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ボロボロの建物の前で、彼らはひどく驚いた様子で互いに顔を見合わせていた。
「お前ら! なんで此処に居るんだよ!」
「じゃあ、やっぱりお前マモンなの?! 他の5人もすっごく似た他人とかじゃなくて、うちの兄弟達なわけ?!」
「ボクがアスモちゃんってことは、ボクの美しさを見れば一目瞭然でしょ?」
「あぁ、お前は間違いなくアスモだな。しかし、なんで俺たち兄弟は此処に飛ばされたんだ?」
「そんなことより、ベール、会いたかった…! ベールがいれば、此処が何処だろうとどうでも良いよ。」
「ベルフェ…。俺もお前を心配していた。顔色は良くないが、無事で良かった。」
「おい、再会を喜ぶのは後にしろ。デイヴィス達が状況を理解できていない。まぁ、訳がわからんのは俺たちも同じだが。」
長男は騒ぎ立てる弟達を黙らせ、自分達の背後で困惑している人々を見やりつつ言う。
「俺たち兄弟全員を、なんの予兆もなく、俺たちに気取られることなく転移させる。こんな芸当ができる奴を、俺は1人しか知らない。」
「もしかして…」
「まさか……」
「………そこにいるんだろう? 出てこい、ソロモン。」
「あははっ、さすがルシファー! 皆んなの異世界での様子、見させてもらったよ! 楽しんで貰えたかな?」
「はぁぁ……。薄々、そんな気がしていた。それに…なんでお前達まで居るんだ、ディアボロ?」
「はっはっは! 此処が異世界か〜! うん、面白そうだ! 詳しい事は私もよく知らないんだ。 ソロモンとバルバトスに聞いてくれ。」
「ふふっ、皆んなお疲れ様。ルークも、魔術酔いは大丈夫?」
「うぅ、まだ気持ち悪い…。シメオン、無様な姿を見せてごめん……。ところで、結局僕たちはなんで此処に来たんだ?」
「さぁ…? 私も、息抜きにピッタリの場所があるとしか聞いていませんので………きっとソロモンが教えてくれますよ。ねぇ、ソロモン?」
「も〜、バルバトスは目が笑ってないな〜。でも、こっちに連絡してから来たんだけど〜。あれ?いない?おかしいなー。」
そう言いつつ、ソロモンはキョロキョロと辺りを見回した。
そんなソロモンにマモンとサタンは抗議の声をあげる。
「ぬぁっ、ソロモン、テメッ、マジでゆるさねぇ! オレ様歩きすぎて死ぬかと思ったわ!!!」
「俺は、殺されかけた。久々に怒りが爆発するところだったぞ。どういうつもりだ?」
「まぁまぁ、落ち着いて落ち着いて。これには訳があるんだよ。こっちにいる俺の友達が来てから話すよ……っと、来たみたいだね。」