「……ん……」
重たいまぶたを押し上げると、見慣れた天井が目に入った。
頭がずきずきと痛み、喉はからからに乾いている。
「……あれ、私……昨日……」
枕元には水の入ったコップと頭痛薬。
誰かが置いてくれたのだと気づいた瞬間、胸の奥がざわついた。
――律さん。
断片的に思い出す。
酔って、泣いて、何かを言った。
でも肝心な部分は霞がかかったように思い出せない。
「……っ! まさか、変なこと言ってないよね……」
頬が一気に熱くなり、布団を頭までかぶる。
心臓の鼓動が早まり、全身が恥ずかしさでいっぱいになった。
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