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ーまどかsideー
嘘だ。健三は嘘をついている。疲れてるだけだなんて、そんなに顔色が悪いのに。
指を切ったことによる貧血もあるかもしれないが、それでも体は小刻みに震えていた。
「ま、まどかさん…?」
気づけば僕は、健三を抱きしめていた。
「健三、言いたくないなら無理には聞かない。それでも、覚えておいて。僕も誠一も、君を裏切ったりはしない。同じ、《スワロウテイル》の仲間だろう?話があったらいつでも聞くから。だから、一人で抱え込まないで」
しばらくして健三を解放したあと、健三は少しの間、僕のことを見つめていた。
そのあと、下手くそな笑顔を作って言った。
「…ありがとうございます、まどかさん。…ですが、もう少し、頑張ってみます。これは、私が一人で乗り越えなければならない問題なので。それでも、本当に辛くなったら、頼らせてもらいます。
…今は、それでもいいですか?」
…本当はよくない。でもそれが健三自身の問題なら、僕はそれを尊重しなきゃ…だよね。
「…わかった。でも約束!絶対に無理はしないこと!少しでも辛くなったら、僕か誠一に相談して!抱え込むの禁止!いいね!!」
健三は少し驚いたあと、微笑しながら頷いた。
「了解です、まどかさん」
「…で、誠一?いつまで隠れてるの?ずっと話を聞いていたんだろ?」
そう物陰に問いかけると、救急箱片手にひょこっと誠一が少し気まずそうに顔を覗かせた。
誠一は苦笑いしながら言った。
「…い、いやー、隠れてた訳やないんやけど。なんかちょーっと俺いちゃダメな雰囲気かなあと思って…」
はあ。なんで揃いも揃ってうちの記録者は変なところで気を使うのかな。僕はそんなこと、全然気にしないのに。
「…はあ。まあいいや。それで?救急箱を持ってきてくれたんだろ?早く手当てしないと」
「ああそうやったな。ほれ健三、手ぇ出せ」
「…お願いします」
健三はなんとも言えない表情で誠一に手を差し出す。
…仲がいいんだか悪いんだか、 これじゃ、よくわかんないね笑
「…ッッッ」
「…健三?しみるか?」
「…いえ、これぐらい大丈夫です」
健三の顔が時々歪んでいる。あれは相当痛いんだろうな。まあ、僕と会った時でさえ、結構血が出ていたし。これに懲りたら、もっと自分を大切にして欲しいなあ。
「…よっしゃ!終わり!あまり水に濡らしたらアカンで。もし、包帯が取れたら、また結び直したるからその時は言ってくれ」
「私がそんなヘマをする訳ないでしょう。…ですが、助かりました。…お礼に紅茶を入れて差し上げましょう」
「…え?ホンマに??
恵美だけやなくて???」
「…本当ですよ。わかったらさっさと机の上を片付けなさい」
「…まあ健三の紅茶がもらえるんならいいかー。
…ってそうやった!俺朝ごはん作ってる途中なんやった!!すぐ出来るから準備しとれよー!!!」
…フッッ、チョロい。
とか健三思ってんだろうなあ。でも健三が誠一にも素直に紅茶を入れてあげるのは確かに珍しい。
…まあ健三も、なんやかんやで誠一のこと好きだもんね笑。…嬉しかったんだろうな。誠一は鈍感だから全然気づいてないけど。
このまま健三が安心して過ごせたらいいんだけど。いや、健三だけじゃなくて誠一もだね。
…今日も眠いなあ。
あのとき、無理にでも健三から事情を聞いていたら、
…こうはならなかったんだろうか。
#ご本人様には関係ありません
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コメント
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最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高
うわああ〜!!😭💕 第4話「禁止」、めっちゃ沁みた…!! まどかが健三を抱きしめるシーン、優しさが溢れててもう泣きそうになったよ…。「僕も誠一も裏切らない」って言葉、めっちゃ重いし温かい…!!健三の下手くそな笑顔に胸がぎゅってなったし、最後の「こうはならなかったんだろうか」が絶妙すぎる…!!続きが気になりすぎて今夜眠れないやつだこれ…!!✨