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『あっ、』













俺の発した言葉は運良く相手には聞こえなかった様だった。心底安心した。だが相手は頭の上に?を浮かべていた。

俺は咄嗟に

『何でも無いです、大丈夫です!』

と、言ってしまった。

何で大丈夫です、と言ってしまったのか、と言う気持ちと、あ、引かれたかも…と内心思った。だけど、相手は、ニコッと笑って流してくれた。その笑顔を見て、トスッと心に矢が撃ち抜かれたような、そんな気持ちになった。最初はよく分からなかった、でもその人の所に通って常連、と言えるくらいになった時にその人に惚れたんだ、と直感で分かった。


Profile

主人公、イギリス

↪︎偶々通りかかったパン屋に行った所、店員さん(プロイセン)に一目惚れした。

相手 プロイセン

↪︎パン屋さんの看板息子。よく分からないが、イギリスからアタックを受けている。


こうなったのは数分前の事。

俺は残業から解放されてダラダラと帰路に着いていた。今日も朝帰りかよ….何も考えなくねぇ、と思っていた、そうしたら、煌びやかに輝くお店が一軒建っていた。何故か心が惹きつけられて、気がついたらそのお店に入っていた。

俺は気づかないくらい疲れていたのかと思いながら商品棚を見ていた。

突然、店員さんが

『今日はこのパンがお勧めですよ!』と、俺に声をかけてくれた。

そうして今に至る。

何となく俺の暗い雰囲気を見て悟ったのか、

『残業ですか、お疲れ様です』

と言ってくれた。

その店員さんが気になって名札を見ると、

『プロイセン』と書いていた。

その顔を見た瞬間、何とも言えない感情になった。ただその時はその感情が分からず、店員さんがお勧めしてくれたパンと紅茶に合いそうな食パンを買った。

そして次の日も次の日もあのお店が忘れられず、いつの間にか常連と言えるほど通い詰めていた。毎回、プロイセンが話しかけてくれるのが嬉しくてよく話していたら、職場の同僚から、お前ってそんな喋るやつだっけ?と言われるくらい話すのがとても楽しくなったし、あの感情が”恋”と言う事も分かった。






ある日、勇気を出して、プロイセンに

『初めて見た時から一目惚れしました、付き合ってください』

と生まれて初めて自分から告白をした。

プロイセンは戸惑った様な表情をした後、

『此処、18:00に終わるので、お店の外で待っていてもらえませんか?』

と言われた。なので勿論言われた通りに俺は外で待っていた。

ただ、問題があった。それは


『あのおじさんは何であそこで待ってるの〜?』

『しっ!見ちゃいけません!』

と言う親子の会話が聞こえて悲しくなった事だ。すんごく悲しかった。

18:00頃、お店の中からプロイセンが出てきた。

『お待たせしてすみません、えっと返事ですよね?』

俺は無言で頷いた。

『まず、敬語を外してもいいですか?』

と聞かれて、

『勿論!』と答えた。

『じゃあ、”素”を出してもいいですか?』

と聞かれて、

『え、勿論』と答えた。

そうしたら、

『お前は俺様と付き合いたいんだろ?』

と聞かれて、その荒々しい口調に吃驚した。

でもそれもいいか、と思った自分がいた。

『嗚呼』と迷いなく答え、

『それが素なのか』と聞いた。

『勿論だぜ〜!!』

と元気いっぱいに返された。

『単刀直入に言うが返事は如何なのか』と聞いた。

『俺様、告白されたのとか、初めてで如何返したらいいのか分からないんだぜ、』

と少し照れながら言われた。

『はい、かYES しか受け付けない』と言ったら

『Ja』と言われた。

『OKなんだな、』と言うと、すごく吃驚した顔をした。

『違ったか?』と聞くと、

『合ってるけど、何で分かったんだ?』と質問された、

『さっき言っただろ、はい、かYESしか受け付けないって』と言うと、

『嫌、かNOって言われたら如何するつもりだったんだよ』と言われ、

俺は迷いなく、

『何度でも告白するつもりだった』と言うと、

『そーかよ、』と興味なさそうな返事をされた。

だけどプロイセンの耳が赤くなっている事に気がついたが俺は紳士なのであえて気が付かないふりをした。

















それが初めて出来た恋人との懐かしい話だ。

今となっては食卓を囲むたびに笑われる、

定番の話になった。

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