テラーノベル
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お前を抱えて救護室にいった 特段上等なベッドに寝かせてもお前のうめき声は変わらずまたずっとのたうち回ってはシーツに穴が空くほど爪を立てて握りしめとった お前が苦しんどった声は廊下まで響いとったらしい
「オランダは」
「中に」
「そっか。で、王たちは?香港たちもベトナムもいないじゃん」
「アジアのみで会議だってよ。恐らく,,,まぁこの戦争についてどうするかだろうね」
「,,,あの日本が攻撃されたってことはそうだよな。いや、逆にそれしか起こりえないってことか,,,,,」
「,,,もう、4日か」
「日本じゃ72時間が最大の山場ってよく伝わってるらしいな。でもそこは越えてるが、どうなるかがまだ発表されてない」
「でもよ」
「あの声を聞いてこれからの救いが、あると思うだろうか」
そういう声がようさん聞こえてきてた
俺にはお前の手握って汗ふいて、でてきた膿を必死に掬うしかできなかった
「ぁあッッあああああぁ」
「菊」
止まらない汗に血 どれだけシーツを変えようが何度も何回も真っ赤に染め上げられた 何度もお前の手を握り返していたが逆に俺の手にお前の爪が残るような、それぐらいな力だった もう手の施しようがない
派遣したうちの医療隊にそう言われた
「アルフレッドは」
「いないよ。なんか呼び出しくらったみたいで急いで出てった。オランダは? 今菊ちゃん1人にしてていいの」
「医者が見てるけ邪魔はせん。あとおらんのは?」
「,,,マシューかな。多分アルフレッドについていった」
「ほうけ」
その時、臨時のスマホが鳴った 俺の上司や
「はい」
「オランダやな?今からそっちに日本国の総理大臣と天皇御一家が向かわれる」
「は!?」
「他の国にも呼びかけろ。絶対になんもしでかすんやない。命かけてでも無事に御見送りできるようにな。そんで特に天皇御一族を御守りすることを他国に要伝えるように」
「,,,わかった。 フランシス」
「ん、分かったようちの上司にももう連絡はとってるからあと数時間でここには着くと思う」
「感謝する」
慌ただしいその会議場だった お前を動かすことはできなかったからただひたすらその場にみんな残って看病してたんだからな
「到着されはれました」
頭を下げていたためにどんな顔をしていたか分からない 彼らはいの一番にお前のほうに向かってそこから数十分は出てこなかった
その内容は、俺は知らんでな
出てったときも俺は頭を下げていた だが
「顔を上げてください」
その声がして他の国も一斉に前を見た
そこにはお前の父がおった 母もその横にいたしお世継ぎもおった みんなおったよ
「どうもうちの子がお世話になりました。あの子に聞くとここに居たいと申し上げたのでもう少しだけあの子だけは居させてもいいですか?」
「もちろんです」
「感謝します。,,,私よりもあなた達のほうがあの子と一緒にいたのでしょう。また、傍にいてあげてください。お忙しい中、ここまで厳重なる警備をこのご時世で揃えていただきどうも有難う」
帰ってすぐくらいやろか アルフレッドから連絡がきた
「あオランダかい?そこにはみんないる?」
「逆にどうやったらみんなこっから動くんや」
「ハハッまぁその通りだね。全員をさ会議場に集めて置いてくれないかい?それでプロジェクターも立ち上げておいてくれ。チャンネルは0001だからね」
「なんや何を今からするんや」
「すぐ分かる」
数時間後や
世界に向けて一斉に生中継で言われたのは
「この日を持ちまして我が祖国、日出処の国日本国は事実上の国営不可と判断いたしました」
ということ 聞こえてきた音はお前の父や 宣言した後の細かいことは多分総理大臣かな 5時間ぐらいの会見で言うとった その声が会議場から漏れ出して聞こえたの、覚えとるか?
俺はお前と一緒に救護室におった
ずっと手握っとった
その発表が聞こえた瞬間にずっと呼吸も脈も安定してなかったお前は急に胸を撫で下ろしてた まるでなんかの責任から解放されたみたいに
「菊おい菊」
「,,,」
「まだ完全に滅亡するって訳やないらしい。ただ今は本州の状態やその、国民の和とかそんなの考慮した上や言うてたでお前の土地が奪われることもない。やから天皇御一家も同盟国に行って避難し、そこで日本一族を紡ぐ言いはった。国民もみんなそんなふうにするらしいわ。結果的にただ運営が停止するだけや。ほんだら心配することはなんも」
「ら さ」
「大丈夫や、そう大丈夫」
「蘭 さ」
「ほら今も声出せとる。な?」
「ね あの ね 蘭さ 私ね」
「も う 貴方 の 顔 分かん ないの」
「だから も う 心配 しないで」
「なぁ菊そんなこと言わんたって大丈夫じゃ」
「ふふ 珍しく 感が にぶい 貴方ほどの 人 すぐに 見れば 分かるでしょ」
「菊」
「あぁ やだ まだ死にたくない」
「ね 起こして」
「ん」
「やっと 近くに 貴方 いる 蘭さ ん 貴方ずうと 私の 手 握ってるだけで 抱きしめて くれなかったんだもん」
「悪かった ずっと抱きしめたる」
「ふ 痛い 強い です」
「お前がしろ言うたやん」「あはは」
「私 ね まだ 貴方に 言いたいこと たくさん あるんだから 」
「貴方からも たくさん そう たくさん言って欲しいこと あるんだから」
さっきまで笑っとったくせにゆっくりお前は動かんくなった さっきまで胸で呼吸しとったからよう揺れとったのに静かに静かに髪は揺れをなくしとった とっくの前に動かんくはなっとったけど、手も足も喉も口も
目も
声も
もうなんも動かんくなっとった
お前は、お前の国に家に帰ることも叶わずただ俺の家で苦しんで苦しんでそんで消えてった
そのすぐ後かいな 中国やらが帰ってきたわ
「王 あのな今、菊ちゃん」
「通せ。アジア会議の話は後で全部まとめて話すある」
王を先頭として後には韓国、台湾やら香港やらベトナム、シンガポールもおったな 俺ら見て台湾が1番目まん丸にしとった
もちろん台湾だけやない みんなや
「蘭国 一旦外に行ってくれるあるか」
「なぜ」
「確認のため」
「もう見てわかることやろ」
「それでも我達にはこいつの最期をきっちりと見る権利がある」
「退け」
また俺はここからは知らない すすり泣く声も聞こえた 何かを叩いている音も聞こえた
でもアジアの奴らは外に出てくると、また入室するときみたいんに一つも表情を変えずただ一点を見つめて現れたわ 誰かさんは睨んどるわ誰かさんは歯から血が出そうなぐらい食いしばってるわ、お前がどんだけ尊敬されとったか信用されとったか それを身に染みて感じた
いの1番に出てきた王は全員に宣言したわ
「遠くにいるやつも全員聞けある。我達アジアは今件同盟国日本攻撃に対し参戦を決定した。」
「!それは」
「そのアジアに含まれるのはここにいる東、南東アジアのみに限らず中央、西もアジア全土を含みそして合意を得ていることをここに宣言するある」
アジア全員顔は固まってた トルコもみんなさっきまで俺らと同じ場所におったのが気づけばあっちの方におったからな
全部いい終わった後に誰かが言うた
【どちら側を指示するんだ】
だが彼奴らは静かに答えた
「但し、我達は何処にも加担しない。何処にも援助はせず軍事基地として使用することも国家として禁止するある。」
彼奴らは結託し、世界と戦ってた
その皮切りは全てお前の死やった
結果はもう知っとるやろ
アジア諸国が結託し共同での参戦によって造られた爆弾や作戦または策戦による甚大な被害、そしてアメリカ、ロシアの国内における内戦によって戦闘不可能状態に陥ったことで終戦
それが終わりや
コメント
1件
みぅです、読了しました🥀 今回もとても重かった……。菊が「もう貴方の顔分かんないの」って言ったところ、胸がぎゅっとなった。ずっと蘭さが手を握って看病してたのに、それでも視力が失われていく描写が切なくて。最期に「抱きしめて」って言えたのは、本当に良かったと思う。蘭さもずっと待ってたんだね。 アジアが菊の死をきっかけに結束するところも、静かな怒りと悲しみが伝わってきた。この戦争の終わり方が、ひとりの“死”から始まったっていうのが、すごく考えさせられる……。 さとうさんの作品は、いつも感情の置き場に困るけど、それでも読みたいと思わせる力があるよ。大事に読ませてもらってます。
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