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「201○年 ○月‪✕‬日 大企業として知られる玩具製造会社の社長とその奥様が乗っていた船が沈没した。社長は無事が確認されたものの、デザイン案を担当していた奥様は消息不明。その他、一緒に乗っていた会社員293名の死亡が確認された。また、輸送中の玩具980個紛失、会社にとって大きな痛手となり、株価が大暴落している。」

段々と、この事件の真相が見え始めた。

途中で見つけたシズハのノート。玩具製造会社の社長がシズハの父なら、元々デザインを担当していたのは、シズハの母親。新聞にある記事からするに、母親は見つかっていない。だから、シズハがデザインを担当する事になった。元々の会社に戻れるよう、シズハはいつデザインを思いついてもすぐ描けるよう、ノートを肌身離さず持っていた。こう考えると説明がつく。

そして、紛失したおもちゃ達。さっき私が少女と出会った部屋には、大量のダンボール。たくさんの玩具が入っていた。この船は豪華客船なんかじゃない。元々は輸送用の船だったのではないだろうか。それが何らかの形で「豪華客船」となった。では、どうして豪華客船となったのか。事件が起きたのは201○年・・・今から10年程前だ。社長はもう諦めたらしく、今は捜索されていない。シズハの母親も、玩具も、船自体も。

私の親友がまだ生きていた頃・・・私は親友と一緒にとある本を読んだ。学校の図書室にあった、新品そうなミステリーの本。その本の一部・・・キーワードとなる部分に、「怨霊は似たもの同士が集まり、呪いを起こす」と書かれていた。本の綺麗な状態からして、この本を借りた者は少ない。読んだ人は、私の知る限り2人。私と、親友。変わった個性のせいでいろんな人から嫌われ、虐められ、親にも認められなかった存在。そして、彼が死んでもあまり誰にも気にされなかった存在。

もし仮に、本当に「似たもの同士が集まり呪いを起こす」というのが起きるのなら、今回の事件の犯人は明らか。怨霊に武器が効かず、神聖なものを使って鎮めるのがお決まりのパターン。少女の言っていた「クリスタル」がそれに当たるのだろう。

つまり、クリスタルを見つけるのが本当の脱出法・・・ゲームで言う所の、「正規ルート」。

クリスタルの意味が分かったところで、私は再び船内を走り始めた。

豪華客船と遺された記憶と影

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