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【 時透side 】




花野「時透さんは五条さんに惹かれていないのですか?」



時透「うん。」



花野「本当に?」



時透「うん。」





花野「でしたら、、応援して頂けませんか。」




時透「応援?」




花野「はい。私と五条さんが交際できるよう、手伝ってほしいのです。」




時透「具体的には?」



花野「そうですねぇ……五条さんの好きなタイプとか、ご存知ですか?」



時透「わかんない。」




恋する乙女は可愛い。


そして強い。


応援してあげたくなる。




時透(けど、なんかなぁ、)




花野「時透さん、聞いてます?」



時透「え?、ごめん。ぼーっとしてた。」




花野「ですから、!」








花野「応援、してくださいますか?」








_なんか、なぁ、_







時透「ごめん、ムリかも。」









花野「_っ、なんでですか?だって、」



花野「、だって、時透さんは五条さんが好きなわけではないんでしょう?」




時透「うん。そうだよ。そうなんだけど、なんか、」






時透「ここのあたりがモヤモヤするの。」




胸のあたりがキュってなって、



いつもみたいに笑えなくなっちゃうの。







____なんで、いつまでもあの人の心の中にいるのよ、_





_“元”許嫁の、貴女が_______







花野「……そうですか。」




時透「うん、なんかごめんね。」




花野「いいえ、こちらこそ_____






_____ごめんなさいね。」





“バシャ”

____“パリン”







時透「、え?」





手に持っていた花瓶を自分に向けてひっくり返した花野さんは、





花野「許してください、時透さん。私、本当に彼の事が好きなの。」





光の灯っていない目をしていた。













拝啓 “ 好かれている ” 君へ




恋は時に、



乙女を可愛く、強く、



そして、




______狂気的にさせる。



そんな、呪いに似た不思議な魔法。











拝啓 “元”許嫁の君へ

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