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新章開幕!第52話『ゴッドエデンの扉』
宇宙の終焉を超えてたどり着いた地──それは、神々の住まう国だった。
🏰第一幕:神々の国、ゴッドエデン
幾千の星を超えて、英雄たちを導いたのは一筋の神光。
その光が収束した先には──純白と金で彩られた天空の都。
神々の国・ゴッドエデン。
空に浮かぶ城。
流れる空気さえ神聖に包まれているこの場所に、ゲズたちは降り立った。
「ここが……本当に神の世界なのか……」
ゲズが呟くように言うと、リオンが横でつぶやいた。
「信じられないが……この空気は確かに、ただの空気じゃないな。」
🛡️第二幕:アダムの言葉
中央神殿へと導かれたゲズたちを迎えたのは──すでに一度顔を合わせた最高神アダムだった。
光の玉座に腰かけていたアダムが、穏やかな表情で立ち上がる。
「ようこそ、ゴッドエデンへ。
先ほどの迎えでは多くを語れなかったが、ここで改めてお前たちに“真実”を告げよう。」
その言葉に、ゲズはまっすぐ視線を向ける。
「ルシフェルを倒せば終わるのか? この戦いの……すべてが。」
アダムは静かにうなずきながら言った。
「……それは“終わり”ではなく、“始まり”だ。
お前たちは、宇宙に選ばれた。
ただの戦士ではない。“希望の火種”となる存在だ。」
ウカビルが真剣な眼差しでアダムを見つめる。
「この宇宙の裏側に……まだ何かがあるのか?」
「ある。そしてそれを知る時が来た。
明日──すべてを語ろう。
この世界の創世、ゼウスとヘラの始まり。
そして我ら三柱の神──アダム、ルシフェル、サタンの宿命を。」
🌌第三幕:静かなる前夜
夜。神殿に静寂が訪れた。
セレナはひとり、浮遊庭園のバルコニーに立ち、空を見上げる。
「ルシフェルとの戦いが終わっても……まだ、終わりじゃない。
でも、私は──ゲズとなら、どこまでも戦える……。」
ふと後ろから足音がして、ゲズが隣に立つ。
「眠れないのか?」
「……少しだけ。」
しばしの沈黙の後、セレナがそっと言った。
「あなたの手は、あたたかいね。」
ゲズは戸惑いながらも、その手を握り返した。
「……ここまで来たんだ。もう、後悔はしない。」
二人は静かに見つめ合い、やがてその距離は自然に近づいて──
重ねた唇に、未来への誓いが宿った。
⚔️第四幕:静かなる誓い
その夜、それぞれが思いを深めていた。
ウカビルは祈りの間で剣を膝に、静かに目を閉じる。
リオンは夜空を見ながら、胸元に手を当てて言った。
「……アダム、あんたの思惑はわからねぇが──
オレはオレのやり方で、守るもんを守る。それだけだ。」
そして、朝が来る。
神々の運命が語られるその時が──刻一刻と迫っていた。