『四角関係なんて好きじゃない』〜この気持ちに嘘はつけない〜
『体育館で過ごす熱い戦い』〜緑と黄色に包まれた空間〜
ギィィ…。
『花澄さん…?』
『待ってたよ。ロノ。』
『え……っ。嘘…っ。ホントに、俺を… ?』
『うん。ロノが好きだから…ここで待ってたの。』
『っ……!』
俺は感極まって花澄さんに歩み寄り抱き締める。
『俺、俺、凄く嬉しいです…っ。』
『ふふ、私も嬉しいよ。やっと気持ちを伝えられたから。』
『っ、花澄さん。』
『ん?』
『っ、えっと、その…。』
ロノは恥ずかしがりながら私に告げる。
『キス…今すげーしたいんですけど……ダメですか?』
『!』
(ロノが顔真っ赤にして…っ。なんか、可愛いかも…。)
『ダメじゃないよ。』
『!じゃ、じゃあ…失礼…します。』
ロノはほっぺに手を添えて唇に優しくキスをする。
『ん…。』
(思ったより柔らかい…やべぇ……っ。)
『ん…っ。』
(かわいい……。)
微かに音を立てて唇は離れる。
『あ、あの、花澄さん。せっかく体育館にいるんです、バスケでもしませんか?』
『え?できるかな…。』
『手加減しますから!』
『そ、それなら…。』
そして、私とロノはバスケをする。
一方その頃――。
ガラッ。
『バスティン……。』
『花澄さんはいないみたいだ。振られてしまったんだな。俺は。』
『…バスティン。今は俺たちしかいねぇ。泣きてぇなら泣け。』
『ボスキの言う通りだ。バスティン。無理するなよ。』
『バスティン君……。』
『……。』
『…あぁ。そうだな…っ。』
俺は静かに頬を濡らした。
ガチャっ。
『ベリアン…。花澄さんは?』
『……。』
私は黙って首を横に振る。
『そっか…。残念だったね…。』
『いいえ。花澄さんの選んだ答えを…私は素直に受け止めます。好きですから。』
『ベリアンらしいな…。』
『お幸せに……花澄さん。』
一方その頃――。
『はぁ、はぁ。手加減するって言ったのに…』
『へへっ。花澄さん運動は苦手なんですね…かるたとかは得意なのに。』
『むっ。ロノだって文化部なのに……』
私はヤケになり、ロノからボールを奪おうとする。
『おっとっ!』
『わっ!』
床に倒れる前にロノが私を引っ張る。
『いってて…。』
床に一緒に倒れてロノの上に倒れ込んでしまう。
『ご、ごめん。大丈夫?』
『平気ですよ。花澄さんこそ大丈夫でしたか?』
(近い…しかもこれ私が押し倒してるみたいに…。)
『花澄さん……。』
『ん……。』
ロノの手が髪に触れる。
『顔真っ赤ですよ?』
『っ、み、見ないで…きゃっ!』
ロノからどこうとしたら引っ張れてしまいロノの首元に顔をうずめる。
『っ…。』
『離すわけないですよ。やっと俺のものになったのに…。』
『っ…。』
『大好きです。花澄さん。』
『ロノ……っ。』
(ずるい…。でも…逸らせない。)
『暫くこのままでいいですか?』
『うん……。』
お互いの熱を確かめ合うように抱き締める。
暑くてたまらないのに…離れたくない。
HAPPY END
次回
『屋上で甘い告白』
〜黒と白の気持ちを伝える〜
コメント
2件
色々忙しくて見るの遅れたぁああ(´;ω;`) 今全部みた!全部神だった! 次のベリアンが楽しみ! あと個人的には1階組だけじゃなくて他の2階組とかでもやってほしい!できればだけど!