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僕の名前は、羅堂翔。
ふとしたきっかけで『BOOKMAN』(僕が勝手につけただけだけど…)の能力に目覚め、あらゆる本の中に入り物語に干渉できるようになった高校2年生。
きっかけっていうのは、学校の宿題で出た読書感想文を家でやっている時の出来事で、芥川龍之介の『蜘蛛の糸』を読んでいる時に
「このカンダタって奴、アホだなぁ。僕ならもっと上手く出来るのに…。本の中にでも入れたら、人生楽しいかもなぁ。なんて」
と、思っていたら本当に本の中に入ってしまった。
最初は僕も戸惑ったが、どうやら本の世界にもルールがあるらしく、本の世界の住人に助けられつつ元の世界へと帰って来れた。
この時の話はまた別の機会で…機会があればだけど。
ともかく、こうして僕は本の中へ入れる力を手に入れたって訳。
もちろん色々試してみた。
すると、僕だけでなく他人を本の中へと入れる事もできると気付いた。
「コレは面白そうだ。」
僕は早速クラスの友達に声をかけてみた。
みんな半信半疑だったけど、一回能力を見せたら大興奮だったよ。
ちなみに、この時見せた能力は、本の中に登場する武器を具現化させる能力だ。
すっごい中二病じみてるよね。
でも、現実だとインパクト抜群のエンターテイメントだ。
お陰でみんな僕の能力を信じてくれた。
みんなには、好きな本を持ってくる様に伝えた。
もちろん説明と注意事項も伝えたよ。
①本は物語のある本に限る事
②本はどんな短編・長編でも1冊につき、現実で1時間経過する。
③連続して何巻もの世界に入りたかったら、下から逆順に積み上げ1巻が一番上にくる様にすること。
④本で受けた影響を現実に反映させることも出来れば反映させない事も出来る。
⑤本の中での死ぬ前にBOOKMANの能力で現実世界へ帰還させ、本の世界へ入る前と同じ身体状態にできる。
⑥最後に、物語には到達すべき『クライマックス』が存在する。このクライマックスに到達すれば物語は完結し、現実世界へ帰れるが、到達できなかった場合、『崩壊』が始まり永遠に本の世界に閉じ込められてしまう。でも、BOOKMANの能力ですぐ現実世界へ帰せる。
結構ゆるいでしょ。
この他にもアドバイスとかあるけど、それは追々…。
さて、みんなはどんな面白い本を持ってくるんだろう。
楽しみだなぁ。