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#シリアス
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「…最低なのはその不良どもな。水瀬が怖くなるの、当たり前じゃん。そんなことあったなら」
「…っ、でも、天馬くんは悪くないのに……」
「うん、悪くない」
即答だった。
「でも、水瀬も悪くないじゃん」
「……っ」
「トラウマってそういうもんじゃん。似てるだけで思い出したり、体が勝手に反応したり」
天馬くんはそう言いながら、フェンスに背中を預ける。
風で金色の髪が揺れた。
前なら、その見た目だけで怖いと思っていたはずなのに。
今はもう、少し違う。
「まあ…最初ビビられてたのは普通にショックだったけど」
「えっ」
思わず顔を上げる。
天馬くんはわざとらしく肩を落としてみせた。
「話しかけるたびに“ヒッ”てされるし?」
「〜〜っ」
耳まで熱くなる。
「そ、それはごめんなさい……っ」
「はは、冗談だって」
笑いながら、天馬くんは続ける。
「でもさ、ちゃんと理由聞いたら納得した」
その声は、驚くほど穏やかだった。
「水瀬、怖いのに、俺に〝描きたいと思った気持ちまで捨てないでほしい〟って背中押してくれて、ちゃんと俺と話そうとしてくれてたんだなって」
「……」
「だから俺、結構嬉しかったよ」
どくん、と胸が鳴る。
そんなふうに受け取られるなんて思っていなかった。
ただ失礼にならないように必死だっただけなのに。
「…僕、ずっと……」
声が小さく震える。
「派手な人って、みんな怖いって思ってた。世界が違うって、だから関わりたくないって」
「うん」
「でも…天馬くんは、違ったから……」
「違った?」
「…うん。僕の絵を見ても嗤わずに、否定もしないで、ただ褒めてくれた」
「…それが、なんか…っ、初めて、で…っ、僕、うれしくて……こんな人もいるんだって思って……」
「僕…天馬くんのこと「陽キャ」としてしか見れてなかったんだと思う。でも天馬くんはそんなことなくて」
「…ちゃんと、“僕”を見てくれてたから…」
「水瀬…」
「こ、怖いって決めつけてたの、僕の方だったのに…天馬くんは、最初から普通に接してくれてた」
「…だから最近、天馬くんといると、少し安心できるようになってきて……」
「前は、派手な人が近くにいるだけで苦しかったのに……今は、天馬くんと話す時間、嫌じゃないっていうか…むしろ、楽しみで……み、身勝手かもしれないけど…もっと、仲良くなりたくて…っ」
言った瞬間、恥ずかしくなって俯く。
すると隣で、ふ、と息を漏らす音がした。
「……マジで嬉しいこと言ってくれるじゃん、当たり前に仲良くするし」
「…っ」