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他メンを出すことに否定的なコメントはなかったので出させて頂きますね。
ただあくまでも青桃なのでそんな出てこないです。
3話に1回でてくるか出てこないか…くらいの頻度になると思われます、!
たまに出てくるとかその程度なので、!
とりあえず今回1人だけ出てきます、!
あと前回がものすごく短かったので今回5000字以上は書いてます、笑
過去最大数なので、 時間がある時に読むことを おすすめします、!
わんく、!
nmnm
この言葉に見覚えのない方は🔙推奨です、!
なにか地雷があったらすぐ逃げることをおすすめします!
それではスタート、!
side桃
まろのお粥を作りながら鼻歌を歌う。
さっきまろに機嫌いいじゃん、って言われたことを思い出しながら。
正解。
まあでも、まさかこんな早くにまろが俺の機嫌に気がつくとは思ってなかったけど。
さすがだな。
ピンポーン。
そのときインターホンがなった。
来たかな、そう思ってドアを開けた……
その時だった。
俺の目に映る人は、今日訪問する予定
…「では無い人」だった。
一瞬で身体が固まる。
「ほんとにここにいたのか…」
何年も聞いてなかった声。
その声に背筋が凍る。
まろの助けを呼ぼうにも恐怖で喉から声が出ない。
どうしようどうしようどうしよう。
でもそれ以上に呼吸をすることを忘れない。
この人、いや、こいつに隙を見せたら終わるから。
「…戻ってこい」
嫌だ。
そう言いたいのに声も出なければ身体も動いてくれない。
怖い、
やだ、
来ないで、
なんで、
やだやだやだやだやだやだ…。
「パシっ」
その音とともに俺の頬に衝撃が走る。
倒れはしなかったが軽く血が滲んだ。
「…来いと言っている」
そいつは昔と変わらない視線で、口調で、
そう言ってきた。
多分、まろと出会う前の俺だったら素直に言うことを聞いていた。
怖いから。
拒絶したら何されるか分からないから。
そして……味方がいなかったから。
この人からもし逃げられたとしてもその先俺は1人だった。
頼れる人がいなかった。
そして。
好きな人がいなかったから。
大事にしたいと、自分自身よりもそう思える人がいなかったから。
でも今は違う。
まろがいる。
仲間がいる。
言いなりになる訳には行かない。
「チッ、反抗する気か?…いつからそんなんになったんだ」
威圧的で有無を言わせないような表情が
苦手だった。
今は…社会に出てから少しマシになった気がする。
反抗することができるようになったのは…
あの日、俺を救い出してくれたあの人がいたおかげだ。
「早く来い」
立っていることも辛くなってきた。
「…おい!聞いてんのか?!」
そう言われた瞬間。
ゴン、と頭を強く殴られた。
いって。
久しぶりに殴られたから前より痛いね。
しかも今の衝撃で倒れてしまった。
まずい、このまま殴られる。
隙を見せたから…っ。
そう思った瞬間。
「ないくーん!来たよ〜…って、え??」
…今日りうらを呼んでいた。
久しぶりに会えるから楽しみにしてたんだけどな。
というか、りうらとこいつを接触させたくなかったんだけど…。
多分今の俺は怯えきった表情の中で、どこかりうらに期待しているんだろう。
「…え、大丈夫?ないくん…って、大丈夫じゃないよね、これ」
「…なんだね、君は」
すこしだけ、ほんの少しだけあいつの表情が緩む。
知ってる。あいつが強く当たるのは俺だけだということを。
それでも、それが分からず昔は優しくしてもらえる日が来るかも、と心のどこかで期待してた。
今は…もうどうでもいい。
こいつのことに何も使いたくない。
時間も頭脳もお金も。
「…ないくん、大丈夫?」
りうらが、玄関に立っているあいつを スルーして倒れている俺に屈みこむ 。
大丈夫?という言葉の裏に
「俺、余計なことしない方がいい?」 という最終確認の合図が隠れていることが流石の俺でもわかった。
もし、ここで大丈夫じゃないと、そう言えたら助けてもらえる?
でも…。
やっぱりあいつが、目の前にいる俺のトラウマの元凶が、 怖い。
大丈夫じゃない、なんて言えなかった。
また、あの人に言った時みたいに、助けてなんて言えない。
「…おっけ、了解!」
そんな俺にそう言ってりうらが後ろを向いた。
必然的にあいつと目が合っている。
「…お帰りください」
冷めた声でそういうりうら。
伝わったのかな。
「助けて」という心の悲鳴が。
言葉にしなくても。
そう思ったら嬉しかった。
「ないこ、ここにおるん?」
そう言って寝室にいたはずのまろが玄関に顔を出した。
まろとあいつの目が合う。
その瞬間に全てを察したらしい。
険しい形相で
「なにやっとるん?こんなとこで」
あいつにそう言葉をぶつけながら まろが俺の傍に来る。
りうらは立って俺の前で片手を広げながら、
俺を守ってくれていて。
まろに関しては、しゃがみながら俺の背中をさすってくれていた。
「…俺からないこを逃がしたのはお前か」
そう、あいつが聞いてきた。
「…さあ?邪魔なんですけど」
そう吐き捨てるようにまろが言った。
あの時、助けてくれたあの人が今隣にいる。
安心感がすごかった。
「…また出直すからな」
そう言って引き返したあいつ。
その目に冷めた光があるのに気づいたのは俺だけかもしれない。
でももういい。
「ないくん!あいつだれ?てか大丈夫?!」
りうらがこっちを振り向いてそう言ってくる。
「…まあ、色々事情があるんよ、…頬赤いけど…他に殴られたんはどこ?」
そう心配してくるまろ。
「頬と…頭」
「ぇ…、」
「…救急箱持ってくる、りうら、ないこのそばに居てやって」
そう言ってまろがリビングに戻ろうと立ち上がる。
「はあ?そこはまろがいてあげなよ、救急箱は俺が持ってくから、救急箱どこにあるか場所だけ教えて」
りうらがそう言うと、まろが立ちかけた腰を戻した。
「…わかった、リビングの壁についてる扉のとこ開けると1番上の棚の上に入ってる」
「了解〜」
そう言ってりうらが視界から消えていった。
「……1人でよう頑張ったな〜、えらいえらい」
そう言って、俺と出会って悩みを聞いてくれた日と同じようにそう言ってくれた。
「…」
まだ怖くて声出ないわ。
「無理に話さんでええよ〜、な?大丈夫やから」
そう言いながら背中をさすってくれるまろ。
「…かぜでしょ、まろ、ねな?」
まだ声はカスカスだけど、何とかそう言う。
「風邪より今はないこのメンタルの方が心配やから。」
こういうところが好きになったんだよな、とふと思う。
「それとも俺、寝室に行っていいん?」
そう言いながら、にっ、と笑ってそういうまろ。
前言撤回。
やっぱまろは意地悪だ。
「…わかりきってんじゃん」
ほんとは俺だって行って欲しくないし。
「ん、ごめんごめん、昔のないこ思い出してからかいたくなっちゃった、笑」
「昔SOS出した時みたいに?」
「そうやね、笑」
そうまろがふわっと笑った。
この表情だけは何年も変わらなくて、
初めて会った日も幼心にこの表情を守りたい、
と思ったのをふと思い出す。
「救急箱持ってきたよ〜って、なにこの雰囲気…笑」
救急箱を持ってりうらが、やってくる。
「てかさ、なんで救急箱ピンクなの?」
そう、家にある救急箱はなぜかピンクなのだ。
木出てきている救急箱にピンクの絵の具で塗ってある
「え、そう、それ思ってたんだよね、なんで?」
そう聞くと。
「あれ、覚えてないん?小さいないこが救急箱見ると怯えるから好きな色に塗ってやろうと思って聞いたらピンクって言ったからやん」
…そんなことあったっけ?
「ないくん多分絶対覚えてないよ、この表情だし」
「まあそうやろな〜、けど俺も幼かったから結構ムラあるで、その救急箱」
そう言われてみると、箱の上の方はしっかり塗られているのに下の方になるにつれて木の色が見えているところがあったり、ムラがあったりしている。
そう言いながらもまろは慣れた手つきで俺の手当をしてくれる。
「ありがと、」
「、笑 今更やろ、笑」
「手当とかもそうだけどまろと出会ってからの感謝」
「いや、そんなん今更やろ 笑 あと…ごめんな、ないこを助けてくれた人が病院苦手でその結果ないこのこと過呼吸にさせるようなやつで」(6話参照)
「え、なにそれ、りうら知らないんだけど、」
「過呼吸にさせたって…結果論じゃん、別に。…直接、過呼吸にした訳じゃないんだし」
「それはそうやけど…」
「え、俺無視されてる??笑」
「ごめんごめん、笑 あとで詳しく話すわ」
「了解、てか俺帰った方がいい?」
そう顔色を伺うように聞いてきた。
まあ、あいつが来たしね。
でも。
「…できればまだ居て欲しいかも」
「ぇ゛まろだけじゃ不満?」
珍しいな、まろがそういうこと言うの、笑
「不満とかそういうのじゃなくて…なるべく人がいて欲しい、みたいな」
「……わかった」
「まろめっちゃ渋そうな顔するじゃん、笑
別に2人の邪魔しないからさ、笑」
「……まあそれなら…」
「いいのかよ」
思いっきり突っ込んでしまった。
てかなんだ、2人の邪魔って。
「いや、まずまろは風邪ひいてんだから寝ろ
」
「いやそうそう、俺そのために来たんだから」
「あ、そうなん?」
割とりうらとは頻繁に連絡をとっていた。
まろが風邪ひいたことを伝えたら、
『ないくん1人は大変だと思うから』
といわれて急遽来てもらうことになった。
まあまさかこのタイミングであいつが来るとは思ってなかったけど。
「一旦ふたりはリビングに移動しな〜…で、料理とか家事系は俺がやるから!ないくんは仕事以外なら、なにやっててもいいよ〜 」
テキパキとそう指示をするりうら。
口でそう言いながらも既にキッチンにいた。
「あ、お粥作ってたんだ、じゃなんかスープ的なの作るから待ってて〜、で、まろは寝な〜?」
「あ、おん」
りうらの本領が発揮されてる、笑
高校の頃から何も変わってない。
昔からりうらはリーダー気質でみんなをまとめるのが上手い。
そしていつも明るくてみんなが自然に集まる、そんな主人公気質のやつだった。
「てかこうやって3人で集まるの何気に久しぶりだよね〜」
キッチンからそう声が聞こえる。
「だね〜高校の時以来?」
「いや、ぎり俺が高3のときと大学1年の時は年に3回くらい集まってたでしょ」
「あ〜、そうだわ」
「2人が3年になったタイミングで就職とかもあって全然会ってなかったけどさ」
「だね〜まじでお前一個下の後輩なのにずっとタメだよね」
「うん、今更先輩とか呼べないし」
「まあそれはそうかもだけど」
りうらが敬語使ってきたら熱でも出たんかと思うし。
「でしょでしょ〜、基本俺暇だから呼んだらこうやってくるからね?いつでも手伝いますから」
「最後無理やり敬語にしたな」
やばい、違和感しかない、笑
「うん、敬語にしてみた、笑 どう?」
「圧倒的違和感」
「あはっ、だよね、笑」
分かってるのかよ、笑
「敬語苦手なんだよね〜ないくんとまろ限定で」
「なんでだよ、笑」
俺ら限定って…舐められてるだろ
「ん〜、なんでだろーね、舐めてる、とかじゃないんだけどね〜、多分」
多分ってなんだ、多分て。
「…あ、スープ出来たからこれとあとお粥、まろに持ってって〜」
「了解〜」
いろいろ気になることはあったが一旦気にしないことにした。
side青
お粥を作る、そう言って下に降りたないこが全然戻ってこなかった。
心配になって玄関まで行くとまさかのあいつがいた。
家をあいつが知っていることにまず恐怖を覚えた。
すぐに住民票も変えたし、盗聴器の類の心配もない。
ここにあるものは自分たちで引っ越した後に買ったものだけだから。
服だけは1着だけ持ってきて、次の日には新しいのを買い、持ってきたのは捨てた。
もれはなかったはずなんやけどな。
引っ越した初日の服に盗聴器があって…とかなら可能性はなくはないけど、それにしてはあまりにも来るのが遅すぎる。
「まろ〜、お粥持ってきた〜、」
ドア越しに聞こえるないこの声。
「そこ置いといてな〜」
風邪を移すわけにはいかないからそう言っておく。
今更な気もするけど。
「…一瞬だけ部屋入っていい?」
そうないこが言うから。
「…ええよ」
ないこに対して甘いな、と思う。
でもそれでもいいか、と思ってる自分もいる。
「まろ…えっ、と…その…」
言いずらそうなないこの様子で、内容を察した。
「あいつのことは俺が何とかする、心配しなくてええよ」
「ッ…ごめん、あいつのことは…俺が何とかする問題なのに」
「、笑 俺がさ、ないこと同居したいって言った時に言った言葉、忘れたん?」
「っ…!」
『辛いことは半分こ、楽しいことは倍にしよう』
「当たりっ、笑 ハモったな」
「あり、がと…」
「それ言ったら感謝するのは俺もやから、お互い様やろ、笑」
「ん…」
もぞもぞと移動して座っていた俺の膝に向かい合うようにして乗ってきた。
「なに、笑 珍しいやん、ないこが そんなことするん」
「ん〜、ま〜ね…」
そう言って腕を回してくる。
こちらも腕を回して抱きしめる。
この身体であいつに耐えてきたのが痛ましい。
絶対に何がなんでもないこだけは救う。
そう決めているから。
ないこに初めて会った日から誓ったその気持ちがさらに強くなって心に残る。
そのためにはあいつを何とかしないと…。
そう1人、部屋で復習に燃えていた。
『あとがき』
…遅れてごめんなさい、!
めちゃ長くなりました、笑
では!以上です、!
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