テラーノベル
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「今日何する?」
「ん〜とりあえず飯行きますか?」
洗面所で二人で並びながら歯を磨く、ドズルはガラガラとうがいをした後に答え、そして何かを思い出したように付け加えた。
「あー、でも、夜から配信ですね」
「ここですれば?機材は2階に全部揃ってるし。」
「……いいんすか?」
「??……なんで?」
第1ここはメンバーハウスであって、2階はほぼ仕事部屋だ。企画会議部屋、配信部屋には5台のパソコンとディスク、応接室、収録部屋、大きいベランダ付きの休憩室、1階には仮眠室が4部屋と3個の流し付きの洗面所、大き目のお風呂場、洗濯専用のランドリールーム、L時のキッチンカウンターとコの字型の5人がけソファー、食事用の長テーブルに6席、大型の冷蔵庫、こんなに広いし部屋も沢山あるのに俺一人じゃ使い切らん、 なんでドズルがそんなに気を使っているのか理解できないとぼんじゅうるは首を傾げた。
「いや、だってここにはぼんさん住んでるし、、」
「いやいや、3階が俺の住居でそれ以外はメンバーでって事でしょ?第1ここの管理とかで俺居候させてもらってなかった?」
だから、普通にここ使えばいいのに、そんな律儀に曜日守らんでも…とぼんじゅうるはクスクスと笑う。
「いやー、やっぱり、近くに恋人の気配すると、どこそこ…ねぇ?」
「え??」
襲いたくなるのが男の性と言うもので…そうするとそれを一身に受け止めるぼんさんが潰れるから曜日分けしてるのであって…
と少し気まずそうに続けたドズルに、「そこは我慢しろ!それは曜日以外無理!」と首を振った。
「我慢できるかな〜みんな」
特におらふくん、と2人は声を揃えて言った。
「ぶはっ!」
そしてしばらく見つめ合ったあと吹き出したのだった。
「あら、お2人お熱いですな〜」
「げぇ!」
夕方、行きつけの焼肉屋でご飯を食べていた2人に話しかけてきた大柄の男、ドズルは「まじかよ、せっかくデート楽しんでたのに」と顔を顰めた。
「おー!MEN!お前も食べに来たの?」
「いーや、外からお2人見えたんでご馳走になろうかと思って」
とニヤリとドズルを見やる。
「……俺の日なのに…」
「いいじゃない!ご飯くらい!ほらMENここ座れ〜! 」
あろう事かぼんじゅうるは自分の左横の席をポンポンと叩きMENを誘導した。それにいい気がしないドズルは網にこびり付いた肉をガリガリとトングでいじり出す。
「ブハハ!わっかりやすぅ〜!」
MENはそれを見ながらゲラゲラ笑いだした。
「MEN〜わざとやってるでしょ、俺、今日1日独占したいんだけど」
「束縛キツイ男はモテませんぜ旦那〜」
2人のやり取りを恥ずかしそうに見ながらぼんじゅうるは焼きあがったお肉を口に運ぶ。
「生ビールでーす」
店員さんがMENの前にビールを置いていき、「カンパーイ」とドズルさんのグラスに押し当てぼんじゅうるのグラスにもカランと当てた。ぐびぐびと勢いよく半分飲み込み「うっまーー!」と顔全体で喜びを表現する。
「……MEN」
「ん?なんスかぼんさん」
何かに気づいたぼんじゅうるは少し真剣な顔でMENを見た。ドズルは何だ?と見つめる。
「なんかあった?元気ないね」
「っ、」
え?そう?とドズルが話すがMENは豆鉄砲を食らった鳩のようにピタリと動きを止めぼんじゅうるを凝視していた。
「……なんでわかったんスか?」
「空元気、……MEN優しいから普通ならドズルさんを俺の横に誘導して俺はここで良いですわ〜とか言って前の席座るでしょ?」
「………ゥス」
愛しい存在に、心の内がバレバレだったMENは嬉しいような恥ずかしいような不思議な気持ちになる。そして、ゆっくりと指先をテーブルに置かれた、2人の携帯へ向ける。そこにはお揃いの例のキーホルダーがあった。
「やー、なんと言いますか、おめでとうございます?」
「え?」
いや、どう見てもそうでしょ、お揃いのキーホルダーを付けて楽しそうに微笑み合う2人。これはもう心から結ばれたと思うしかない。
「しばらく引きずりますが……応援できるよう頑張りますわ」
「……MEN、君勘違いしてるよ」
しょんぼりとするMENに、ぼんじゅうるは頬杖を着きながら微笑みかける。その手には例の小さな紙袋がありヒラヒラと動かしていた。
「え」
「俺、誰よりも欲張りなのよ?皆のココ……」
とMENの心臓付近に紙袋を押しやり続ける。
「俺の物じゃないと嫌なんだよね〜ごめんね、最低で?」
「……」
ゆっくりと紙袋を開けるとそこには2人とお揃いのキーホルダー。
「え、貰っていいんスか?」
「うん、俺の気持ちね?」
グッと心臓が跳ねる。MENは片手でぼんじゅうるの顔を引き寄せ深く口付けた。
「っ!?!?」
「あ!ばか!MEN!!」
半個室で良かったとぼんじゅうるは考えながら、MENの抱擁を受け入れる。
「んっ」
「すんません、我慢できませんでした。」
「MEN〜!まじ場所変わって!これじゃ約束と違う!」
ドズルが少し怒りながら言うが、「先に平和条約破った人に言われとーないですわ!」とぼんじゅうるを抱き寄せながら笑った。
ぼんじゅうるのバッグの中にはお揃いのキーホルダーが後2つ残っていた。
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コメント
5件
すごく好きです!無我夢中に♡押しちゃうくらい好きです!
続いてくれたことに感謝感激です…❣️あああ尊い…一番欲張り宣言しちゃうおじが可愛すぎます😭✨

待ってました!!!!