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中学一年になってから初めて迎える九月。
私は、文化祭に向けて力を入れていた。
私は小さい頃から歌うのが好きだった。
歌を歌ったり、自分の好きな曲を聞いていると辛い事も一時期だけ忘れる事が出来た。
だから文化祭だけは私が楽しいと思えるものにしたくて、特別力を入れていた。
クラスでリーダーにもなって、今まで優等生を演じていたおかげでクラスメートにも納得してもらえた。
…母親には
『まともに勉強も出来ない癖にリーダーなんかやって何になるのよ。』
なんて言われたけど。
リーダーとして、皆を集めて「心を一つに」だとか綺麗事を並べながら優勝を目指してただひたすらに練習し続けた。
良い思い出を作りたくて、期待というプレッシャーを裏切りたくなくて。
でも、私にも限界はあった。
いつしか頭の中の言葉が「頑張ろう」から「頑張らないといけない」に変わってしまった。
先生にも『無理しなくて大丈夫よ、いつでも相談して?』とは言われたが、心配をかけたくなくて脳の引き出しに気持ちを押し込んだ。