ATTENTION
・暗い
・ほぼ2階組。てか2階組(?)
・オリ主が喋ります
・音源参考
・柊→🫧
・柊×アモンです。
・エイプリルフールなのに重い。
・苦手な人は回れ右。
この物語はフィクションです。
🫧「僕ね、もうすぐ猫になるんだ。」
🥀「またその冗談っすか〜?」
最近主様がよく言う嘘。
人間が猫になるなんて。
🥀「最近その冗談好きっすね?」
🫧「どうする?冗談じゃなかったら。」
🥀「ん〜…主様が猫になるんすか。
あんまり信じられないっす。」
🫧「まぁ…そうだよねぇ。」
主様が猫になる…か。
きっと自由な猫になるだろう。
主様は今ですら、
マイペースな人だから。
🥀「猫って言ったらムーもいるっす。
秘密話とか出来そうっすね。」
🫧「あぁ…たしかに。」
薔薇の彼は、知らない。
……いいや、
知らなくていい。
🫧「さーてと、僕はそろそろ帰るよ。」
🥀「了解っす。また来てくれるっすか?」
🫧「当たり前でしょ?笑」
🥀「主様ならそう言うって
分かってたっすよ!」
🥀「それじゃあ、行ってらっしゃいっす。」
🫧「…行ってきます。」
🫧「……いつまで隠し通せるかな。」
🫧「バレてしまったら…その時だね。」
🫧「…ホント…災難だよ。」
🥀「…主様最近帰ってこないっすねぇ。」
🦾「お前なんかしたんじゃないのか?」
🦋「最近主様、体調悪そうだったよね。」
✝️「そうだな。よく裏庭に来られていた。」
🥀「うーん…何も無いといいんすけど…」
『ただいまぁ〜。』
静かな屋敷に優しく、爽やかな声が響く。
…主様だ。
🦾「帰ってきたみたいだな。」
🥀「ッ!お迎えしてくるっす!!」
🦋「ふふっ、元気だね。」
🦾「恋仲だからそんなもんじゃねぇか?
好きな人が帰ってきたら嬉しいだろ。」
✝️「そんなあっさりと言うんじゃない。」
🦾「はぁ?」
🥀「主様!!」
🫧「あ、アモン。ただいま。」
🥀「おかえりなさいっす、主様。
最近帰ってこなかったから
心配したんすよ〜?」
平然を装うが内心凄く嬉しい。
主様の姿を見ることが出来て。
声を聞けて。
名前を呼んでもらえて。
🫧「ちょーっとねぇ。」
🫧「向こうの世界で色々と立て込んでて。」
🥀「そうだったんすか…。お疲れ様っす。」
🫧「ねぇ、アモン。」
🥀「どうしたんすか?」
🫧「僕、もうすぐ猫になるんだ。」
また、この冗談。
今日は、揶揄ってみようか。
🥀「なってみて下さいっす。」
今日はそう答えてみた。
🫧「!」
主様は驚いたような顔をした。
そんなに驚くものだっただろうか?
🫧「……まぁ、楽しみにしててよ。」
猫になるなんて無理だって。
そう、思っていた。
🫧「今日は疲れたからもう寝るよ。」
🥀「了解っす。」
🫧「おやすみ、アモン。」
🥀「おやすみなさいっす。主様。」
後日。
主様は姿を消した。
主様が帰る時はいつも伝えてくれる。
緊急な時は置き手紙を書く。
主様の自室に基本誰かいるから、
指輪を外す姿を目撃する。
🥀「どうして…急に…」
🦋「アモン……。」
🦾「……」
✝️「……」
どうして急に…。
🐈⬛「あの、アモンさん…」
🥀「…ムー?どうしたんすか?」
🐈⬛「主様から…これを。」
🦋「それは…?」
🐈⬛「主様に言われたんです。
これをアモンさんに渡して欲しいって。」
🐈⬛「僕、寝惚けていたので…
主様がどこに行ったかは、
分かんないですけど…。」
🥀「それでも、届けてきてくれたんすね。
ありがとうっす。ムー。」
🦾「とりあえず、開けてみようぜ。」
🦾「何か分かるかもしれないだろ?」
🥀「そうっすね。」
ペラッ
🥀「………これは…」
🦋「どうかしたの…?」
🥀「みんなに見せた方が…いいっすね。」
✝️「それなら全員に集まってもらおう。」
🦋「俺も手伝うよ、ハウレス。」
✝️「急遽集まってもらって
ありがとうございます。」
🫖「いえ…大丈夫ですよ。」
🫖「何か、あったんですか?」
🥀「…これを、見て欲しいんす。」
執事のみんなへ。
いきなり姿を消してごめんね。
僕はもう貴方達と一緒にいられない。
…ごめんね。身勝手で。
もっと、貴方達と一緒にいたかった。
たくさんの思い出を作りたかった。
それも もう、叶わぬ夢になってしまった。
…僕は、不治の病になってしまいました。
ずっと隠しててごめんなさい。
誰にも相談しなくてごめんなさい。
貴方達を裏切ってごめんなさい。
この手紙を読んでいる頃には、
僕は、屋敷から遠い離れた所で
タヒんでいるかもしれません。
それでも、貴方達は僕を探しますか?
お願い、僕のことを探さないで。
貴方達に汚くなった僕を見せたくない。
最期の印象は綺麗なままでいたい。
だから、お願い。
探さないで。
本当に、今までありがとう。
“さよなら”は言わない。
また、何処かで会おうね。
みんな、幸せに過ごして下さい。
凛和 柊より。
🫖「……主様…ッ」
🍷「顔色が悪かったのは…
そういう事だったのか…」
🕯「お前は気付いていたのか。ルカス。」
🍷「……あぁ。」
🌟「気付いていたならどうして…!!」
🍷「…主様は医者である私たちを
避けていたのかもしれない。」
🦋「ルカスさん達を…?どうして…。」
🍷「主様のことだ。私たちに
心配をかけたくなったんだろう…。」
🥀「……ッ」
なんで、最後まで気付かなかったんだろう。
一番主様の近くにいたのは、オレなのに。
何か、変わったことに気付かなかった…?
あの、冗談…?
🥀「猫…?」
🦾「は?」
🐈⬛「猫…ですか?」
🥀「主様がここ最近言っていた事っす。」
『僕、もうすぐ猫になるんだ。』
🥀「何か、訳があったんすかね…」
🦋「……ッ」
🫖「フェネスくん…?」
🦋「主様は…俺達の前から姿を消すことを…」
🦋「ずっと、伝えていたんですね…」
ずっと、伝えていた…?
どういうことだろう…?
💮「伝えていたって…どういう事だ?」
🥀「猫になる…ってことっすか?」
🦋「…うん。」
長い沈黙。
その沈黙を破ったのはベリアンさんだった。
🫖「フェネスくん。教えてくれますか?」
🫖「主様が伝えていたことについて…。」
🦋「…はい。」
🦋「猫は…」
🦋「自分のタヒが近くなると、」
🦋「…大切な人の前から姿を消すんです。」
🥀「…え、?」
そんな、嘘だ。
誰よりも近くにいたのに…
気づけなかった…?
主様の異変に…気付けなかった…?
✝️「こんな時に…!」
🫖「念の為、みなさんで行きましょう。」
🍷「あぁ。そうだね。」
🦋「分かりました。」
天使の、警報。
どうして、こんな時に。
主様がいないこんな時に。
🦾「屋敷から随分と遠いな…」
☔️「えぇ…そうですね…。」
🧸「………あれって…もしかして……」
🧸「血 痕……じゃないですか…?」
❤🩹「おや…?これは…」
❤🩹「主様の、ですね。」
🪡「…え?主様のだって……?」
⚔️「この先に続いてるようだが……」
🌟「え…この先ってさ…」
🌟「天使が出たって通報が
あった場所…だよね…?」
🥀「ッ!!」
🥀「まさか…ッそんなこと…ッ?」
🦋「アモン…?」
主様は、天使に消されるつもり…?
そんなの、駄目に決まってる。
アイツらなんかに、
主様の命を奪わせるものか。
🥀「先を急いだ方が良さそうっすね…」
🍷「…そのようだね。」
🫖「いました!天使です!!」
✝️「主様がいないから…
全力でやるしかないですね…。」
🦾「当たり前だろうが。
遅れんなよ、ハウレス。」
☔️「私は周囲を確認してきます。」
🫧『その必要はないよ、ユーハン。』
☔️「主様…!!」
🫧『やっぱり皆が来る方が
早かったかぁ…笑』
🦾「主様、力の解放を頼む。」
🫧『その必要はないよ。』
✝️「え?」
本当に、天使に消される気でいるのか。
主様に限って…そんなことって…
🫧『その天使は…僕にとって救いなんだ。』
🫧『だから力の解放は必要ない。』
天使に言葉が通じるとは思ってない。
ましてや考えていることもね。
今はこちらには気付いていない。
簡単にタヒねる方法…
これしか思い付かなかったんだ。
🫧『ここは僕一人で大丈夫。』
🫧『だからみんなは他のところに行って。』
🫧『他の天使を…討伐してきて。』
🥀「でもッ!!」
🫧『消されるところを見たい?』
🫧『頼むよ…』
🫧『せめて…最期くらい
綺麗に終わらせて欲しいんだよ…』
🥀「主様…ッ」
🫧『ほら…”また”誰かが悲鳴をあげてる。』
🫧『早く行かないと知能天使の
思い通りになっちゃうよ…。』
🫖「…ッ」
🫧『僕のことが誰よりも大事…』
🫧『君たちはそう言いたいんだね。』
🫧『じゃあ…駆け引きをしよう。』
💮「なんでこんな時に…」
🫧『僕が天使に消される前に
皆が戻って来たら勝ち。』
🫧『戻って来なかったら負け。』
🫧『それだけの事さ。』
🦋「でもそれは行く前提ですよね…?」
🦋「行かないと言ったら
どうするんですか…?」
🫧『あぁ…その時は…』
🫧『問答無用で僕は消されに行く。』
🫧『さぁ…どうする?』
🫧『行くか…行かないか。』
🫧『君なら、答えは決まっているよね。』
🫖「ええ…。」
🫖「必ず、生かしてみせます。」
🫧『ふふっ。その意気だ。』
🫧『それじゃあ…行ってらっしゃい。』
🫧『さてキミなら どうする?』
🫧『結末を…キミなりに作ってくれ。』
コメント
2件
ストーリー最高✨️
( ・д・ ポカーン…