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「美桜、大好きだよ」
何度だって大好きと伝えたい。美桜も俺の大好きに応えようとしてくれたのかゆっくりと口が開く。けれど我慢できずに俺はその唇を塞ぎキスの合間に何度も「好きだ」「大好きだ」と囁いた。
「っつ……隆ちゃんッ。私だって大好きだよ」
キスを中断し、私だってと言わんばかりの真っ直ぐな瞳で見つめられ少し乱れていた心音が更にドクドクと加速し身体を熱くする。
(あぁ、もう本当に美桜は煽るのが無意識なんだろうな)
もう一度彼女の上唇をハムっと口に含み、次は下唇。最後に舌を中に滑り込ませると美桜の口腔内は熱く溶けてしまいそうになる。舌全体を使って全てを舐め上げては彼女の舌と絡めて根本からキュッと吸い上げる。溢れてくる透明の液をゴクンと飲み干しながらも、口元から体内に入れ切らなかった液が滴り顎をつたる。
彼女の両肩からドレスが破れないよう下にずらす。ドレス用のインナーが見え恥ずかしいのか「みちゃダメ」と両手で隠された。
「隠さないで。ほら、よく見せて」
パチンと腰の方で止めていた下着のホックを外し窮屈そうに仕舞われていた胸が露わになる。ガラスに映る美桜は恥ずかしそうに顔を俯かせている。俺のプレゼントしたドレスを半分脱がされ胸が露わになっている美桜の姿に身体の細胞全てが奮起し、襲っているような背徳感。何だかすごく興奮した。
「あぁ、可愛い。可愛いよ美桜。俺の美桜」
胸を徐に後ろから揉みしだく。なんて柔らかくて気持ちいいんだろう。このツンと突起した乳首も愛おしくて優しく摘み上げる。
「んぁあっ、やだ。外から見えちゃうよ……」
「大丈夫だよ。ここは最上階だから他のビルからも見えるはずないし、美桜のこんなに淫らで可愛い姿誰にも見せるはずないだろ。夫の俺だけが見れる淫らな美桜」
ドレスを着ていた時からずっと吸い付きたいと思っていた背中を下からゆっくりと丁寧に舐め上げる。その度に美桜はビクンと身体を揺らし背中を逸らし甘い声を漏らす。あぁ、可愛い。
「はぁっん……やっ、エッチ……エッチすぎるよ」
「でもこうゆうシチュエーション好きだろ? この前読んでた漫画にもあったけど」
わざと耳元で囁き舌をヌプリと中に入れ、ちゅぷちゅぷと音を立てる。
「あぁ、あっ……好きぃ。んぁッ」
ドレスを捲り上げショーツを露にする。上から手を滑り込ませると熱帯びていて熱いショーツ内。中指で触ると既にぐっしょりと濡れていた。
「あーあ、やっぱり触ってもないのにぐしょぐしょに濡れてる。エッチな汁が溢れ出てくるよ」
「やっ、言わないで……あぁっ、っつ」
我慢の限界だった。スーツのポケットに入れていた避妊具をすぐに取り出し自身に被せた。
指で慣らすが既にぐちゃぐちゃな美桜の蜜口に先端を密着させ背後からゆっくりと腰を埋めていく。
「あぁ、すぐ入っちゃったな」
「やだ、言わないでっ!」
ガラスに反映される美桜の恥ずかしがる表情を堪能しながら腰を打ちつけた。
「こ、このケダモノ!!!」
「そりゃ可愛い子は食べたくなっちゃうだろ? っても美桜もノリノリだったよな」
「なっ……まぁそれは、うん。否定出来ません……」
グッタリと身体を俺に預けてくる美桜を抱きしめる。このまま二回戦……
トゥルル――部屋の内線電話が鳴る。
「はい、高林です」
『高林様、ディナーのお時間になりましたがお部屋にお持ちしてよろしいでしょうか?』
しまった。ディナーの時間をすっかり忘れて美桜の事食べてた……
「あ、お願いします」
『かしこまりました。五分後にはお待ち致します』
ガチャリと電話を切る。あと五分……乱れたドレスのままの美桜。半裸の俺。や、やばい。
「美桜! すぐに着替えるぞ! あと五分後にディナーが運ばれてくるから」
「なっ、やややややばいぃ」
バスルームからガウンを取り出し身なりを整え、少し皺になったドレスは皺が伸びるようにハンガーに掛けておく。ギリギリセーフでポーンと部屋の呼び出し音が鳴った。
「高林様、ディナーをお持ちいたしました」
「お、お願いします」
次から次へとテーブルに並べられる料理はそれはもう色鮮やかで美味しそうな匂いを漂わせるフランス料理の数々。シャンパンクーラーの中でキンキンに冷えているだろうシャンパン。事後の渇いた喉が早く飲みたいと欲している。美桜も目をキラキラと輝かせて「わぁ〜」「美味しそう〜」と連呼しながら運ばれてくる料理を目で追っている。
(可愛すぎてやばいな――……)
キュポンッとコルクの抜ける良い音。ゆっくりとグラスに注がれシャンパンの小さな泡がシュワシュワと弾ける。「食べ終わりましたらお電話ください。片付けに参ります。ではごゆっくり当ホテル自慢の料理をお楽しみください」全ての料理が並びホテルスタッフの人が部屋を出た。
「やっと今日から美桜は正式に俺の奥さんになったんだな。これからも仲良く夫婦生活を楽しんでいこうな」
「こ、こちらこそ宜しくお願いしますっ!」
カチンとグラスの音が重なりこの広い部屋に響き渡る。爽やかな甘さ、口の中で小さな泡が溶けるようになくなり香りが鼻から抜けていく。
婚姻届があんなにあっけらかんと終わるなんて思ってなかった。
今日の朝ご飯もすっごく美味しかった。
ドレスにびっくりした。
スイートルームを予約してたなんて知らなかった。
指輪の刻印が同じで運命かと思った。
今日朝からずっとサプライズ続きだ、幸せだ、と美桜は今日の嬉しかった事を事細かく俺に教えてくれ、話すぎててどのタイミングで食事を口に入れているのか謎なくらいなのに美桜の目の前にあったご馳走は殆ど残っていない。
「食後のデザートにフルーツタルトがあるんだけど美桜はまだ食べれそう?」
「ケーキッ! 勿論デザートは別腹でしょ」
「だな」
冷蔵庫の中にしまっておいてもらったケーキを取り出し美桜の前に置く。シャインマスカットがふんだんに使われているフルーツタルトは艶めいていて食べるのが勿体無いくらい見た目だけでも魅了され幸せな気分になる。
「な、なんて贅沢な……シャインマスカットがこんなにのってるなんて食べるのが勿体無い」
「で、でも。食べちゃうもんね!」
一口、目をまん丸に見開いて「美味しい」と顔で表現してくる。また一口、「美味しい」と俺を見てまた一口、そんなに美味しいのか懲りずにそれを何回も繰り返して一瞬でフルーツタルトは美桜の胃袋の中に落ちていった。