「はじめましてー!ころんって言います!」
ころんくんの声がdiscordに響く。
僕がずっと、返事をしないでいるので不安になったのか「あれ、聞こえてない?」と焦った声が聞こえる。
「う…あ、ごめんなさい、ちょっと待っててもらえますか?」
僕が焦って返事をすると「はーい」と返事を返してくれたので、一度ミュートにしてさとみくんにLineで電話をかける。
「もしもし?さとみくん?」
『お〜?どうしたー?』
「どうした?じゃないです!な、なんでころんくんがいるんですか?!」
『ん?だってよあいつが、ゲーム上手いやつ探してたからるぅと上手いじゃん?だから、俺の友達として一緒にやってくれよ』
「僕、ころんくんのリスナーですよ!?バレたらどうするんですか?!」
『まあ、その辺はうまくやれって…、じゃあ戻るぞー』
さとみくんはそう、投げやり気味に言うと通話を切り、discordに戻っていた。
僕も、すぐにdiscordに戻るところんくんが「名前なんていうの?」と聞かれたので「るぅとです」と返すとよろしくねと返された。
こんな状況にも関わらず、推しに認知されたと少し舞い上がっているのは僕が限界オタクだからなのかもしれない…。
「るぅとくんApex上手いんでしょ」
「え…?あ…いや、そんなに上手くないと思いますけど…」
少し謙虚になって言うとさとみくんが「こいつまじでめっちゃ上手いべ」ところんくんに話していた。
「それじゃあ、行くよー?」
そうころんくんが言うので、僕もさとみくんも同意の声をあげゲームが始まった。
何戦か試合に行った頃、ふところんくんが「最近、パソコンの調子悪くてさ〜なんかいいパソコンない?」とさとみくんにきいていた。
さとみくんは、少し考えたあと僕に聞いてきた。
「るぅと、機械詳しいじゃん?なんかいいの知らね?」
「僕が詳しいのは音楽とか、そういうのに使う機材であんまりパソコンには…」
そう、返すと「え?るぅとくん何かやってるの?」ところんくんに聞かれる。
「あ、いやそんなに大したことはしてないですよ?」
「ころん、るぅとまじですごいんよ?俺のオリジナル曲もるぅとが何曲か作ってくれてるから」
「え!?そうなの?」
「え、あはい…」
ここまでくると、気づいた人も多いだろう。
さとみくんも、ころんくんと同じく有名ゲーム実況者。さとみくんも歌うのだが、たまにオリジナル曲のお手伝いをしています。
「え〜僕もるぅとくんに曲作ってもらおっかな〜」
そんな、ころんくんの呟きが聞こえ僕が少し戸惑っているとさとみくんが「あんま、るぅと困らせんな」と話していた。
✘✘✘
ころんくんと話してから数日経った頃。
ゲームが終わり解散となった頃、ころんくんに『Line交換しよー』と言われ断るに断れずそのままころんくんとLineを交換した。
もちろん、僕はころんくんリスナーなわけでステメや背景、アイコンはころんくん関連のものにしていたのでLineを交換する前に急いで替えた。
急だったので真っ黒な背景、アイコンにしたためころんくんに心配されたので翌日には自分で撮った空の写真に変えておいた。
それから僕と、ころんくんはたまに一緒にゲームをするようになった。流石に、通話は断っているが。
果たして、これは僕がころんくんリスナーだとバレ、それが他のリスナーさんにバレた場合ころんくんは炎上しないのかそんなことを考えながらこの関係を切るべきかずっと悩んでいた。
「……と?…ぅと!」
「るぅと!」
「ひゃぁ!?」
突然さとみくんが僕を呼ぶ声が聞こえ、僕は驚き変な声が出た。
「なんだよその声」
特有の魔王笑いでそう馬鹿にしてくるさとみくん。
「馬鹿にしないでくださいよ…さとみくんが悪いんですから」
「なんでだよ」
僕が頬をぷくっと膨らましていうとさとみくんは笑いながら、僕の空気で膨らんでいた頬の空気を抜いていた。
「なんか、悩んでんの?ずっとぼーっとしてるけど」
「元はと言えばさとみくんが悪いんですよ」
「あ~ね?ころんのことか」
「そうですよ!万が一バレてころんくんが炎上したらどうするんですか!?」
「そんなん、俺らの誰かがバラさねーとわかんねぇだろ」
「万が一の話です」
「そんなに心配することないって」
そうさとみくんに言われて、僕はさとみくんの言葉を信じてみることにした。
「あ、そうだ!また今日も3人でゲームしたいってころんからのお誘いがあったぜ〜」
「えっ!?」
「時間は21時な」
「じゃーなー」
「ばい、ばい…」
一方的に話を進められ話が終わってしまった。今日は特に、バイトもなく断る理由もなかったので僕もアニメイトに寄ってから家に帰ることにした。
「あ!るぅとくんお疲れー」
「おつかれー」
僕がお風呂に入ってからdiscordに入るとどうやら、僕が1番遅かったようで二人の声が聞こえてきた。
「お、お疲れ様です」
「あ、そうそう今から動画撮りたいんだけどいいかな?」
「俺は別にいいけど、るぅとはいいの?」
推しと動画を撮ってそれが、不特定多数の人に見られるのは果たしていいのか…そんなことを考え悩んだ末に僕はさとみくんのリア友というていで出ればいいと思ったので「大丈夫ですよ」と答えた。
「じゃあ録画始めるねー」
そんなころんくんの合図で録画が始まった。
もちろん僕は、動画を撮った経験すらないので撮影が始まった時はおどおどしていたが、ころんくんとさとみくんがフォローしてくれた。
何戦か試合に行ったあと、僕も少しずつ慣れてきてそれなりに話せるようになり最後はチャンピオンになり、動画撮影も無事に終わった。
✘✘✘
撮影をした翌日。
意外にも既に、撮影された動画が投稿されており流石、ころんくんだなと思い動画を見ていた。
コメント欄は僕に関するコメントもあり、中には僕にたいする嫉妬のコメントもあったがこれだけ有名な人たちと一緒に一般人である僕が動画を撮っているのだから仕方のないことだろうと思い、そのコメントは見なかったことにした。
動画を見終えた後、Twitterを見ようとTwitterを開き目につくのは僕の相互さんのツイート。
『今日の動画のるぅとって子私のFFにいるんだけど…なんなら相互だし、、声めっちゃその子に似てた』
『るぅとって私の相互のるぅとなのかな?声も似てたんだけど流石に考えすぎ…?』
僕もTwitterはよく使うし、誰かが開いたスペースに入り、よく喋っていた。
ころんくんがリスナーと繋がっていると思われても時間の問題だった。
僕は悩んだ末にさとみくんにLineをを送っていた。
『さとみくん!どうしよう?!』
そんな文面と共に僕が見たツイートのスクショを送った。
少し時間を置いてからころんくんから『るぅとくんって僕のリスナーなの?』というLineが来ていた。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
約1ヶ月連載とその他の投稿止まってて申し訳ないです…
まだ、全然今の環境になれなくてなかなか書く時間取れなくてごめんなさい
これからまた少しずつ上げていこうと思います!
それと前回のやつで青黄になりそーって出したと思うんですけど皆さん的には青黄でもいいみたいなので桃黄になるようには頑張りますが、無理だったらタイトルも全部変えて青黄にしますね
それとこの連載にあるお話に関係ないストーリーは消させてもらいますね
最後まで読んでいただきありがとうございました!
誤字脱字あったらごめんなさい
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