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第52話 「知りたかったこと」
無事、夏実と京輔は、夏実の家の最寄駅に到着した。
「……」
家まで送るという話だったので、夏実は何の疑問もなく、駅から歩き始めた。
だが。
「……」
改札を出てすぐ、京輔は足を止めた。
「……京輔?」
隣に姿がないことに気づくと、夏実も立ち止まる。
振り返って見た京輔の表情は――申し訳なさそうだった。
「きょう」
「――今日、送るのここまでにしとくよ」
顔つきに気づいて声をかけるよりも、京輔の言葉が早かった。
「え……?」
「そのほうが、いいんじゃないかなって」
そう言った京輔は笑っていたが、どこか無理をしている。
夏実にはそう感じられた。
「楽しそうじゃなかった、ってわけじゃないけどさ……やっぱり……この前の、結構ビビらせちゃったんじゃないかな、って」
「!」
この前。
一瞬にして蘇る、鏡に映った自分の姿。
頬に熱***************************
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