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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで
なにわの姫

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なにわの姫

132 - 121.喉

♥

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2025年02月03日

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起きて、スマホを確認すると、ちょうど○○から通知。

💬大ちゃん助けて

それを見て、一気に血の気が引く。

急いで部屋を飛び出して○○の部屋へ。

コンコンコン

ガチャ

ドアが開いて、パジャマ姿の○○。

大「○○どしたん!大丈夫!?何があったん!?」

そうまくし立てると、手招きで部屋の中に。

スマホで何か文字を打っている○○。

何があったんやろ、、

スマホ画面をこちらに見せる○○。読むと、、

“朝早くにごめん。怒らないで欲しいんだけど、声が出しずらくて。どうすればいいかな”

という文字。

大「それで呼んだん?」

コクっと頷く○○。

大「それ以外は何も無いんやな?」

そう確認をとると、また頷く○○。

よかった、、

大「痛くない?」

ちょっと首を傾げて考えてからニコッとした笑顔で頷く○○。可愛い。

大「全く出せんの?」

また文字を打つ○○。

“出せるのは出せるけど、”

「こんな声なっちゃう」

掠れた声。息の音で、音になってない。

大「分かった分かった。無理して出さん方がええ。」

大「のど飴は?」

そう言うと、口の中ののど飴を見せる○○。

大「もう舐めてるんやな。なら、、」

大「というか他のみんなには?」

首を横に振る○○。

大「言ってないん?」

大「なんで俺なん?w」

“怒らないでって言ったら怒らないでいてくれそうだから”

大「…確かに。w」

大「でも、怒ってないわけやないよ?」

大「昨日歌いすぎ。朝からずっと歌ってたやろ。本番の合間も。ホテル帰ってからも。」

大「今日は安静にしとくこと。」

“ライブ出れるよね”

不安そうな顔で画面をこちらに向ける○○。

正直、声が音になってない状態でステージに立つのは難しい。それは○○も分かっとるはず。○○が今言って欲しいのは。

大「○○が安静にしてたら大丈夫よ。」

“大丈夫”。その言葉。

大「ん〜と、保湿。とりあえずマスクする?」

そう言うと、大人しくマスクを付けてくれる○○。ライブ出たいんやな。。

大「んー、緑茶、、紅茶、、○○飲めんやつばっかやな、、w」

チラッと隣りに座っとる○○に目を向けると、ぷくっとさせたほっぺで“バカにしないでよ”という画面を見せてくる。

可愛い、、w 言ったら怒られるけど。w

大「あ、ハチミツ。ええんや。」

大「とりあえず何か良さそうなの買ってくるわ」

「“ありがと”」

大「いいえ〜。大人しくしてなね。もし誰か来ても出んくてええから。まぁこんな朝早くに来んやろうけど」

首を縦に振った○○の頭を撫でて、部屋を出る。

流「あれ、大ちゃん。○○の部屋で何してたん?」

ちょうど部屋から出てきたところを流星に見られてしまった。タイミング悪、w

まだ朝の5時半やで?何で部屋出てんの〜、w

大「あー、何か虫が出たとかで。ちょうど会ったからさ。でももう○○寝たで」

流「そうなんや。朝からご苦労さまやなぁ」

大「ありがとう。あ、これからコンビニ行くけど何か欲しいものある?」

流「ん〜、特にない。」

大「了解〜」



コンコン

大「○○、俺やけど、ドア開けれる?」

そう言うと、ドアが開く。

ひょこっと顔を覗かせた○○はもうパジャマから着替えていた。

大「とりあえず食べられそうなやつ買ってきた。」

大「食べられそう?」

買ってきた物を袋から出して聞く。

○○が指差したのは、○○の好きなヨーグルト。

大「やろうな。w それにハチミツかけて食べ」

大「ヨーグルトだけやとあかんから、うどん買ってきたけど食べれそう?」

大「よし、じゃあ準備するから○○ゆっくりしてて」

そう言うと焦った様子で首をブンブン横に振る○○。

大「その手で作るって?ええよ、2人分作るから、俺もここで食べてもええ?」


大「ん、出来たで〜」

“ありがと”

大「いいえ〜。あ、うどんにもハチミツかける?w」

そう言うと笑顔になってくれる○○。良かった。

大「いただきます。」

大「はい、○○あーん。」

そう言うと口を開けて待ってる○○。

大「○○さ、俺に迷惑かけてとか思ってるんやろうけど、迷惑やないからな?むしろ、こういう時に頼って?」

渋々頷いてくれる。

大「はい、○○口開けて」

大「そういえば今日誰に食べさしてもらう予定やったん?丈くん?」

コクっと頷く○○。

大「丈くんには言われへんかったんや。w」

“怖いもん”

大「まぁ怒られるやろうなぁw」

“はっすんはお家帰っちゃったし”

大「せやなぁ。。」

そう、大阪やから、ホテルやなくて実家に帰っとるメンバーもおって。今ホテルにおるのは、丈くん、流星、○○、それから俺。

他の2人でも、怒られるやろうけど、心配して色々してくれると思うけど。。まぁ、えっかw


大「よし、じゃあ一旦部屋戻るけど、何かあったら連絡してな」

大「迎え行くわ」

口パクでありがとって言ってくれる○○。

大「うん。じゃあまた後でな」


でも言わんといけんよな。

それ言うのも含めて俺が選ばれたんやろうな。w ちゃっかりしてるわ、○○w



大「○○迎え来たで〜」

ドアが開いて準備満タンの○○。

大「ほな行こっか」

下に着くと、車に乗ってるメンバー2人。

大「おはよ〜。」

丈「おはよう」

大「あれ、マネさんたちは?」

流「あれ、会わんかった?2人探しに行ったんやけど。」

大「嘘?w 会わんかったで?」

丈「あ、帰ってきた」

マネ「あ、すれ違いになってたんですね、良かった。」

ギャルマネ「じゃあ出発するよ。座って」

大「ん、○○隣おいで」

そう言って2人の前の席に座る。

流「○○眠そうやな」

肩に頭を預けてる○○。顔を覗き込むと、目が合って、いたずらっ子のような笑みを浮かべる。

さすが○○。これなら話しかけられんな。w

大「まぁ朝早かったからなぁ〜」

すっかり騙されとる後ろ2人。○○を起こさないように、と静かにしてくれている。



マネ「着きました〜」

大「○○着いたって〜」

○○の肩を叩くけど、動かない○○。あれ、寝たフリしてたらほんまに寝た??

大「○○〜」

薄ら目が開く。

大「着いたで。行こ?」


謙「あ!来た!」

流「おはよう〜」

駿「おはようございます!」

『おはよう』

恭平の挨拶に頷くだけの○○。これには皆んな不審に思ったようで。

和「○○どしたん?」

服をちょんちょんと引っ張ってくる○○。

大「言えってことね。」

ニコニコでお願いポーズ。はいはい。w

大「怒らんで聞いて欲しいんやけど、○○、喉痛めたらしい。」

丈「は!?」

流「大丈夫なん?」

大「声聞いたけど、かすれて音が出てない。」

謙「え、、ライブは、、」

大「、、」

駿「出たいんやな」

真剣な顔で頷く○○。でも。

和「無理やろうなぁ」

『悪化しても困りますしね、、』

流「うん、今日はとりあえずパスして?」

そう言われて首を振って抗議する。

『お願い○○。』

うるうるおめめでキッと睨む○○。うん、出たいんよな。分かるよ。やけど。

大「とりあえず昼はやめとこうか。」

駿「ですね。」


流「あれ、○○は?」

大「どこやろ。」

和「恭平おる?」

『はい』

和「階段のとこ行って」

『階段?』

和「○○おるから。」

『分かりました』


恭平Side

『○○?』

体操座りで顔を伏せている○○。

『、』

何も言わずに隣に座って頭を撫でる。

顔を上げてこっちを見る○○。

『大丈夫。』

そう言うと、○○の震える手がこっちに伸びる。

ハグすると、腕に収まる。けど、何か首を振ってる。

『どした?』

俺を見上げて。あぁ、、なるほどな。

『ええよ、服濡らしても。』

そう言ってさっきよりも強く抱きしめる。



『ん、そろそろ戻らんと、』

『うぉっ、』

突然シャツを引っ張られて、○○の顔がすぐ横に。

「ありがと」

囁かれるように耳元で言われる。

『っ、、どういたしまして』



丈「○○大丈夫やった?」

『はい』

和「はよ治るとええんやけどなぁ」

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