テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
1,209
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
🍵「ねぇこさめちゃん」
四時間目終了のチャイムが鳴った瞬間、すっちーが振り返った。
🍵「屋上行こっか」
🦈「行く」
即答。
🍍「早」
なつが笑う。
🍍「もう条件反射じゃん」
🦈「違うし」
🍍「いや絶対違くない」
🦈「うるさい〜!」
こさめが騒ぎながら立ち上がると、みこちゃんも席を立った。
👑「俺も一緒行っていい?」
🦈「もちろん!」
こさめが笑うと、みこちゃんも嬉しそうに目を細めた。
その横で、すっちーが一瞬だけ静かに笑う。
屋上へ向かう階段は少し暑かった。
五月の空気。
窓から入る風。
昼休みの騒がしい声。
全部青春っぽくて、なんか好き。
🍵「はい、こさめちゃん」
屋上につくなり、すっちーが紙パックのいちごミルクを渡してきた。
🦈「え、くれるの!?」
🍵「購買で見つけたから」
🦈「すっちーだいすき」
また、空気が止まった。
🦈「あ」
こさめは慌てて口を押さえた。
違う。
今のはそういう意味じゃなくて。
でも時すでに遅し。
なつが腹抱えて笑ってる。
🍍「お前今日“好き”何回目!?」
🦈「ち、違うし!」
🍍「何が違うんだよ」
🦈「これはいちごミルクに言った!」
🍍「最低で草」
📢「すっちーのついでみたいに言うなよ」
いるままで笑い始める。
👑「……ふふ」
みこちゃんまで笑っていて、こさめは顔を真っ赤にした。
🦈「もうやだ……」
しゃがみこんで頭を抱える。
すると隣にすっちーが座った。
🍵「こさめちゃん今日かわいいねぇ」
🌸「今日“も”だろ」
らんくんが真顔で訂正する。
📢「うわ出た」
🦈「らんくんこわ」
🌸「事実」
らんは平然としていた。
その様子にまた笑いが起きる。
こんな時間がずっと続けばいいのに。
こさめはぼんやりそう思った。
👑「……あ」
その時。
みこちゃんが小さく声を漏らした。
風に飛ばされそうになったプリントを、とっさにすっちーが掴む。
🍵「大丈夫?」
👑「ありがとう、すちくん」
🍵「ん」
自然なやり取り。
でも、こさめは見てしまった。
すっちーがみこちゃんを見る目。
優しくて、
柔らかくて、
少し照れくさそうな目。
胸がちくりと痛む。
分かってたはずなのに。
こういう瞬間を見るたび、ちゃんと苦しい。
🍵「……こさめちゃん?」
すっちーの声に、はっとする。
🦈「え」
🍵「ぼーっとしてる」
🦈「してないし」
🍵「してたよ」
すっちーが心配そうに覗き込んでくる。
近い。
ほんと近い。
🍵「顔赤いけど熱中症?」
🦈「ち、違うし!」
🍵「ほんと?」
🦈「ほんと!」
こさめが慌てて離れると、すっちーは困ったように笑った。
その笑顔が好きで。
でも今は少し苦しかった。
みこちゃんは、そんな二人を静かに見ていた。
何かを飲み込むみたいに。
でもこさめは、そんなこと全然気づかない。
ただ。
好きな人が他の誰かを見て笑うたび、
胸が痛くなることだけは、嫌になるくらい分かっていた。
明日から中間なんてきっと嘘だ〜‥
嘘だぁ