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#るなさん
「……ちょっとだけ、だからな」
ヒロくんが、小さく呟く。
「ほんまにちょっとやぞ」
たっつんも念を押す。
「……」
その前には——
楽しそうなギャル組。
「いいじゃんいいじゃん〜」
のあさんが笑う。
「絶対似合うって」
るなもノリノリ。
「やってみなよ〜」
えとさんも完全に楽しんでいる。
「……」
逃げ場はない。
「……」
ヒロくん、深呼吸。
「……」
そして——
「……あ゛ぁ゛?」
低い声。
「……」
一瞬、空気が止まる。
「……」
たっつんが、ゆっくり振り向く。
「……お前」
「……」
ヒロくん、自分でも分かっている。
「……」
やってしまった。
「……」
その瞬間。
「え、いいじゃん」
もふくんが、笑う。
「似合ってる」
「……」
確定。
終わり。
「……」
たっつん、頭を抱える。
「終わった……」
「お前もやれよ」
うりがニヤッと笑う。
「巻き込むな!!」
即ツッコミ。
「……」
でも。
「……」
視線が集まる。
「……」
もふくんが、静かに言う。
「……やらないの?」
「……」
逆らえない。
「……」
たっつん、目を閉じる。
「……ちょっとだけやからな」
誰に向けたか分からない言葉。
そして——
「……は?」
低い声。
「……」
全員が固まる。
「……」
数秒後。
「……」
のあさんが、吹き出す。
「ちょっと待ってwww」
「それはズルいってwww」
るなも笑う。
「普通に似合ってるじゃん!」
えとさんも爆笑。
「……」
ヒロくん、遠い目。
「……なんでだよ」
「知らんわ!!」
たっつんがツッコむ。
でも。
「……」
その顔。
どこか——
楽しそう。
「……」
うりが笑う。
「ほらな」
「……」
もふくんが、満足そうに頷く。
「いいじゃん」
その一言で。
「……」
全てが、確定する。
―――
帰り道。
「ねぇ〜」
のあさんが笑う。
「次どこ行く?」
「カフェとかよくね?」
るなが言う。
「それな〜」
えとさんもノる。
「……」
その中心で。
「ん、行こ」
もふくん。
変わらないカリスマ。
「……」
そして。
「……あ゛ぁ゛?」
ヒロくん。
「……は?」
たっつん。
「……」
完全に——
染まっていた。
「……」
うりが、横で笑う。
「全員ギャルじゃん」
ぽつりと。
「……」
誰も否定しない。
―――
こうして。
シェアハウスは——
“全員ギャル”という
新たな日常を手に入れた。
―――
それが良いかどうかは。
「……」
もう、誰にも分からない。
ただ一つ、確かなのは——
「……」
意外と、悪くなかった。
ということだった。