓈒𓏸(…?さっきよりはっきり見える?)
今までずっと見えていると思っていたものが。
兄ちゃんがどんどんはっきり見えるようになった。
🍎 𓈒𓏸「……兄ちゃん。」
兄ちゃん。いつもみたいに迎えに来てくれたのかな…?僕が迷子にナっているカラ_¿
_____________________
🧸*̩̩̥ 目線
_____________________
奈緒くんがさっきよりも可笑しくなった。
さっきは幻覚を___見ている振りだったのに。今はもう本物に幻覚を見ている。
🧸*̩̩̥ (……やばい。)
今すぐに引きずり出さなきゃ。手遅れになる。
私はすぐに分かった。コレは体験しているから。
🧸*̩̩̥ (…ッ。寿葉さんっ。)
今。寿葉さんは居ない。どうする。私一人じゃ出来ない。どうしたらっ。
🧸*̩̩̥ (“お兄ちゃん”っ。どうしたらっ。ぁ。)
私は見逃していた。ここには私だけじゃない。
“今回”は月海さんだって居る。私はすぐに月海さんへ助けを求めた。
_____________________
🌙.*·̩͙目線
_____________________
僕は寝る事が好きだ。寝ていれば何も考え無くて良いし。何よりとっても楽だから。
??「……さ…!お……く…さ…!」
なんだか今日は何時もより五月蝿い。
??「る…さん!…なさん!月海さんっ!」
🌙*·̩͙「……んぇ。」
🧸*̩̩̥「っ良かった……起きた。って!こんな場合じゃないっ!」
🌙*·̩͙「……?何か急いでるの?」
優しい口調…。玖音さんか。
🧸*̩̩̥「っ…!奈緒くんがっ!本格的に幻覚を見始めましたっ!」
本格的に……?前々から見てた様な……。でも玖音さんがこんなにも焦っているってことはだいぶやばいっていう事だ。
🌙*·̩͙「……?肝心の奈緒くんは__」
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!