テラーノベル
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「舘さん…大変なことに気付いたんだけど…」
「え、どうしたの?」
シャワーを終えて戻ってきた舘さんに、震えながらスマホの画面を見せる。
「何?スケジュール?」
舘さんがシャワーをしている間、今度はいつ会えるだろうとスケジュールを確認していた俺は、絶望的な現実に肩を落としていた。
「おー、さすが目黒。忙しいね」
「そうじゃなくて!オフが一緒の時が暫くないんですよ」
「あー…、本当だ。見事に被らないね」
「…何でそんなに冷静なの?」
「だって、会えないわけじゃないでしょ?」
「そうですけど…」
不満気な俺の様子を見て、舘さんの手が俺の頭をくしゃりと撫でた。
「お互いこれだけ忙しくさせてもらってること、感謝しなきゃ。会えそうなときは、少しでも2人で会う時間作ろ?」
それじゃダメ?と小首を傾げる舘さんに、それ以上言えるわけないじゃん…
「……ダメじゃないです、むしろ可愛いです」
「何言ってんの笑」
子供を慰めるように俺の頭を撫でる舘さんを、ぎゅうっと抱きしめた。
「ごめん、我儘で。…でも、舘さんともっと一緒に居たい」
「うん。ありがとう」
「…俺、子供みたいじゃん」
「真っ直ぐで素直ってことでしょ。そういうとこ、好きだよ」
「ふはっ!大好きすぎるっ」
抱きしめる腕に力を込めると、「苦しいって」と、笑って抱きしめ返してくれる。その腕は、優しくて温かくて、心地良い。
こういう一時もいいなぁって、温もりを噛み締めながら甘い空間に浸る。
「…キスしていい?」
「だから、聞くなって」
顔を上げた舘さんの唇にそっとキスをすると、目尻を下げて、とろんとした顔になる。
(この顔がまた、可愛いんだよな…)
唇を離すと、今度は舘さんのほうから重ねてくる。
お互いに唇を喰むのを繰り返し、そして、深く口付けた。
ちゅっと音を立てて離れると、照れくさそうに顔を赤らめ、俺の首元に顔を埋める。
その様子もまた可愛くて、洗いたての髪に唇を寄せた。
「あ、ごめん。目黒シャワーまだだったね」
急に思い出したように顔を上げて離れかけたのを、ぎゅっと抱きしめる。
「もうちょっとだけ。そしたらシャワー行くから」
ずっとこうしてたらまた身体が疼いてしまいそうで…。本当にちょっとだけにして、頬にキスをして腕を解いた。
忙しい毎日はあっと言う間に過ぎていく。
グループでの収録や撮影もありながら、お互い個人の仕事も増えた今、会いたいときに会うことは難しくて。
疲れて帰る自分の部屋は、ただ寝て起きるだけの空間になっていた。
ベッドに入ると、あの日の甘い一時を思い出しながら眠りに就く。
そんな日々を繰り返し、あれから一月が過ぎていた。
(会いたいな…)
最後に2人で会ったのは1週間ほど前。
グループ撮影があったあと、一緒に食事に行ったとき。翌日は舘さんの仕事が早かったから、2人で過ごしたのはほんの僅かな時間だった。
会えそうなときは、少しでも2人で会う時間作ろ?
その言葉通り、時間が取れそうなときは、例え小一時間でも2人で会うようにしていた。
ただし、無理はしないという約束で。
(会えないことのほうが無理なんだけど…っ)
どんなに疲れていても、会いたいって言われたら疲れなんて吹っ飛ぶのに。
舘さんはどうなんだろう?
何もやる気が起きなくて、ダラダラと過ごしてしまった休日。
午後6時を回って、外は薄墨色に染まっていた。
明日からまた撮影が続く…
(…切り替えよう)
ソファから立ち上がったとき、スマホに通知が届いた。
―――え、舘さん?!
会いたいと思っていた人から、メッセージが届いた通知。
慌ててタップして確認する。
『お疲れ。今、何してる?』
素っ気ないメッセージだけど、用事もないのに送ってくるような人じゃない。
すぐに発信をタップすると、1コールで繋がる。
「目黒?」
「お疲れさまです、舘さん!」
「電話早!何してたの?」
「舘さんのこと考えてました笑」
「本当に?笑 今、家?」
「家ですよ。今日オフだったんですけど、1日中部屋でぼーっとしてました」
「そっか。ちょっと家に寄ってもいい?近くまで来てるんだけど…」
「もちろん!」
「じゃあ、10分後くらいに行くと思う」
「わかりました。…待ってます!」
嬉しすぎるし!すごい偶然!
会いたいと思ってた人から会いたいって言われたときの感動ヤバい。
じっとしていられなくて、簡単に着替えを済ませると部屋を飛び出した。
「あ、また外にいる!笑」
マンションの外で今か今かと待っていた俺を見つけて、舘さんが駆け寄ってきた。
「舘さん、いらっしゃい♡」
「いや、まだ外だから笑」
抱きしめたいのをぐっと堪えて、舘さんの手を引くと自分の部屋へと急いだ。
部屋へ入ると、堪らずぎゅっと抱きしめる。
荷物も持ったままの舘さんは、「もう、落ち着いて?」といいながら、空いてるほうの腕を背中に回してトントンしてくれる。
「だって、会いたかったんだもん」
「目黒、幼児化してる笑」
「舘さんだから、いいの」
「とりあえず、荷物置かせてくれる?」
「キスしてくれたら離れます」
「もう…」
呆れながらも、そっとキスをしてくれる。
つま先立ちになるの、カワイイっ!
むしろそれが見たかった!
「…何、ニヤニヤしてるの。キスしたんだから、離して?」
「はーい」
大人しく腕を解くと、ふふっと笑って手荷物を持ったまま舘さんがキッチンへ向かった。
舘さんの後をついて、「それ何?」と聞くと、
「目黒、ご飯まだだよね?」
そう言いながら荷物を解いて、中からゴソゴソと何か取り出した。
蓋の付いた深めの皿?を置いて、
「ラザニア!作ってきた」
パカっと蓋を開けて見せてくるの可愛い。
中身は白い…ホワイトソース?にパン粉をまぶしたグラタンみたいな見た目。
「え、これ作ったの?なんかすごい手が込んでない?」
「昨日のうちに下ごしらえはしてたから、仕事終わってからさっき仕上げてきたんだよ」
そう言いながら、オーブンの予熱を始める。
「予熱したオーブンで20分焼いたら完成」
キッチンに立ってる時の舘さんって、なんだか楽しそうで微笑ましい。
「え、わざわざこれ持ってくるためだった?」
「いや、俺この後8時から会食があって。この近くの店なんだけど。目黒の家近いからその前に寄れるかなーって、昨日から仕込んでたの」
えー、何それ可愛い♡
「俺のために?」
「うん。目黒に食べて欲しくて」
「もう嫁にきて!!!」
「何言ってんの笑」
予熱が終わったオーブンにラザニアを入れてタイマーをかけると、俺に向き直ってにこにこ笑顔の舘さん。
「後は待つだけ。目黒が絶対好きなやつだと思うよ!」
かわいいがすぎる…!
こんな愛妻ほしい(ガチ目)
「ね、待ってる間、いちゃいちゃしても?」
「えー、
……もう、しょうがないなぁ」
微笑みを浮かべた舘さんを抱き寄せると、当然のように背中に回される腕。
抱きしめ合うと、腕の中にすっぽり収まってしまう可愛い人。
暫く俺の首元に顔を埋めていた舘さんが顔を上げると、輪郭に手を添わせ、官能的なキスを交わした。
お久しぶりです。作者です。
若干スランプ起こしててなかなか更新できませんでした…!
書きたいものがいっぱいあって、頭ん中でまとまらないってのもあります。不器用です。
番外編も気付けばこれ3話目じゃん。終わんないじゃん。ラザニア食べたいじゃん。
えちいのばっかり続いてたから、ちょっと平和にほのぼのと。
沼ゼロで暴走し過ぎたため、前作の処女作と辻褄合わなくなってない?と不安になってきたので、前作の沼を修正しようと思います。誤字も酷いし…(恥
前作を後作に合わせるとかアリなの?作者が阿呆なので仕方ないんです!
コメント
12件

ありがとうございます😭

めめの甘えたもかわいいけど、舘様のあざとい年上感たまらない🤭
めめだて甘々最高です✨✨ 今回もステキ過ぎて悶絶でした😍✨