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月人との戦いに備え、戦いの場となる地球へ向かう28人の宝石たち。しかしそこで彼らが見たものは荒廃した大地だった……! 絶望的な状況の中、彼らは自分たちなりの戦い方を見つけていくのだが……!?
「あなたにとっての正義とはなんですか?」
「俺はヒーローになるんだ!」
「私達の仕事はただ一つ、お姫様を守ることよ」
「僕たちは戦うために生まれてきたんじゃない」
「私はあの子と一緒にいるわ」
「私の使命はこの国の平和を守ることです」
「俺は絶対に諦めねぇぞ!!」
「お前はそれでいいのか?」――その問い掛けと共に少女は目を覚ます。彼女は戦うことを望む者ではなく、ただ守られるだけの存在であった。少女の名はツバキ。そして彼女の兄であり、唯一の家族でもあるタマキもまた戦士ではなかった……。
「俺は”勇者”だぞ!」「私は魔法使いです」「わたくし僧侶なのですが」「ボク、盗賊だよ」
「オレ様は魔王軍四天王の一人にして魔族最強の男、サイクロプスのグラトニィッヒ! 貴様に恨みはないがここで死んでもらうぜぇっ!!」
「我が名はベリアル! 地獄より蘇った不死の王なり!! さあ人間どもよ絶望するがいい!!!」
「お嬢ちゃん、俺と一緒に来ないか? 楽しい旅になると思うんだ」
「あんたみたいな世間知らずのお姫さまじゃ、いつまで経ってもこの世は生きづらいだろう?」
「お前たちのような邪悪な存在を許しては置けない! 僕たちは正義のために戦っているのだ!!」
「あなたが私を助けてくれたんですね!? ありがとうございます!」
「うむ、よくやったぞ弟子Aよ! 褒めてつかわそうではないか」
「ふふん、どうせあたしのことなんか忘れてるんでしょ? でもまあいいわ。こうして会えたわけだし♪」
「なぁんか最近、退屈なんだよねー」
「君たちには悪いけど、これ以上先へ行かせる訳にはいかないんだ。どうしても行きたいっていうなら――僕を倒していけ!」――宝石たちは戦うことを拒み、しかし自らを守る為に戦いを決意する。それはある意味、最も美しく輝く瞬間かもしれない……。
――宝石たちが織り成す宝石箱の如き幻想譚! 宝石たちの戦いの物語がここに開幕!! あらすじでも触れているが、「美しい」「輝いている」といった肯定的な表現ばかり出てくるのは、あくまで「物語」だからであり、現実はそうではないだろうと思うし、そもそも人間だって宝石のように美しかったり輝いていたりするわけではない。
それでもなお、人間がそのように扱われる理由は何なのか? 人間は本当に醜く愚劣な存在だったとしても、そこに何か意味があるのか? それが知りたくて、この本を手に取ったのだと思います。
著者は「あとがき」の中で「『宝石の国』は”美しい”という言葉の持つ多義性をテーマとしています」と述べていて、確かにそういう意図があったのだとわかるのですが、私としてはやはりもっとストレートなテーマを読みたかったというのが正直なところです。
ただ、もちろん全員が全員そんな性格ではない。中には争いを避けたい者や協調性を重んじる者もいるし、何より彼ら自身がそう願っているのだ。
しかし悲しいかな現実とは非情なもので、理想通りに事が運ぶことはほとんどない。
そして、ここはとある学園。
個性豊かな生徒達が織り成す、愉快痛快な青春群像劇!
「……はあ? 誰だよこんなところに呼び出したのは!」
「ちょっとアンタ達邪魔よ! そこどきなさい!!」
「ごめんなさいごめんなさーいっ!! でも私悪くないんですぅうっ!!!」
「あーはいはい分かった分かった」
「どけどけぇえええっ!! アタシの前に立ち塞がってんじゃねぇぞテメェらぁあああっ!!!」
「ふむ、確かに君達は素晴らしい才能を持っているようだね」
「へえ~! すごいすごーい♪」
「くそぉおおおっ!! なんで俺ばっかりこんな目にぃいいいっ!?」
「あーもううるせえな! いちいち叫ぶんじゃねえよバカかお前?」
「ちょ、ちょっとみんな落ち着いて!」
「うわああぁん! お兄ちゃああん!!」
「だーかーらっ!! いい加減泣き止めってば!!」……そんなこんなで。