「 どこに行く気ですか? 」
『 俺、良いとこ知ってる 』
『 着いてきてよ 』
たどり着いたのは屋上だった
『 屋上って涼しいから好きなんだよな〜 』
「 そうなんだね 」
沈黙が続く。
今まで話し相手もいなかった私にとって沈黙は当たり前だった。
『 俺さ、友だち出来るの初めてなんだ。 』
「 意外 」
『 え、そう? 』
「 だって静くん、初対面で普通に話しかけてきたし。コミュニケーション得意そうだと思ってた。私は人と合わなくて静くんが羨ましいって心のどこかで思ってる。」
君は驚いた顔をする
「 私変なこと言っちゃったかしら 」
『 いや、違うんだ。ただよく喋るなって思って 』
「 ごめんなさい、気をつけるわ 」
『 いや、違うんだ!そういうとこ、なんかいいなって思って笑 』
照れくさそうに笑う
そういうところ、私もいいと思う。
これが言えていたら良かった。
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