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30 - 竜胆 (rbr×sha)

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2024年11月13日

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ㅤㅤㅤㅤ ㅤ    ㅤ rbr×sha

 ㅤ

ㅤㅤㅤㅤ        竜胆リンドウ

ㅤ          学パロ

ㅤ ㅤ      暗い、死ネタ

ㅤ           rbr『』

ㅤ          sha「」

ㅤㅤㅤㅤ  〰︎〰︎〰︎〰︎〰︎〰︎〰︎〰︎〰︎〰︎〰︎〰︎〰︎〰︎〰


ㅤ自由に空を飛びたいなあ

ㅤ彼とよくそんなことを言っていた

ㅤsha視点

ㅤ学校が嫌だ

ㅤ誰だって一度はそう思うはず。

ㅤ別にいじめとかがあった訳じゃないで?

ㅤただ、人が怖くなったというか

ㅤ朝、教室に入ると

ㅤ俺の机の上に花瓶が置かれていた

ㅤその中には青い花が1本

ㅤなんやこの花!とひとりでつっこみ片付けた

ㅤ朝早く学校に来るためまわりには

ㅤ誰も来ていなかったのだ

ㅤきっと放課後に誰かが仕込んだんだ

ㅤ今ならそう思えるけど当時は嫌がらせだんて

ㅤ思ってもいなかった

ㅤ普通置くなら赤い花じゃね?って。

ㅤ気になった俺はすぐに調べた

ㅤこの花は竜胆リンドウと言うらしい

ㅤ綺麗な青色で印象が良かった記憶はある

ㅤ布団の中に潜り涙を流す

ㅤなんで俺はこうなんだろ、まわりは…

ㅤ人と比べてしまう俺の悪い癖

ㅤスマホが振動し、誰かからメッセージが

ㅤきたことに気付く

ㅤロボロからだった。って今日土曜やん

ㅤ≪来週も学校来るの無理そう?

ㅤ<無理かも、ごめん

ㅤロボロとは長い付き合い って言っても

ㅤ5年とかかなぁ

ㅤ今年久しぶりに同じクラスになって嬉しかった

ㅤ彼は誰よりも俺のことを心配してくれている

ㅤロボロは頭も良くて運動もできて

ㅤ心底良い奴。背が低いことを気にしている

ㅤ確かに低いけど…wかわいいと思っている

花瓶を置かれてあの日から少しの間は通っていた

ㅤ昼休みにはロボロと屋上で

ㅤ『死にたいなあ』

ㅤなんて会話をしていた

ㅤ初めてロボロからその言葉を聞いた時は

ㅤ本当にびっくりした

ㅤ彼はいじられすぎるのがどうも嫌らしい。

ㅤ俺はそのいじられすら無かったから

ㅤ少しだけ羨ましく思っていたけど

ㅤrbr視点

ㅤシャオロンは俺が死にたいって思わない人間

ㅤだと思っていたらしい、正直驚いたよね笑

ㅤ俺だってそう思う時くらいあるよ

ㅤシャオロンとはずっと仲が良かったから

ㅤ今年は頑張れそうやなって思ってた

ㅤでもシャオロンは不登校になってしまって

ㅤ君だけがいない日々を過ごしている

ㅤそうだ、明日会えんかな

ㅤ直接会えるなら会いたいし、話したい

ㅤそう思って連絡をしてみた

ㅤ会えるということなので明日シャオロン家に

ㅤ行こうと思う


ㅤ日曜、俺は彼の家に向かった

ㅤそこにはだいぶやつれてしまった彼がいた

ㅤ「会いたいって思ってくれて嬉しい」

ㅤ『そりゃそうよ

ㅤ ずっと会えんと寂しいもんやで』

ㅤ「俺も会いたかったよ」

ㅤと呑気に会話をしている。

ㅤすると彼は突然

ㅤ「俺、死のうと思ってる」

ㅤそう呟いた。

ㅤsha視点

ㅤほんま弱いよな、俺

ㅤ大したことないのに、勝手に自分を責めて。

ㅤロボロの顔なんて見えんけど、

ㅤこっちを向いていることだけはわかる

ㅤ沈黙が続く中、何を話そうかと考えていると

ㅤロボロのスマホがなった、着信音だ

ㅤ『うん、わかった』

ㅤ『ごめん、帰ってこいって言われたわ』

ㅤ玄関まで見送った後、彼はこちらを振り向いた

ㅤ俺のことを優しく抱きしめて

ㅤ『…俺はシャオロンのこと大好きやからな』

ㅤと微笑んで帰っていった

ㅤ付き合ってもいない、友達でしかない彼

ㅤ不快な思いもしなかった、嬉しかった

ㅤ…きっと察したのだろう

ㅤ俺も悔いが残ることは無いと思っていた

ㅤ誰かに大切にされているだけで、

ㅤそれだけでよかった。

ㅤその後、俺は外に出た

ㅤㅤ

ㅤrbr視点

ㅤシャオロン崖の辺から動かんくなった

ㅤんー。俺も中々にきもいなぁ

ㅤ友人のスマホにGPSを取り付けるだなんて

ㅤよし!俺もいくか!

ㅤそう思って急いで家を出た


ㅤ崖に立つと視界一面に海がひろがっている

ㅤことを確認する、海ってこんなひろいんか

ㅤ足元にはスマホが2台。

ㅤ俺のと、シャオロンの

ㅤ高いとこ、ちょっと怖いな、笑

ㅤ片目だけ目を開け崖の下を覗くと

ㅤシャオロン…!

ㅤ俺は嬉しくなった、彼はもう、

ㅤあまりにも不謹慎だ。そんなことわかっている

ㅤただただ一緒になれると思っただけで

ㅤ心が踊り出しそうで

ㅤはあ~!!!ごめんなシャオロン

ㅤ花瓶を飾ったのは俺、机に落書きしたのも俺

ㅤ他の人を使って君にいやがらせをするように

ㅤ命じたのも俺、全部俺だったんだ

ㅤなんで竜胆を飾ったか知っとる?

ㅤ花言葉にもいくつかあるけど

ㅤ”悲しんでいるあなたを愛する”


ㅤ俺はどんなシャオロンも好きやったけど

ㅤ辛そうな顔をしとるシャオロンが一番だった

ㅤ恐らく彼と同じように、俺も飛び込んだ

ㅤ一度沈むと上に上がるのを待つ。

ㅤそして彼を探し、彼が海面に出るように

ㅤ抱きしめる

ㅤこれは自分への罰、

ㅤすぐ顔が出せる距離で息を止めている。

ㅤ本当はこんなこと思いたくなかったけど

ㅤ水死って苦しいよな。苦しいよ

ㅤ本当は苦しんでいるところを助けたかった

ㅤでも俺が助けてあげれることは一度もなかった

ㅤなにもできなくてごめん、

ㅤㅤ                終

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