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「くっ!!」僕は反射的に少女の前へ飛び出した。
《アステリア》を抜き放ち、迫り来る衝撃波を真正面から受け止める。
ズガァァァァン!!
「ぐぁっ……!!」
地面が抉れ、靴が土を滑る。
腕が痺れる。
だが――退かない。
背後で、少女が息を呑む気配がした。
「……なんで……」
震える声。
僕は歯を食いしばったまま叫ぶ。
「そんな顔してる奴、放っておけるかよ!!」
フォレスト・ベヒモスが森を踏み潰しながら接近してくる。
一本目の脚が地面へ落ちるだけで、大木が吹き飛んだ。
ギギギギギ……。
全身の“目”が、一斉にこちらを向く。
ゾワッ。
頭の奥を掻き回されるような不快感。
ノヴァが叫ぶ。
「視線干渉です!!」
「直接見ないでください!!」
だがその時。
背後から、細い手が僕の服を掴んだ。
振り返る。
少女が、驚いたようにこちらを見上げていた。
巨大な一つ目が、わずかに揺れている。
「……私を、怖がらないの?」
「そりゃちょっと怖いけど!?」
「えっ」
「でも、助けてって顔してた」
少女は言葉を失った。
その瞬間。
ドクン。
彼女の巨大な瞳の奥に、淡い青い光が灯る。
ノヴァが驚愕する。
「ヴォイド反応……低下!?」
白樺の森のざわめきが、少しだけ静まった。
だが――。
ギャオオオオオオオッ!!!
フォレスト・ベヒモスが怒り狂ったように突進してくる。
巨大な木の腕が振り下ろされた。
「来る!!」
僕は《アステリア》を構える。
その時。
少女が、そっと僕の腕へ触れた。
瞬間――
視界が変わった。
白い光。
星空。
そして頭の中へ、直接声が流れ込んでくる。
「……力を貸す」
少女の身体から、無数の白い粒子が舞い上がった。
不明ちゃん。