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これは、TOKYOMER のBL小説です。
喜多見×音羽です。
hnnm、nmmn注意⚠️
それでもよければお進みください。
「喜多見チーフ!また、あんな危険なところに突っ込んでいって、、!何度言ったら分からんです!」
「…いや、ほんとにすみません。ただ、患者さんは、助かったのでいいじゃないですか、」
「その言い訳何回聞いたと思ってるんですか?」
「すみませんでした。」
と、スタッフルームのロッカー前で正座する喜多見。それを叱る音羽。
今日の出動は、火災現場だった。
✳︎✳︎✳︎
賑やかなスタッフルームに不快な警報が鳴り響いた。
“都庁危機管理対策室から伝達!住宅街で、大規模な火災が発生。家に火が燃え移っている。大勢の被害者が出ている模様。中規模医療事案と認定。MERの出動を要請する!”
危機管理対策室から報告があると同時に、MERメンバーが準備を始めた。
「MER了解。出動します。」
喜多見が、危機管理対策室に応えると、喜多見もMERのジャケットを羽織り、掛けてあるインカムを手に取り、先に車庫にいるメンバーのところへ向かった。
現場に現着し、一人一人トリアージをしていた。
現場に着く前に、すでに消火されていたが、一軒だけまだ消火されていなかった。
その一軒の前で、夫妻が肩を並べて泣いていた。
後から回るとして、トリアージを進めていたら、喜多見がいつの間にかいなくなって居た。
インカムで喜多見名前を呼ぶが、ザザ、ザザザーとノイズ音だけが聞こえる。
喜多見と繋がらなかった。
「喜多見チーフ!どこですか!夏梅さん!喜多見チーフがいないのですが、どこにいるかわかりますか?」
すぐ近くで、トリアージをしていた夏梅に話しかけたが、私は見ていないと言われた。
「喜多見チーフの事ですから、どうせまた突っ込んで行ったんでしょうね〜」
「…また無茶をする。私がどれだけ心配していると思ってるのか…」
トリアージも全て終わり、重症患者のオペも終わった。
あとは喜多見の帰りを待つだけだが、なかなか戻って来ない。
とても心配だ。
不穏なことばかり考えてしまう。
燃えている家の前にいる夫妻は、もう諦めている。
「私達もう終わりよ…」
「あの子が居なかったらもう…生きていけない…」
旦那さんの方が、奥さんの肩に腕を回して泣いていたその時。
小さな少女を抱えた喜多見が、燃えている家の中から出てきた。
その瞬間、家の前で肩を並べて泣いていた夫婦は、よほど嬉しかったのかその場でしゃがみ込みさらに涙を流していた。
少女はちょっとした火傷ですんだ。
これは喜多見が救いに行ったおかげだが。
✳︎✳︎✳︎
「ほんとに…どれだけ私が心配したと思ってるんです…」
「えっ!音羽先生今なんて言いましたか!」
「何も言っていません。」
「えっ、いやだって今、どれだけ心配したかって、」
「聞こえていたなら、私に言わせようとしないでください。」
音羽は顔と、耳を真っ赤に染めて俯いていた。
「音羽先生、ほんと可愛いですよね。」
「は、?」
END.