どんな願いも、かなえられる……?
レインから告げられた言葉に、わたしはうろたえて拳を胸もとに寄せた。
そんな、それこそ夢みたいな力、わたしが持っているはずもなく……。
そういった奇跡の力を持つ者として、わたしがこの世界に呼ばれたのだとしたら――それは、わたしじゃなく、そういう力を持った別の誰かが呼ばれなきゃいけなかったんじゃないだろうか。
レインたちが必要としているのは、わたしじゃなかったんじゃないだろうか。
(『聖女』になるべき人が、きっと他にいたのかもしれない――……)
そう思った途端、自分でも驚くほどに落胆してしまって、胸がずきりと強く痛んだ。
表向きは元の世界に帰りたいなんて思っていたけれど、その実、わたしはレインに『聖女』として選んでもらえたことがうれしくて、わたしにできることがあるなら彼の役に立ちたいと、そうして彼に喜んでもらいたいと、そう思っていたのだ。――なの***********************
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