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「正直に言う。一緒にいた女性は…浅野と言って、大学の後輩だった人だ」


ただの後輩なわけないよね。

キスしてたんだから…



言葉には出さない私の気持ちを読んだように言葉が続いた。



「仕事絡みで再会して、ずいぶん前に告白された。でも俺には、ずっと思ってる幼なじみがいるからって断った。でも…」



不意に私から目をそらす響。

言われることは予想できる。



「それでもいいと言われて…少しの間、付き合っていた」



それを聞いて、胸に重たいものが広がっていく感覚になる。




「セフレじゃなくて、恋人だった人…」



「付き合っったけど、どうしても琴音を忘れられなくて、俺から別れを告げた」



「じゃあどうして今になって…」



…聞かなくてもわかる。

響のこと、忘れられなかったんだ。

きっと。



「今日、仕事先まで訪ねて来られて、もう1度ハッキリ話をしないといけないと思った」



それで今日遅くなった…。



「仕事上の付き合いも、すべて契約は終わってる。会うことはもうない」



「…」




何も言えずにいると、くるっとひっくり返されて、正面から見つめられる。



「琴音への思いを消せないまま付き合った俺が悪いと思っている。彼女に、すべてを忘れてほしいと言った。その時間が必要だと思って、今日遅くなった」



見つめる目が熱くて、なんだか必死で…



「俺には…琴音だけだ。もう2度と、彼女とは会わない。もうとっくに、連絡先も消してある」



「…」





「お前に嫌いって言われて、力が抜けて…追いかけられなかった」



ギュッと力を込めて抱きしめられて、若干…苦しい。



ここまで来たら、気になることはもう全部聞いてやろう…。




「今日はお別れに、最後にその…シてきたの?」





問いかけにハッとして、響は私と視線を合わせ、ハッキリ言った。



「そんなこと、してない。琴音に会えた今、他の女性じゃ無理だ。もう琴音にしか、反応しない」



「反応…?」



「勃つ…ってこと。俺はもう、琴音にしか…」

「わ…わかったから…!」



改めて抱きしめられて、響に唐突に言われた。



「…上書きしていいか?」



…言いながら、どんどん前のめりになってくるじゃん…!


ダメとか、言えないようにしてるじゃん…!



結局壁際まで追いやられ、逃げ場をなくされて、余裕のないキスをされた。



でも、唇が合わさる瞬間に、さっき真莉ちゃんにされたキスとは全然違うってわかる…



信じられないほど甘くて、何もかもを忘れさせるようなキス。


角度を変えて、何度も何度も落ちてくるキスに、もう立っていられない…。


スパダリは甘くない

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コメント

1

ユーザー

琴音ちゃん少し🤏少〜しでいいからもうちょっと進んでもいいんじゃないかしら? 突然再会してあれれ〜で婚約者になってしまったけど…。また浅野氏みたいな事あると思うし、響にちゃんと向かってみたらどう?言いくるめられるちゃうだろうけど😂響は俺様だけど、けっこう天然?だと思う🤭

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