呪霊降濁

ハワイでの戦いが終わった後、神風は心の中でさらなる力を求めていた。一方、日本では、透が彼を止めるために動き出していた。透は、神風の暴走を食い止めるため、ついに彼と対峙する覚悟を決めた。

「神風…お前を止める！」

透は決意を胸に、神風が滞在するビーチへ向かった。

透が神風のもとにたどり着くと、彼は波打ち際に立っていた。背後にはハワイの美しい海が広がり、青空が広がっているが、透の心には冷たい決意が渦巻いていた。

「神風、今すぐに暴走をやめろ。お前の力はもう制御できない！」

透は声を張り上げた。

神風は振り向き、透をじっと見つめた。彼の表情には興味と軽蔑が交錯している。

「透か。お前が俺を止めるつもりか？笑わせるな。」

神風は余裕のある笑みを浮かべて言った。

「お前の力がどれほどか、今から教えてやる！」

透は決意を固め、力を高め始めた。

二人の間に緊張が走る。透が先に動いた。彼は呪術を発動し、周囲の空気を歪ませる。神風はその動きを察知し、反応する。

「無駄だ！」

神風は空中に瞬時に移動し、透の背後に回り込む。透は驚きながらも、すぐに反応し、神風の攻撃をかわした。

「お前の動きは読めている！」

透は神風の攻撃を受け流し、反撃の機会を伺っていた。

神風は圧倒的な力で透を押し込んでいく。透は必死に戦うが、神風の攻撃は容赦ない。彼の技は完璧であり、透は次第に疲弊していく。

「お前、もっと力を引き出せないのか？」

神風は挑発するように言った。

「俺はお前を止めるために、全力を出すつもりだ！」

透は再び力を振り絞り、必殺の呪術を発動させる。

「これが俺の全力だ！」

透の周囲に光のオーラが発生し、彼の力が増幅していく。

透は神風に向かって突進する。神風もまた、彼を迎え撃つために構えを取った。二人の力が激突し、周囲の空気が震え、光が弾ける。

「行くぞ、神風！」

透の叫びと共に、呪術が炸裂し、神風を直撃する。

しかし、神風はそれを軽く受け流し、透の側に素早く近づく。

「甘いな、透。」

神風は透の腹部に一撃を入れ、彼を後方に吹き飛ばした。

透は地面に叩きつけられ、しばらく動けなかったが、彼の目には燃えるような決意が宿っていた。

「まだ終わっていない…」

透は再び立ち上がり、彼の周囲には再び力が集まってきた。

「お前を絶対に止める！」

透は神風に向かって最後の力を振り絞り、全力を出した。