テラーノベル
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数日後
色んなところを探し回って
叶))っクソ……彼奴何処居んだよ…これだけ探し回っても居ねぇって相当だぞ…?
プルル、プルル
叶))あ?一体誰から……って太宰か……(電話に出て)
叶))どうした?
電話画面
太))いや、実はね……乱歩さんから佐藤天駆の居場所の情報を貰ったのだよ
叶))マジでか!?
太))本当さ、乱歩さんによると
回想
乱))あー彼か〜、何か企んでるってのは分かっていたよー!なんせ僕は世界一の名探偵だからね!
乱))居場所?空き地とか広場とか……広いところに居ると思うよー、唯、早く行った方が良いね、手遅れになり兼ねないから
太))<らしい>
叶))分かってたんなら言って欲しいっつぅのは一旦置いといて……
叶))そんでなんで俺に掛けてきたんだよ……
太))<君が居る場所が丁度広い空き地に近いから掛けたんだよ、早めに行かないといけないからね>
叶))……一寸待てなんで俺の居場所分かってんだ!?
太))<ご都合だよ、納得して貰えたかい?>
叶))こんな終盤みてぇな場面でメタい事言うんじゃねぇっ!
太))<君も大概だけれど………時間が無い、今から案内する通りに向かってくれ>
叶))分かったよ……ってか、俺以外に近い奴って居ねぇのか?
太))<君以外の近い人は今通話に招待したよ>
<太宰さん!急に通話だなんて吃驚するじゃないですかぁ!>
叶))その声……敦か!?
敦))<えぇ、叶夢君!?>
太))<驚いているところ悪いけれど、敦君も今から言う場所に行ってくれ>
敦))<何も説明されていませんが分かりました……>
叶))説明されてねぇのかよ……
太))<叶夢君は右に曲がって、敦君は左に__>
ドゴーーーン!!
3人))!?
(叶夢が音のした方向を見ると、そこには空に届くのでは無いかと思う程大きい銀と赤の配色の槍があった)
叶))うっそだろ……(驚愕)
太))<叶夢君、敦君!槍のある場所が目的地だ!他の者達も其方に集まって来ている!急いでその場所n>(電話が切れる)
敦))<太宰さn>(同じく切れる)
叶))!?なんで急に切れて……?
叶))……今はそんな事考えてる暇はねぇっ!急がねぇと!(槍のある場所へ走り出し)
空き地
叶))っ!見つけた……
天))……あれ、二度と会わないと思ってたのに、結構早くに再開しちゃった……折角「武器の錬成」が成功したのに……
《しょうがないわ、生徒会様方も風紀委員会様方も優秀なんだもの》
叶))っ!?お、前……
姫魏キリカっ!!
キ))この間ぶりね?咲華蛇叶夢
キ))静かな学校生活は送れているかしら?
叶))……お前ら、組んでたのか……
キ))………質問には答えて欲しかったけど…そうよ、と言うか、「元から」仲間だったわ
叶))……は?
キ))貴方が学級委員長と、天駆と仲良くし始める前から、彼は私の共犯者だったわ
叶))…………
天))キリカ……明かしちゃって良かったんですか?
キ))この計画が成功したら明かせるものも明かせないもの!
天))そうですか、貴女の考えは読めませんね(溜息をつきながら)
叶))……俺と知り合う前っつぅ事は、入学して早々に…?
天))違うよ咲華蛇君、それよりももっと前だ
叶))もっと、前……?
キ))私と天駆、そして他の共犯者達…憂一を除いて全員、一緒の小学校だったのよ
叶))……石崕小学校……?
キ))あら、知っているのね?天駆の履歴書でも呼んだのかしら?
叶))………どうして?これは一体……
キ))噂の不審者達からの要望があったのよ、「子の学園をぶち壊せ」…とね
叶))学園を……?!
キ))そうよ、だから共犯者の中で一瞬で破壊出来そうな天駆を選んだのよ
天))ここまで期待されたらやるしか無いからね、学園には申し訳ないけど……(苦笑)
キ))それにしても、貴方も馬鹿ね!あれだけの事をして様子見だけだなんて…私が善意を少しでも持っていると思ったのかしら?
天))あれはキリカの演技力が良かったのでは?
キ))あらそう?「演技っぽく見せる演技」なんて、やった事も無かったから正直出来ているか不安だったんだけど
天))出来ていたから咲華蛇君を騙せていたんですよ
キ))ふふ、嬉しいわねぇ……
叶))……全て、演技だった訳だな……
キ))えぇそうよ、私は、私のしてきた事に対して罪悪感なんて覚えていないわ
キ))貴方の勝手な思い込みよ
叶))…………はは、あっははは
2人))?
叶))そうか、全て演技だったのか!あっはは、あははは!
叶))……ありがとうなお前ら、白状してくれてよ……
叶))これで心置き無く……異能でぶちのめせる(真顔)
天))無能力者なのに異能なんて使える訳__
(無い、と天駆が言おうとした時、2人の背後にあった槍に叶夢がそれを覆える様な量の酸を出し、ぶつけた)
ドカーーーーン!!
2人))!?
叶))……これが俺の異能だ、トラウマになるぐらい、脳に焼き付けとけ(鼻血を垂らしながら鋭い目付きで2人を睨み)
キ))な、なんで…なんでよ!あの人達、咲華蛇叶夢が能力者だなんて一言もっ!
天))キリカ、此処は逃げてください、計画の要であった槍がとかされている以上、今回も破綻したと当然です(キリカを庇う様に前に出て)
天))キリカが居ないと機能するものも機能しません、時間稼ぎしてる間に逃げて
キ))……分かったわ、捕まるんじゃないわよ!(そう言って逃げようと)
叶))逃がすもんかっ!(酸を伸ばしてキリカを捕まえようと)
(伸ばした酸を寸前で天駆に槍で遮られる)
天))君の相手は僕だよ、咲華蛇君(間合いを詰めて)
叶))チッ!(後ろに飛び、距離を置く)
(キリカはその間に逃げていった)
叶))(クソッ、逃がしちまったっ!)
叶))……正直、俺はお前とは戦いたく無かったよ……(鼻血を拭いながら)
天))そう、僕は正直、君みたいな未知数の者と戦うのは楽しみだけどね(笑顔で金色の槍を構え)
叶夢君!
叶))っ!敦!
敦))間に合ったみたいだね…良かったぁ
天))……部が悪くなってきちゃったなぁ……(不機嫌そうに)
敦))……この子が、佐藤天駆?
叶))あぁ、しかもさっき分かった事だが姫魏キリカの共犯者(構え直して)
敦))じゃぁ捕まえないとね……
叶))あぁ………
天))……まぁいっか、2人ぐらいならどうにかなるし___
二対一だと、誰が言ったんだ?
(上からそう聞こえた後、誰かが降りてきて)
叶))中也!
中))よぉ、急いで来てみりゃ犯人までいるとはな
天))風紀委員長まで来るとはね〜、流石に重力はキツイかも?(笑いながら)
中))んじゃ降参するか?
天))生憎、捕まらないでと言われたばかりなんだよ……だから降参は出来ないか…なっ!(まずは敦の方に急接近してきて、柄で腹に攻撃し)
敦))ゔっ!(少しよろめく)
叶))敦!
敦))だ、いじょうぶだよ……これぐらい……っ!(片腕を虎化させ天駆に殴り掛かる)
天))結構タフなんですね〜先輩、今ので気絶もしないなんて……(避けながらそう言って)
中))敦はタフネスが売りなんだ…よっ!(天駆に蹴りを入れようと)
天))それは厄介(軽々と避け一旦距離を取る)
叶))後ろ気を付けた方が良いぞ?(槍を溶かしている酸の1部を尖らせ、天駆に向けて飛び出させ)
天))怖いなぁ、離れてても操作出来るのって……(避けて)
天))…さてと……各々の攻撃方法は分かった……先輩二人は近接で咲華蛇君は異能頼り……そんな所かな?
叶))……それが分かった所で何をしようと…………
天))何って……近接に対処する為の行為をするだけだよ?(指を銃の形にして、敦と中也に向けて、撃った様な動作をする)
叶))……?何も起こってn
ドゴッ
叶))……は…?
(時間差だったせいなのか、敦と中也は警戒を解いてしまったが故に、壁に打ち付けられてしまった)
叶))2人共っ!!
中))ゔっ……クッソ……
敦))うぅ……っ
(2人共砂埃と血まみれで、頭から血を流している、当分動けないだろう)
天))ね?遠距離には弱いんだよ、近距離って(笑顔)
叶))お、まえ……っ!
天))へぇ、怒るんだ……君にとって友人だった人に、怒れるんだ(微笑)
叶))っ!(顔を顰める)
(その瞬間天駆は間合いを詰め)
天))君の大切な物は、そんな君の甘さのせいで守れない(と言い、叶夢を蹴り上げ)
叶))ガッ!(見事に当たり、宙を舞って、落ちる)
ドサッ
中))っ叶夢!
敦))叶夢、君!
天))……あんな事ほざいていながら、この弱さ………僕の期待を、悪い意味で裏切ってくるね、君は……(冷たい目線を叶夢に向け)
叶))……ぅ゛………
天))………今度こそバイバイだよ、咲華蛇君(そう言って立ち去ろうと)
ガシッ
天))………(動けなくて振り返り)
叶))…待、てよ……俺は…まだ……ぶちのめして、ねぇ……(天駆の足をガッシリ掴んで)
天))……そんなボロボロで、何が出来るの?また異能?唯溶かすだけでしょ?
叶))………異能力…
天))?
叶))……「酸への道も1歩から」っ!(叶夢の周りに球状の酸を出して、天駆にぶつけようと飛ばす)
天))っ!(翼を使って掴まれた状態から抜け出し、避け、着地する)
(その間に叶夢は立ち上がっており、緑色した酸を己の怪我の部分に当てている)
天))(?なんで酸を怪我に当ててるの?逆に溶かすだけじゃ……)
(酸を当てていた場所が、みるみる治ってきている)
3人))!?(その光景を見て驚く)
叶))……はは、やってみるもんだな?(そう言いながら2つの透明な酸の球体を緑色に変え、敦と中也の怪我にその球体を当てる)
(2人もその緑色の酸が当たっている所の怪我が治っていく)
天))な、なんで!?君の異能は溶かすだけな筈!
叶))俺も試すまではそう思ってたよ、だが……
叶))酸を操れる、言うなら酸の成分すら操れる……何にでも応用が効くって訳だ(笑いながら)
天))そんなの……ありなの…?
叶))お前だってチート同然じゃねぇか、良かったな、本当に未知数な奴と戦えるんだぞ?笑えよ
天))………僕は姫魏キリカの共犯者、佐藤天駆…改めて名乗らせてもらうよ
叶))………酸使い、咲華蛇叶夢……此方も名乗り変えさせて貰うぜ
(暫くの沈黙の後、天駆は槍を、叶夢は赤色の酸を剣に変え、構え……一斉に相手に向けて走り出す)
(砂埃が舞う)
叶))……ゴフッ(槍に刺され吐血)
天))………(赤色の酸で捕らえられてる)
叶))っ……(槍を抜いて、緑色の酸で治し始める)……先に捕まえたせいで、刺したかった所ズレちまったか?(笑いながら)
天))……まさか、剣の形にしていたのを、拘束に使うなんて…誰も思わないよ……(目を逸らしながら)
天))……僕の負けだ、咲華蛇叶夢………
叶))お前は勝ってたぞ、佐藤天駆
その後、他の生徒会・風紀委員と教師陣が集まり、天駆は教師陣に引き渡され、叶夢は、質問責めを受けていた
暫く質問が続いた後
叶))……俺が天駆に質問責めしたかったってのに…なんで俺がされてんだよ………(疲れ果てて)
敦))しょうがないよ…僕と中也さんが動けない状況で、1人だけ立って佐藤天駆とやり合ってたから……
中))それにあんだけデカかった槍を溶かしてたしな、仕方ない
叶))その負荷が今になって来てるから質問するのは治ってからにして欲しかったんだが……ウプッ(青ざめながら口を抑え)
太))やっている最中はハイになっていたから、まともに動けていたんだろうね、叶夢君(お疲れ様、と付け足して)
叶))うぅ……大量に出すとこんな辛ぇのかよ………(口の端から血垂らしながら)
国))あれだけの大事をほぼ1人で片付けたんだ、叶夢、お前は暫くの療養期間で休みだろうな
叶))はぁ!?また休みかッゴハァッ!(盛大に吐血)
谷))あぁまた……そんな大声出すから……(と拭く物を探しながら)
鏡))叶夢、タオル(タオル渡して)
叶))悪ぃ………(渡されたタオルで血を拭き)
太))療養期間と言っても外出ぐらいは出来るよう先生方に交渉はしてみるから、ずっと寮の中は無いと思うよ(笑顔)
叶))ほ、ほんとか?!(目を輝かせながら)
太))この場で嘘をついたって何にもならないだろう?
叶))よっしゃ!(嬉しそうに)
コンコン
国))先生だろう、少し行ってくる(席を立ってドアの方に行き開ける)
先))急にすまないな、咲華蛇は居るか?
叶))居ますよー(手を挙げて)
先))良かった、少し来てくれないか?佐藤天駆の処遇をどうするのか聞きたい
太))なら、付き添いで私が行っても?彼は今異能の影響で体調が不安なので
先))構わないが………体調悪いなら後日でも……
叶))いや、行きます(少しふらつきながらも立って)
先))そうか………ではついて来てくれ
空き教室
天))………咲華蛇君(光を纏った縄状の何がに椅子と縛られている)
叶))よぉ、さっきぶり(微笑)
天))……そうだね、さっきぶりだ…体調はどうかな?
叶))すこぶる悪い、が、今はそれどころじゃねぇしな、吐きそうなのを堪えてる(笑って)
天))………君は強いね、精神的にも……
叶))ハッ、生憎小学校で鍛えられたもんでな?
太))……叶夢君、先程よりふらついているよ、座った方が良いんじゃないかい?
叶))……そうだな(椅子を少し引き摺りながら持ってきて座り)
叶))そんで?今んとこの処遇はどうなってんすか?
先))退学処分が妥当だと教師陣では決まっている
叶))……それを、俺が変えても良いんすよね?
先))あぁ、どうしたい?
叶))………天駆、お前はどうしたい
天))………彼処までやって僕に温情でもかけるつもり?
叶))あぁそうだ
天))……訳が分からない……君にとってなんのメリットも無いはず………
叶))俺なりの恩返しだよ
天))何処で恩なんて感じたのっ!?僕は、唯目的があって君に近いた!君に好印象を持たせて、有益な情報を言わせる為に、優しい少年を演じた!
天))挙句の果て、学園を破壊しようとした、全てキリカの為に動いた!
天))そんな僕に、どんな恩を感じたの…?
叶))……机、拭いてくれたよな、罵詈雑言が書かれた机を一生懸命
天))机の言葉は僕が書いた!僕の自作自演だ!
叶))花瓶が置かれた時も、「気にしなくていい」って気にかけてくれたよな
天))置いたのも僕だ!気にかけたのも君の情報を引き出す為だ!
叶))俺の情報を引き出す為だとしても、演じていたにしても…俺はあの時嬉しかったんだ
叶))……前に言ったよな、小学校では虐められてたって………
叶))小学校では、味方が居なかった、1人で虐めに耐えた
叶))先生には言ったんだ、けど相手にもされなかった、証拠を持っていっても……駄目だった
叶))孤児院の皆には言えなかった、虐めの主犯から「言ったら其奴らも酷い目に合わせる」って脅されてたから
叶))……ほんとに、誰も味方になってくれなかったんだ………
叶))水をかけられても、スマホを取られて割られても、便器ん中に顔突っ込まされても、暴言吐かれても、机に悪口書かれてても、教科書ビリビリにされても、殴られても、蹴られても……味方なんて居なかった
叶))……正直に言うわ
叶))あん時、太宰と初めてあった日……あの川に流れて死のうかって考えてたんだ
叶))あの時にはもう限界が近かった…太宰を助けた後に自殺しようとしてた事聞いた後に「まだ若いのに」って言っただろ?あれ、今思えば完全にブーメランだよな〜(笑いながら)
叶))………だからさ、嬉しかったんだ
叶))「普通の友達」が出来て、俺の事、心配してくれて
叶))……だから、そう質問した
叶))……もう一度聞く、天駆
叶))………お前は、どうしたい?
天))…………咲華蛇君…君は凄いよ……凄く、眩しい…………
天))そんな事があったのに……君の居場所を壊そうとした僕を許す様な事するだなんて……眩し過ぎるよ………(涙しながら)
天))………僕は____
廊下
太))………良かったのかい?処遇軽くして
叶))良いんだよ、軽いと言っても、憂一と同じ様な罰だ
太))「1年間刑務所で過ごし罪を償ってから、また中等部1年として学園で学ぶ」……言葉にしても、彼のやった事とは釣り合わないと思うのだけれど……
叶))だぁから、良いっつってんだろ!被害者の俺がそう決めた、だから拒否権はねぇ、はい、この話終わり!な?
太))………はぁ、君は甘いねぇ……
叶))ならお前には厳しくするぞ?朝起こす時腹パンじゃなく顔面パンチで起こすな(笑顔)
太))暴力反対!普通に起こして!?
叶))まず起こされる前に起きろ、そんで部屋片付けろ
太))中の人にはブーメラン刺さったね
叶))彼奴は片付けしたとしても雑だからな
(定期的に主を虐めないで……)
路地裏
そこには姫魏キリカと白衣を来た男性が数人居た
キ))どうして咲華蛇叶夢が異能者だったのを教えてくれなかったのよ!そのせいで今回の依頼達成出来なかったのよ!?
白衣))…………
キ))……「質問されなかったから言わなかった」?今回に関しては言っておくべき事だったでしょう!?
白衣))………
キ))「秘密事項だったから」…?それは其方の都合じゃない!私は貴方達の要望を叶える為に動いているわ!それぐらい知る権利はあったはずよ!
白衣))…………
キ))「これ以上口答えするようだったら処分する」…?………チッ、分かったわよ………じゃぁこれからの計画については聞かせてもらうわ、それぐらいは良いわよね?
コメント
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あ゙ぁ゙〜〜〜!!叶夢くん!!!(泣)もっと自分大切にしてよ!!!(これ私にもブーメランか??)優しいのは素晴しいけども!君が怪我したり倒れたりしたら君の保護者(?)してる人達心配するからね!?