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「やべーじゃん!
いく丸〜あの階段上がるぜぇ〜んっ?
・・・・・
ど、どこに消えやがった?」
いく丸はケヌキの後ろからホール奥のテーブルに座っていた。
「あのな~逃げなあかん状況でなにやって
んだ、このアホ犬。」
「あたしゃ〜いく丸だよ。
ここにスープが落ちていたから飲んでん
だよ、なにか文句ある?」
「コノヤロー、スープが落ちているわけね
ーだろ!
お客さんのスープじゃね?」
「それよりタヌキって雑食だよな?
何でも食べると思っていたけど・・・
このパンプキンスープは美味いよな。」
「ふ、ふざけるな!」
「それよりアンタ〜早く逃げな、ヤバくね
?」
外からタヌキ警察のサイレンが聞こえた。
「ちょいと面白いサイレンだね〜なに?」
「タヌキ警察のサイレンはカチカチ山の
音と同じ拍子木だよ。
そんな説明してる暇はね〜よ、あの階段
に上るぜ!」