起きて、スマホを確認すると、ちょうど○○から通知。
💬大ちゃん助けて
それを見て、一気に血の気が引く。
急いで部屋を飛び出して○○の部屋へ。
コンコンコン
ガチャ
ドアが開いて、パジャマ姿の○○。
大「○○どしたん!大丈夫!?何があったん!?」
そうまくし立てると、手招きで部屋の中に。
スマホで何か文字を打っている○○。
何があったんやろ、、
スマホ画面をこちらに見せる○○。読むと、、
“朝早くにごめん。怒らないで欲しいんだけど、声が出しずらくて。どうすればいいかな”
という文字。
大「それで呼んだん?」
コクっと頷く○○。
大「それ以外は何も無いんやな?」
そう確認をとると、また頷く○○。
よかった、、
大「痛くない?」
ちょっと首を傾げて考えてからニコッとした笑顔で頷く○○。可愛い。
大「全く出せんの?」
また文字を打つ○○。
“出せるのは出せるけど、”
「こんな声なっちゃう」
掠れた声。息の音で、音になってない。
大「分かった分かった。無理して出さん方がええ。」
大「のど飴は?」
そう言うと、口の中ののど飴を見せる○○。
大「もう舐めてるんやな。なら、、」
大「というか他のみんなには?」
首を横に振る○○。
大「言ってないん?」
大「なんで俺なん?w」
“怒らないでって言ったら怒らないでいてくれそうだから”
大「…確かに。w」
大「でも、怒ってないわけやないよ?」
大「昨日歌いすぎ。朝からずっと歌ってたやろ。本番の合間も。ホテル帰ってからも。」
大「今日は安静にしとくこと。」
“ライブ出れるよね”
不安そうな顔で画面をこちらに向ける○○。
正直、声が音になってない状態でステージに立つのは難しい。それは○○も分かっとるはず。○○が今言って欲しいのは。
大「○○が安静にしてたら大丈夫よ。」
“大丈夫”。その言葉。
大「ん〜と、保湿。とりあえずマスクする?」
そう言うと、大人しくマスクを付けてくれる○○。ライブ出たいんやな。。
大「んー、緑茶、、紅茶、、○○飲めんやつばっかやな、、w」
チラッと隣りに座っとる○○に目を向けると、ぷくっとさせたほっぺで“バカにしないでよ”という画面を見せてくる。
可愛い、、w 言ったら怒られるけど。w
大「あ、ハチミツ。ええんや。」
大「とりあえず何か良さそうなの買ってくるわ」
「“ありがと”」
大「いいえ〜。大人しくしてなね。もし誰か来ても出んくてええから。まぁこんな朝早くに来んやろうけど」
首を縦に振った○○の頭を撫でて、部屋を出る。
流「あれ、大ちゃん。○○の部屋で何してたん?」
ちょうど部屋から出てきたところを流星に見られてしまった。タイミング悪、w
まだ朝の5時半やで?何で部屋出てんの〜、w
大「あー、何か虫が出たとかで。ちょうど会ったからさ。でももう○○寝たで」
流「そうなんや。朝からご苦労さまやなぁ」
大「ありがとう。あ、これからコンビニ行くけど何か欲しいものある?」
流「ん〜、特にない。」
大「了解〜」
コンコン
大「○○、俺やけど、ドア開けれる?」
そう言うと、ドアが開く。
ひょこっと顔を覗かせた○○はもうパジャマから着替えていた。
大「とりあえず食べられそうなやつ買ってきた。」
大「食べられそう?」
買ってきた物を袋から出して聞く。
○○が指差したのは、○○の好きなヨーグルト。
大「やろうな。w それにハチミツかけて食べ」
大「ヨーグルトだけやとあかんから、うどん買ってきたけど食べれそう?」
大「よし、じゃあ準備するから○○ゆっくりしてて」
そう言うと焦った様子で首をブンブン横に振る○○。
大「その手で作るって?ええよ、2人分作るから、俺もここで食べてもええ?」
大「ん、出来たで〜」
“ありがと”
大「いいえ〜。あ、うどんにもハチミツかける?w」
そう言うと笑顔になってくれる○○。良かった。
大「いただきます。」
大「はい、○○あーん。」
そう言うと口を開けて待ってる○○。
大「○○さ、俺に迷惑かけてとか思ってるんやろうけど、迷惑やないからな?むしろ、こういう時に頼って?」
渋々頷いてくれる。
大「はい、○○口開けて」
大「そういえば今日誰に食べさしてもらう予定やったん?丈くん?」
コクっと頷く○○。
大「丈くんには言われへんかったんや。w」
“怖いもん”
大「まぁ怒られるやろうなぁw」
“はっすんはお家帰っちゃったし”
大「せやなぁ。。」
そう、大阪やから、ホテルやなくて実家に帰っとるメンバーもおって。今ホテルにおるのは、丈くん、流星、○○、それから俺。
他の2人でも、怒られるやろうけど、心配して色々してくれると思うけど。。まぁ、えっかw
大「よし、じゃあ一旦部屋戻るけど、何かあったら連絡してな」
大「迎え行くわ」
口パクでありがとって言ってくれる○○。
大「うん。じゃあまた後でな」
でも言わんといけんよな。
それ言うのも含めて俺が選ばれたんやろうな。w ちゃっかりしてるわ、○○w
大「○○迎え来たで〜」
ドアが開いて準備満タンの○○。
大「ほな行こっか」
下に着くと、車に乗ってるメンバー2人。
大「おはよ〜。」
丈「おはよう」
大「あれ、マネさんたちは?」
流「あれ、会わんかった?2人探しに行ったんやけど。」
大「嘘?w 会わんかったで?」
丈「あ、帰ってきた」
マネ「あ、すれ違いになってたんですね、良かった。」
ギャルマネ「じゃあ出発するよ。座って」
大「ん、○○隣おいで」
そう言って2人の前の席に座る。
流「○○眠そうやな」
肩に頭を預けてる○○。顔を覗き込むと、目が合って、いたずらっ子のような笑みを浮かべる。
さすが○○。これなら話しかけられんな。w
大「まぁ朝早かったからなぁ〜」
すっかり騙されとる後ろ2人。○○を起こさないように、と静かにしてくれている。
マネ「着きました〜」
大「○○着いたって〜」
○○の肩を叩くけど、動かない○○。あれ、寝たフリしてたらほんまに寝た??
大「○○〜」
薄ら目が開く。
大「着いたで。行こ?」
謙「あ!来た!」
流「おはよう〜」
駿「おはようございます!」
『おはよう』
恭平の挨拶に頷くだけの○○。これには皆んな不審に思ったようで。
和「○○どしたん?」
服をちょんちょんと引っ張ってくる○○。
大「言えってことね。」
ニコニコでお願いポーズ。はいはい。w
大「怒らんで聞いて欲しいんやけど、○○、喉痛めたらしい。」
丈「は!?」
流「大丈夫なん?」
大「声聞いたけど、かすれて音が出てない。」
謙「え、、ライブは、、」
大「、、」
駿「出たいんやな」
真剣な顔で頷く○○。でも。
和「無理やろうなぁ」
『悪化しても困りますしね、、』
流「うん、今日はとりあえずパスして?」
そう言われて首を振って抗議する。
『お願い○○。』
うるうるおめめでキッと睨む○○。うん、出たいんよな。分かるよ。やけど。
大「とりあえず昼はやめとこうか。」
駿「ですね。」
流「あれ、○○は?」
大「どこやろ。」
和「恭平おる?」
『はい』
和「階段のとこ行って」
『階段?』
和「○○おるから。」
『分かりました』
恭平Side
『○○?』
体操座りで顔を伏せている○○。
『、』
何も言わずに隣に座って頭を撫でる。
顔を上げてこっちを見る○○。
『大丈夫。』
そう言うと、○○の震える手がこっちに伸びる。
ハグすると、腕に収まる。けど、何か首を振ってる。
『どした?』
俺を見上げて。あぁ、、なるほどな。
『ええよ、服濡らしても。』
そう言ってさっきよりも強く抱きしめる。
『ん、そろそろ戻らんと、』
『うぉっ、』
突然シャツを引っ張られて、○○の顔がすぐ横に。
「ありがと」
囁かれるように耳元で言われる。
『っ、、どういたしまして』
丈「○○大丈夫やった?」
『はい』
和「はよ治るとええんやけどなぁ」