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第10話「逃走」
深夜のクルーズ船。
豪華な展示室。
中央には今回のターゲット――
巨大な宝石。
ガラスケースの中でキラキラ輝いている。
リノン
「うわぁぁ…!」
「めっちゃ綺麗!!」
クロロは落ち着いた声で言う。
「静かにしろ」
リノン
「わかってるって!」
「でもテンション上がるじゃん!」
クロロはガラスケースのロックを解除する。
カチッ
静かに開く。
クロロは宝石を手に取る。
「目的達成だ」
リノン
「え、早っ!」
「さすが団長!!」
クロロ
「今は恋人だ」
「団長ではなくクロロと呼べ」
リノン
「あ、そうだった!」
「じゃあクロロ!」
「逃げよ!」
その瞬間――
ピィーーーーーー!!
警報が鳴り響いた。
リノン
「えぇぇ!?!」
「もうバレた!?」
クロロ
「想定内だ」
「行くぞ」
二人は展示室を飛び出す。
廊下を全速力で走る。
警備員
「止まれ!!」
リノン
「うわぁぁ追ってきてる!!」
クロロ
「急げ」
階段を降りた瞬間。
グキッ
リノン
「いたっ!!」
クロロ
「どうした」
リノン
「足挫いた…!」
「ヒール慣れてなくて!」
警備員の足音が近づく。
クロロは迷わずリノンを抱き上げた。
リノン
「え!?」
「ちょっと待って!!」
「お姫様抱っこ!?!?」
クロロ
「静かにしろ」
「追手が来る」
リノン
「いやでも恥ずかしい!!」
クロロ
「我慢しろ」
クロロはそのまま走る。
リノン
「クロロ足速っ!!」
クロロ
「黙れ」
二人は甲板へ出た。
下には小型ボート。
そこにいたのは――
📱 シャルナーク
🪡 マチ
シャルナーク
「団長ー!」
そして固まる。
「……」
「え?」
クロロはリノンを抱っこしたままボートへ飛び降りる。
着地。
シャルナークは目を丸くする。
「ちょっと待って」
「何その状況」
リノン
「足挫いただけ!!」
シャルナーク
「いやいや」
「団長が姫抱っこって」
「普通じゃないよね?」
マチは腕を組んで見ている。
シャルナークはニヤッと笑う。
「え」
「デキチャッタ?」
リノン
「違うわ!!」
リノンはクロロの腕の中で暴れる。
「変なこと言わないで!!」
シャルナークは少しムッとする。
「てかさ」
「団長」
クロロ
「なんだ」
シャルナーク
「いつまで抱っこしてるの?」
クロロ
「足を挫いている」
シャルナーク
「それは分かるけどさ」
「俺が運ぶけど?」
リノン
「え?」
クロロ
「必要ない」
シャルナーク
「必要あるよ」
「リノン重いでしょ?」
リノン
「重くない!!」
マチ
「うるさい」
マチはリノンの足を見る。
「挫いてるな」
シャルナークはクロロを見る。
少しだけ不機嫌。
「団長ばっかずるくない?」
クロロ
「何がだ」
シャルナーク
「だって」
「リノン触り放題じゃん」
リノン
「触り放題じゃない!!」
マチ
「嫉妬か」
シャルナーク
「してないよ!」
少し間。
シャルナーク
「……ちょっとだけ」
リノン
「してるじゃん!!」
マチはボートのエンジンをかける。
「離れる」
ボートが海を走り出す。
船はどんどん遠ざかっていく。
リノン
「任務成功だね!」
クロロ
「ああ」
シャルナークはまだクロロを見ている。
「団長」
クロロ
「なんだ」
「そろそろ降ろせば?」
クロロ
「まだ無理だ」
リノン
「なんで!?」
クロロ
「足が使えない」
シャルナーク
「俺運ぶって言ったじゃん」
クロロ
「断る」
シャルナーク
「ケチ」
マチ
「ガキか」
リノン
「もういいから降ろして!!」
夜の海をボートは走る。
任務は――
大成功だった。
りんりん