「…ここは?」
私は目を開けた。
底には何も無く真っ暗な世界が広がっている。
「そっか…私は…」
私は生きているがほぼ死んでいるようなものだ、何故なら私は真っ暗な何も無いAUに居るのだから…
ここが真っ暗なのも、私がひとりぼっちなのも、
何もかも全てが…
私のせいなんだ
「これからどうしていけば……ん?」
遠くだが何かの気配を感じた。
その気配はだんだんこちらへ向かってくる。
何処か恐怖感を覚え私はその場から離れた。
面倒事に巻き込まれるのはごめんだ。
「…?」
何かにぶつかった。
人のようだがここに人は私以外居ないはず…
「誰?」
無意識だった…ふと話しかけてしまった。
「僕はインク!君は?」
…悪い人では無さそうだ
「私はミライ」
「それにしてもここは暗いね、ミライ、゙外゙へ行ってみない?ここまで暗いと何も出来ないでしょ?」
外?ここの世界に外と言う概念はあるのだろうか?
「行ってみたい…」
私は興味本位でそう答えた、外という概念が無いと知りつつも、確かめたかった。
その外と言うのを…
「じゃあ行こっか!」
と言うとインクはインクポータルを出し、私の手を引いて行った…
インクポータルを抜けるとそこには明るい世界が広がっていた…
「明るい…」
口が勝手に動いた…
こんなに明るい世界は何年ぶりだろうか。
何故か涙が溢れる。
「ミライ!?えっと…」
何やらインクが焦っているようだが、涙で何も見えない…
すると、 インクが袖で私の涙を拭ってくれた。
「ん…ありがとう…」
と言いインクの方を見た…
私は少し驚いた表情をしてしまった…
「驚いた…?」
「少し…ね 」
インクはスケルトンだった、
だが何故か怖くは無かった…逆に何処か懐かしい…
「怖くないのかい?」
「怖くは無いよ、少し驚いたけどね。」
…私はそこでふと何かを感じ取った
誰かに呼ばれているような…そんな気がした…
「ミライ!?何処に行くの!?」
インクの呼ぶ声が聞こえるが私は進むのみだった…