⬛︎第2.5章 体育祭の$€々€<%・
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体育祭の準備期間。俺は学級競技のリーダー、すいと佐伯が補佐を務めることに。
「伊藤、放課後空いてる?」
「なに、告白〜?」
「ちげぇし、バカ。打ち合わせしたいだけ」
「そっか、じゃあすいも_」
「あいつは要らない。俺、あいつ嫌いだから」
えっ…?すいのことが、嫌い…。
「…ははっ」
思わず乾いた笑いが零れる。
打ち合わせ、乗り切れるかなぁ。
◇
聞いちゃった、聞いちゃった…。
佐伯は、俺のことが嫌い、だから俺を省いて打ち合わせ。
あっ、忘れもの。課題、忘れた。
「し、失礼しま〜す…」
「だから__あっ、すい。どうしたの?」
「課題、忘れただけ。2人は?何してるの?」
「何もしてない。帰るぞ、伊藤」
あっ。あああああぁぁぁああ。
「佐伯…待って!!!!」
佐伯side
「どうしたんだよ」
「……俺も、体育祭の補佐、なんだよね」
「だから?」
こいつ、千秋の横に立つくせにしょぼい。
「俺、お前のこと嫌いだから。わざわざ省いてやったの。 お前なんかどうせ伊藤の金魚の糞だろ」
言ってやったぞ、ナイス、俺!
「…お前なんか、千秋の何もわかってないくせに!!」
わかってないだ?俺が1番千秋を愛してるのに?
「……2人とも、喧嘩はやめて、帰ろ?」
◇
「すい、何か言われた?」
「別に。千秋、関わる人は考えようね。」
「……佐伯は、俺のこと好きらしい。友情と、愛情で。」
千秋の言葉に、俺の胸には嵐のような感情が押し寄せた。不安、嫉妬、そして千秋が離れてしまうんじゃ、という恐怖。
「千秋は、佐伯のことどう思ってるの…?」
「……1人の、友達。俺が好きなのはすいだけだから。すい以外いらないし」
『すい以外いらない』。この言葉がどれだけ俺を安心させたか、千秋にはわからないだろうな。