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夕方、宴会場の片づけを手伝っていた華は、大皿を運ぼうとしてバランスを崩した。
「わっ……!」
皿はテーブルの上に無事だったが、思いきり自分の額をクロスの端で覆ってしまう。
「……っ、前が見えない!」
慌ててクロスを外そうとバタバタする姿に、周囲のスタッフから小さな笑いが漏れた。
「桜坂さん……」
律がため息混じりに近づき、クロスをすっと取り払った。
「危なっかしいですね」
そう言いつつも、その口元はかすかに緩んでいた。