テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
女性の死体が蔓延る別館地下一階。
美虹とすれ違うようにして入って来たのは、眠っていたハズの轟雷風太だった。
地下に入って路郎の目の前まで飛躍して蹴りを入れた。
快晴に片足を固定されている路郎は、上体を逸らしてなんとか避けた。
だがその直後、風太の拳が路郎の顔面に入る。
路郎「ぐッ…!!」
美虹の二倍の力が顔面に入った。路郎は脳震盪を起こして気絶した。
路郎が上から降ってきたので快晴が下敷きになった。だが風太が直ぐに駆けつけて、快晴の上から路郎の体を退かした。
風太「大丈夫か!?」
快晴「ゔッ…(アカン…!喋れん!!)」
風太「ごっつ血ィ流れとぉえぐっ!!」
風太は快晴の体を動かそうと、触れた。
快晴「ゔッ!!」
風太「ッ!!スマン!!」
快晴が痛がったので風太は手を引っ込めた。キョロキョロとしながら「どないしょ…!どないしょ…!!」と困った顔をしていた。
快晴「……(フウちゃん、包帯持ってってや。包帯持って来い。包帯持って来い。包帯包帯包帯…)」
風太「何か言いたげなんわわけるけど、何が言いたいんかサッパリや…!!」
快晴「ッ…!(フウちゃんマジ脳筋)」
美虹「風太君!!本館から包帯持ってきたわよ!!」
風太「ホンマッスか!!先輩あざッス!!マジええ女!!」
美虹「もっと言いなさい」
風太「超ええ女!!」
美虹「もう三声!!」
風太「ごっつええ女!!」
快晴「が…ッ(早治して…!!)」
快晴は痛みを堪えて白目を剥き、頬と額に青筋を浮かべながらそう願った。
ーーーーーーー
美虹「はい!コレでよし!」
美虹に止血して貰った快晴は全身包帯塗れになり、ジト目をしながら美虹と風太を見た。
風太「無事で良かったのぉお前!!」
快晴「……(ガチヤバかったけどな)」
美虹「警察呼びましょう!」
風太「おん!!」
快晴「(警察繋がらへんから無理やって)」
風太「うわッ!!アカンは繋がらん!!」
美虹「……可笑しいわねぇ?電波はあるのに…」
快晴はトークメールを開き、風太と美虹に自分が伝えたい言葉を送った。
快晴:ここ、なんでか知らんけど警察呼べへんねんな
美虹:あらそうなの?
美虹:どうしてかしらね?( •ω•)ウーン…
快晴:いや、先輩は普通に話してもろて良いですよ
風太「チマチマ文字打つん面倒臭い!!近くにいるんだから直接話そうや!!」
快晴「(無理やからメール使とるんじゃクソボケ!!)」
風太の言葉に苛立った快晴は風太の股間に蹴りを入れようと思ったが、全身に痛みが走ったので未遂に終わった。
美虹「無理だから」
風太「あ!せやった!!スマン快晴!!」
快晴:フウちゃんの目の前でホットケーキ食ったるからな
風太「地味な嫌がらせや!!」
快晴:フウちゃん、路郎さんのポケットに何か無いか調べてか
風太「おん」
風太は気絶している路郎のポケットや、服の下や袖の裏をくまなく探した。
風太「あ!か、鍵がある!!」
美虹「この別館の!?」
風太「え!?せやったら無駄やん…。俺蹴り壊したのに…」
快晴:あの、「ろあ」さんの部屋だったところに行きませんか?
美虹「あ、開かなかった扉ね。結局、あの開かない部屋、オーナーさんのお父さんの始さんの部屋だったんでしょ?」
快晴:はい。ですがそれは僕の推測です
快晴:その鍵があの開かない部屋の扉のものなら、僕の推測は違っているか違ってないかハッキリします
美虹「一応行ってみる?」
快晴:はい
美虹「でも快晴君、移動する時はどうするの?」
快晴:フウちゃんに横抱きで運んで貰おう思てます
風太「何が楽しぃて男をお姫様抱っこせなあかんねん…」
快晴:僕だって嫌やわ( ー̀ н ー́ )
風太「顔文字地味に可愛いのやめろや。ハァ…」
風太は溜め息をついて、快晴を横抱きにした。
美虹「ブフッ!wwちょww暑苦しい!ww」
風太にお姫様抱っこされている快晴。美虹は吹き出し、持っているスマホでこの状況を撮った。
快晴「(見せもんちゃうねんけど)」
美虹「女の子と話す時のネタにしよっと!」
風太「女の子に!?是非是非!!」
快晴「(それ絶対腐女子の方々ですよね?)」
女の子の会話のネタになる…そう思った風太は「自分のカッコイイ所を女の子に語ってくれる」と思い嬉しそうな顔で許可していた。
だが快晴は「男同士の恋愛好きなタイプの女性へのネタにする」と考えて、包帯まみれの顔の下で冷や汗をかき、ジト目をしていた。
〜〜〜〜
美虹「……さて、二階の開かずの扉よ」
路郎のポケットから出てきた鍵を持った美虹、快晴を軽々と姫抱きにしている風太が別館二階の開かずの扉に移動した。
美虹は持っている鍵を鍵穴に入れた。
すると、その鍵はカチャ…っと小さな音を立てて閉まっていた扉の鍵を解錠した。
美虹「開いたわ」
快晴「(やっぱここの鍵やったか…)ッ」
姫抱きにされている快晴は、天井が視界に入っていた。
快晴「ッ(あった。天井に首吊った縄が…)」
初めて別館へ訪れたあの時。
路郎が案内した「始の部屋」にあった首吊り用の縄が、開かない扉の部屋にあった。
快晴「(血腥い匂いもない。路郎さんが一番最初に案内した始の部屋…)」
美虹「二人共見て」
冷や汗をかいて深刻そうな顔をした美虹が、ネイルのついた綺麗な指先を壁に差していた。
風太と快晴は横目でその壁を見てみると、壁に引っ掻き傷のような物があった。
加藤あいさ
21
哀 川 せ せ ら .
14,946
ねむ
222