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えぇえついに💛さんがアクションを…!顔がデロデロに溶けてしまう… 本当に大大大好きなお話です更新ありがとうございます。続きを楽しみにお待ちしております!
siosnとsnさんが徐々に打ち解けていっているのも丁寧に書かれていて、何より最後のysdさんが可愛すぎて😭毎回面白くて楽しみにしています!更新ありがとうございます😊
はじめまして! 面白すぎて一気に読ませていただきました!! みんなかわいすぎます…💛 幸せな作品をありがとうございます!!
勇 斗との個人レッスンは思った以上に順調だった。
主軸のインストラクターが教えている内容の補助的な立ち位置なので、イチから教える必要もない。何より勇 斗の貪欲な取り組みによって、吸収が早かった。
そして仁 人にも変化があった。最初こそ敬語を崩さないように線を引いていたはずなのだが、いつの間にかレッスン中に「そこ違うよ」「あ、マジ? もっかい教えて」なんて自然にやり取りするようになっていた。
顔を合わせる回数が増えるごとに、勇斗のペースに知らず知らずのうちに慣れてしまったらしい。
お互いのスケジュールの擦り合わせだけが少し難航したが、それだけ多忙であることが窺えて、やはり勇 斗は煌めく世界の第一線で活躍している人なのだなということを改めて認識した。
しかし、仁 人とのレッスン時に現れる勇 斗は疲れを微塵も感じさせず、にこにこと笑顔でスタジオに入ってくる。
「うん、いい感じ。そこは基礎の動きをきっちりしないと綺麗に見えないよ」
勇 斗の振付を確認しながら、仁 人が大きく腕を広げて胸の前で円をつくった。それを見て勇 斗もポーズを取る。鏡の前で二人で並んでいた仁 人が勇 斗に近寄った。両肩に手を置いて、「力抜いて」と声をかける。
「肩が上がってる。肩甲骨は寄せて、あ、また肩に力が入った」
「肩甲骨は寄せて、肩の力は抜く」
仁 人の言葉を繰り返す勇 斗の指先を手に取り、仁 人はきゅっと軽く伸ばした。
「そう。そのままの姿勢で指先まで意識して。いまそれどころじゃなかった?」
「なかった。でもやる」
「そこ出来たらもっと綺麗になるから」
難しそうに眉を寄せる勇 斗に、仁 人はふっと頬を緩める。初めて出会った時もそうだったが、レッスンに集中している時の勇 斗は真剣そのものだ。前回教えた内容もきっちり復習してくるし、根が真面目なのだろう。
何度も反復しているとあっという間に時間となり、レッスンが終了した。
レッスン時は完全に気配を消してスタジオ内で待機していた柔 太朗が動き出し、片付けを始める。
勇 斗がタオルで汗を拭きながら、「あ、そういえば」と声を出した。
「仁 人、TVで名前出すのってNGだったりする?」
「名前?」
きょとんと聞き返す仁 人に勇 斗は頷いた。
「そう、ドラマ放送時にクレジットで名前出してもいいか確認しようと思って。良いならまたマネージャーが書類持ってくるからサインしてほしい」
「俺、全然関わってないけど」
「TV局経由での依頼も受けてくれてるし、今もこうしてドラマ関連のレッスンしてくれてるじゃん。ダメ?」
「ダメ……ではない」
特に名前を出すのがNGだと考えたことはない。だがTVに名前が出るなんて想像したことも無かったので、一瞬ためらったものの了承する。
「良かった。じゃあ次のレッスン時にサインお願い」
「わかった」
「あのさ……」
続けて、勇 斗は少し照れくさそうに顎に手をやりながら笑った。
「このレッスンの成果、ちゃんとドラマの中でも活かすから。仁 人に観てほしいな」
「俺?」
「うん。仁 人に教えてもらった動き、綺麗に映るように頑張るからさ。観てくれたら嬉しい」
「……分かった。観るよ」
照れた様子の勇斗につられて、仁人も気恥ずかしくなる。
俯きながら答えて仁人が荷物を片付けていると、ぬっと顔に影が覆った。見上げると目の前に勇斗が立っている。
「勇斗?」
「ところで仁ちゃん、今日もお目々がきゅるきゅるだねっ。可愛いねっ」
始まった。褒めちぎりタイムだ。
先程の落ち着いた声音とは一変し、語尾に音符でもついてそうな弾んだ甘い声で仁 人を褒めてくる。
🍎
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アイ
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「仁ちゃんはチワワの化身なのかな?」
「最初から人間だよ」
「真っ白のお肌も綺麗だねっ。おもちみたい」
「柔 太朗のおかげだよ」
「そうなんだ?」
勇 斗がチラッと柔 太朗に視線を向ける。すぐに視線を戻し、仁 人の頬へと大きな手を伸ばした。
「ほっぺの感触もおもちみたいなの?」
「ちょっ……」
仁 人が後ずさるのと柔 太朗が動き出すのと同時に、スタジオの扉が勢い良く開かれた。
「仁 人ぉ――! 勇 斗ぉ――!」
現れたのは太 智と舜 太だった。
ずかずかと遠慮なくスタジオ内に入ってくる二人を見て、仁 人は安堵の息をつく。
柔 太朗は上げていた手を下げると、静かにその様子を見守っていた。
「太 智、舜 太……」
「おお、太 智。そうだ、丁度良かった」
勇 斗がその場を離れ、自分のバッグを手繰り寄せる。なにやら長方形の封筒を取り出し、太 智に手渡した。
「ほら、これ言ってたやつ」
太 智は見る間に喜色満面の笑顔になり、封筒を抱きしめる。
「え、ほんまに? 勇 斗、めっちゃありがとぉおお!! やったぁーーっ!!!」
「いいよ。太 智好きそうだなと思って。良かったわ」
「え? なになに」
舜 太が訊ねると、太 智は嬉しさ余って舜 太の身体を抱き上げ、そのままぐるぐると回り出した。
「わっ、太ちゃん、なにっ?」
「これなっ、テーマパークのディナー付きチケットやねん! 勇 斗がくれるって言ってくれててん!」
「ええっ、いいなぁ。羨ましい」
「これペアチケットやねんて。一緒に行くか?」
「ええのっ? やったー! 有難う、勇ちゃん、太ちゃん!」
床に降ろされた舜 太は、今度は太 智と手を取り合って喜び合っている。
「は?」
仁 人は思わず声を漏らした。
どういうことだ。
目の前にいる三人の会話が理解できない。
いつの間にそんな関係値になった?
ほんとにちょっと待って。仲良くなるの早っ!
これだから陽キャは……っ!
こちとら陰キャ歴=生まれた年数だぞ、ふざけんな!
太 智なんて、初対面の勇 斗に対して失礼極まりない態度で接していたし、舜 太も結婚する約束とか宣って威嚇しようとしてた筈。
それが、旧知の仲です〜。くらいの親密さで楽しげにはしゃいでいる。
無意識に仁 人は柔 太朗の横に移動し、服の裾をキュッと小さく掴んだ。それに気づいた柔 太朗は僅かに眉尻を下げたまま、そっと寄り添う。
勇 斗は呆気に取られている仁 人に気付き、柔 太朗の反対隣に歩み寄った。
「あのチケット、前にクイズ番組で貰ったんだけど、俺なかなか都合つけられなくてさ。使用期限があるから太 智に譲ったの」
「太 智がテーマパーク好きだってこと、いつ知ったの?」
「ん? 前に仁 人のレッスン見学してた時ちょっと喋ってて、そんときかな」
「へえ」
「いや、マジで無駄にするとこだったから助かったわ」
勇 斗が複雑そうな表情を浮かべる仁 人の顔を覗き込む。
「あれ、仁 人もしかして行きたかった?」
「そういう訳じゃなくて、いつの間にか三人仲良くなってんのがビックリしちゃって」
二人の会話が耳に入った舜 太が、仁 人の傍へと小走りに寄ってきた。
「あ、仁ちゃん、もしかして拗ねてるん? 寂しがり屋やもんなあ」
「可愛いやつめっ! 俺ら仁 人放っておかんて」
後ろからついてきた太 智がポンと肩を叩いて笑う。仁 人が「そういうわけじゃないって!」と慌てて否定しようとするも、二人は面白がるように顔を見合わせて声を弾ませた。
「やっぱ拗ねてるやん」
「吉田さん、わかりやす〜!」
からかう二人に仁 人は「お前らな……」と言い訳する気力も奪われてしまう。太 智は更に腕を伸ばして仁 人を抱きかかえようとしたが、それは横から出された勇 斗の腕によって阻まれた。顔を見るとぎゅっと眉間に皺を寄せ、威嚇するように歯軋りしている。
「太 智ぃ、それはダメ。俺まだお触り厳禁だから。触らないで」
「はぁ、なんや。嫉妬なん?」
「そう、だから触らないで。俺の目の前で仁 人に触られたらどうにかなっちゃいそう」
一瞬、勇 斗の瞳にギラリとαの圧が籠り、舜 太が咄嗟に太 智と勇 斗の間に入り込んだ。
「俺も柔ちゃんから許可出てないから、勇ちゃんと一緒やで! なっ」
「もう、お前らの制限で俺まで巻き込まれるやん」
太 智は頬を膨らませて仁 人から離れる。
舜 太は「ごめぇん、太ちゃん」とわざとらしく泣き顔をつくって謝った。
仁 人は一瞬だけ見せた勇 斗の圧に身体が固まる。
そうだった。勇 斗は最上級のαだった。
最近フェロモンの影響を受けることなく穏やかにレッスンを続けていたので、意識から外れかけていた。
そわりと肌が粟立つのを両腕でさすり抑え込む。
「まぁいいわ。じゃ、準備しよー」
切り替えるように明るく言い放った太 智はその場に座り込み、バッグからシューズを取り出し始めた。
仁 人はそれを見て、「え、シューズ?」と問いかける。太 智は仁 人を見上げてにっかりと笑った。
「次ここのスタジオ使うの俺らやで」
「そうそう、太ちゃんと久々に踊ろ!ってスタジオ押さえたんよ。勇ちゃんも一緒で」
「はぁっ?」
「仁ちゃんのレッスン前後だったら勇ちゃんもスケジュール合わせやすいって。俺らとフリースタイルやってみたいって言うてくれたから」
舜 太も自前のシューズに履き替えながら笑顔で答える。
「時間あるなら仁 人も一緒にやる?」
「よっしーは別のスタジオで個人レッスンあるから移動しないと。ほら、行こ」
勇 斗の声かけに、柔 太朗が横から口を挟んだ。
「そうなんだ。残念」
「あ、うん、またな」
スタジオに残る三人が「頑張れよー」と手を振ってくるので、同じように手を振って仁 人たちはスタジオを出る。
廊下を歩きながら仁 人は混乱していた。
え、俺より勇 斗と仲良くなってない?
知らない間に連絡取り合ってるし、なんか一緒にスタジオで踊るって遊ぶ約束してるし。一体なんなのだ。陽キャのコミュ力こわい。
「仁 人!」
後ろから声がかかって振り返ると、勇 斗が一人で追ってきた。
「どうしたの?」
「次の個人レッスンって、もしかして男?」
「そうだけど」
即答する仁 人に、勇 斗は明らかに不機嫌そうに口元を真横に噛み締める。そして横目で柔 太朗を見遣った。柔 太朗も視線に気付き、勇 斗を見つめ返している。
「……柔 太朗いるから安心だけど、これ……」
そう言って、勇 斗は自分の右手に嵌めていた金の指輪を抜き取り仁 人に手渡した。
手のひらにゴロンと厚みのある指輪が転がり込んでくる。彫り込まれている繊細な意匠をじっと見つめていると、頭上に優しい声が降ってきた。
「お守り代わり。つけてて」
「ぶかぶかすぎて指からすっぽ抜けるよ」
「じゃあ持ってて」
「いいよ。こんな明らか高価なもの、失くしたら責任とれない」
断ろうとする仁 人だったが、勇 斗の眼差しは真剣そのものだった。その瞳を無言で受け止め、仁 人は唇を結ぶ。手渡された指輪を握りしめると、そのまま勇 斗の胸元に飛び込むようにぎゅっと下から腕を回した。
「……へっ、ふぁっ!?」
不意打ちの抱擁に、勇 斗が素っ頓狂な声を出す。仁 人は勇 斗の腰回りに手を這わせ、ボトムスのポケットに指輪を押し込んだ。そして背中に手を回して力を込め、顔を胸に埋めたままボソッと呟いた。
「勇 斗、ありがと……気持ちだけ貰っておく」
「えっ、ちょっ、なに……」
勇 斗の上擦った声と動揺する身体の振動が心地良い。頬を擦り寄せ、ふわりと匂い立つフェロモンと香水の混じり合った香りを吸い込んでも、Ωとしてのフェロモンが波立つことなく、安心感に包まれる。仁 人は腕をほどき、抱きしめ返そうとしてきた長い腕をするりと躱した。
「じゃあ、行ってくるね」
仁 人は照れた顔を隠すように脱兎のごとく走り去ろうとする。一瞬だけ勇 斗に視線を遣った柔 太朗がそれを追いかけ、その場に残された勇 斗は両手を凝視し震えながら固まっていたが、ハッと我に返り仁 人に向かって叫んだ。
「待っ……、戻ってきて! 俺も触りたかった! 他の男の所にいかないでーーっ!!」
「なっ、誤解生む言い方やめろ!」
廊下の角を曲がり切る前に、仁 人は顔を真っ赤にして言い返す。今度こそ背を向け足早にその場から離れながら、今の会話を誰にも聞かれていないことを祈るしかなかった。