「あーちゃん!」
あーちゃん…何だろう?
こっちを見て言ってる。
あーちゃん…あーちゃん…
どうやら自分の事みたい。
自分の名前はあーちゃんって言うのかな?
「あーちゃん可愛い〜!」
このお姉ちゃんは分かる。
あーちゃんの事育ててくれた人だ。
「あーちゃんマジで可愛い」
この背高いお姉ちゃんはあーちゃんの事見つけてくれた人かな?
「あーちゃーん」
このメガネのお姉ちゃんはお手伝いしてくれた人。
えっと…育ててくれたお姉ちゃんはえなちゃん。
背高いお姉ちゃんはせーなちゃん。
メガネのお姉ちゃんはあずさちゃん。
一つだけ、お姉ちゃん達に言いたい事あるんだ。
でも、あーちゃんはお話できないや。
あ、せーなちゃんの手だ!
「こっち来た!可愛い!」
わわっ!近い!ぶつかっちゃう!
「ちゃんとバックするんだね」
「可愛いわ〜」
えなちゃんとあずさちゃんもいる!
ちょっとだけでいいから、お話したいな。
えなちゃんとせーなちゃんとあずさちゃんに、
「ありがとう」
って、伝えたい。
「あーちゃん、聞こえますか」
あなた誰?お姉ちゃん達じゃないし…
「あなたの願いを叶えてあげましょう」
え!ほんと!?
「ええ。ただし、夢の中でしか話せません。夢の世界での出来事は、必ず覚えている訳ではありません。」
それでもいいよ。
「では、あなたを夢の世界に連れて行きますね」
「ここは…?」
(えなちゃんの夢の世界です)
「あれ!?あーちゃん、お話できる!」
(あなたが望めば、他の2人にも会えますよ)
「やった!ありがとう!」
(では、またどこかで)
「…行っちゃった」
まずは、えなちゃんを探そう。
「あ!えなちゃん!」
「……?あーちゃん?」
気付いてくれた!
「あーちゃんだよ!」
「えっ!?本当に!?」
他の2人もここに呼べないかな?
「せーなちゃん…あずさちゃん…来て!」
「えっ!?ここどこ?」
「あれ…おかしいな」
ほんとに来た!来ると思ってなかったのに!
「せーなちゃん!あずさちゃん!」
「「あーちゃん!?」」
「うん!あーちゃんだよ!」
ようやくお話できる!
「あのね!あのね!えっと…」
どうしよう…話したいこと、たくさんあるのに…
「ありがとう!」
これしか、出てこないや。
「……こちらこそ、ありがとう」
えなちゃん…
「あーちゃんと話できるなんてね」
あずさちゃん…
「………そろそろ、時間みたい」
悲しいけど…笑ってばいばいしたい!
「あーちゃん!またね!」
「………うん!またね!せーなちゃん!」
また、夢で会おうね!
……夢を、見た。
あーちゃんと話す夢。
2人ともいて…それで…あーちゃんが…
「……ありがとう、か」
…こっちのセリフだよ。
来てくれてありがとう、あーちゃん。
コメント
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あーちゃんしか勝たんなぁ✨️✨️ ( ⋆͛*¯ ꒳¯*)