テラーノベル
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ホームルームがいつもより遅く終わった。彼のクラスはもう終わってしまっただろうか。とりあえず早く追いつきたい。そう思っていたが、偶然、彼には思ったより早く会えた。彼はいつものように淡々と歩いていた。ふと、彼がこちらを振り返った。目が合う。私は驚いて、その場で立ち止まってしまった。彼はまた進み始めて、角を曲がった。私も角を曲がると、彼はさっきよりもずっと速く歩いて帰って行った。もしかしたら、私は、嫌われているのだろうか…。
次の日から嫌われているかもしれないという不安から、いつもより家を早く出ることにした。彼とは違うクラスだから、顔を合わせることが減ってしまうから残念だったけど、嫌われるよりはマシだと思った。
今日はいつもと違って、彼女のクラスはまだホームルームが終わってないらしい。せめてもの彼女の姿見たさに今日はわざとゆっくり帰ることにした。歩いていると、もうすぐ後ろにいるのでは無いかとソワソワしてきた。ついに僕は我慢できずに振り返る。すると、いた。彼女だ。びっくりしてしまって僕は反射的に角を曲がった。彼女の家もこっちだからすぐに曲がってくるだろう。急に振り返って、彼女は変に思わなかっただろうか。顔は、ちゃんとしていただろうか。不安のあまり、僕はそのまま足早に家に帰った。
コメント
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あ“ーすれちいがいー‼︎
今回からわかりやすいよう、彼の書体を変更しました。