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🍯「え、あのさ、」
🧣「ん?」
🍯「くろばらさんがいるのってどこ…?」
🧣「あっ。」
俺たちは目的地すら定めずに動き出そうとしていた。
🧣「えっと、くろばらがいるのはね…」
シロさんはなにやらポケットから、小さな四角い機械を取り出した。
手のひらにちょうど収まるほどのサイズで、サイコロのような綺麗な正六面体である。
黒く輝いていて、いかにもメカメカしい見た目をしている。
電源を入れると、その機械から青色の光が発せられ、この世界の地図を映し出した。
🧣「ここ。」
シロさんは、映し出されたマップをスライドして移動させ、ある地域のところを指さした。
💭「リリーガヴァン?読み方これであってる?」
🧣「そう、リリーガヴァン。読み方あってるよ。ここには、黒いユリがたくさん生えてて、それを地域の象徴とすることから、この名前がつけられているらしい。」
🦊「へぇ〜!!絶対綺麗じゃん!!」
💭「え、それな?一本ぐらい盗ってもバレないかな。」
🧣「どうだろうね、俺も最後に行ったのだいぶ前だし、今のリリーガヴァンがどうなってるのかは行ってみないとわからない。」
🍷「じゃあはやく行こうよ。」
🧣「そうだね、そうしよう。」
俺たちはシロさんの情報を元に、大魔導師くろばらに会うため、リリーガヴァンとやらに向かうことにした。
🍷「ほんとに俺たちと一緒に来てよかったの?忙しいんじゃないの。」
🧣「大丈夫、俺も神と直接会ってみたかったし。」
🍷「んー、なるほど?」
🐸「え、シロさんって神に会ったこと無いんですか?てっきり会ったことあるのかと…。」
🧣「無いよ、俺はただその辺の情報を調べて知っただけ。まぁ、だから神について確信できる証拠もないってわけだね。」
🫘「じゃあそうなると、神と会うのは全員初めてってことになるんか。」
⚡️「せやな。」
💭「えぇ、なんかもう余計怖くなってきたじゃん!!」
🫘「未経験の恐ろしさって計り知れへんもんな。」
🍷「1人ぐらい面識ある奴がいれば良かったんだけど…。」
🦊「んああ〜!!もう疲れた!!」
🌙「だいぶ歩きましたもんね…。」
💭「こんなたくさん仲間増えたのに、乗り物を出したり、作ったりできる人は一人もいないの?いっその事、乗り物に“なって”くれてもいいぐらいなんだけど?」
🍷「一時的に乗り物を出すことならでき…」
🫘「まあまあまあまあ、ちょっと待ってくださいよ。」
💭「?」
🫘「やっぱりな、自分の足で長い苦しい道を一歩一歩、歩んでいくからこそ冒険の意義があると思うねんな?そこは疎かにしたらあかんのちゃう?」
何を今更急に探検家らしいことを…。
🦊「帰れ!!!」
🫘「え?」
🦊「帰れ!!!!!」
🫘「え、なんで?」
🦊「帰れ!!!!!!!!」
🕯「これは当分終わりそうにないやつだね。」
💭「だねぇ〜。」
言わんこっちゃない。
「すみませーん!道開けてくださーい!!」
⚡️「ん?」
くだらないやりとりをしていると、突然前の方から男の人が走ってきた。
しかもすごく焦っている様子…。
「すみません!通ります!!」
👾「あっ、はい。」
強引に割って入り、そのまま走り抜けて行った。
と、思っていたのだが、
🌙「あれ?」
🕯「なんか戻ってくる感じ?」
俺たちの間を通り過ぎるや否や、何かに気づいたようで、こちらに振り向いた。
そしてUターンし、俺たちのもとへ戻ってくる。
🐸「え?」
すぐにこちらに戻ってきて、目の前で立ち止まった。
息切れを起こしながらも何とか口を開こうとしている。
「あの、違ったらすごく申し訳ないんですけど、もしかしてあの噂の勇者様たちですか?」
👾「えっ、あ、あの〜、」
🍷「噂のかどうかは知らないですけど、一応そうです、なんの用ですか。」
「やはりそうでしたか!!」
さっきまですごい申し訳なさそうにしてたのに、急に態度変わったな。
絶対この後、何かしら要求してくるでしょ。
今急いでるのに…。