テラーノベル
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風の石が回り始めたその瞬間、谷全体にふわりと優しい風が広がった。空の雲がゆっくりと降りてきて、まるで階段のように重なっていく。
カザハ「さぁ〜、この風に乗ってごらん!空の道が開いたよ〜!」
アクア「うわぁ…ほんとに雲の道だ!」
ミカ「これ、歩けるの?落ちない?」
エリン「心配いらん。風の精霊が作った道じゃ。信じて進むのじゃ」
3人はそっと雲の上に足を乗せた。ふわふわしてるのに、しっかりと支えてくれる。不思議な感触に、ミカはしっぽをふりふり、アクアはぴょんぴょん跳ねながら進んだ。
アクア「ねぇ、見て!下に森が見えるよ!あそこがぼくが生まれた場所だ!」
ミカ「うわ〜、ちっちゃく見える!ぼくたち、こんなに高くまで来たんだね!」
エリン「空の旅は始まったばかりじゃ。あの先に見える“空の島”が、次の目的地じゃな」
遠くに浮かぶ大きな雲のかたまり。その上に、ぽつんと浮かぶ島のような影が見えた。空の島——それは、風と雲の精霊たちが集まる神秘の場所だった。
でも、空の旅はそう簡単にはいかない。
ゴゴゴゴゴ…
突然、雲の道が揺れ始めた!
ミカ「うわっ!な、なにこれ!?」
アクア「風が乱れてる…!」
ビューーーッ!!
突風とともに、黒い雲が現れた。その中から、鋭い目をした風の精霊が現れる。
???「ここを通るには、試練を受けてもらうぞ」
カザハ(風に乗って登場)「あっちゃ〜、出たか〜。“アラシド”だ〜。この辺の番人みたいなやつなんだよね〜」
アラシド「空の島へ行く者は、風の心を知っているか試される。さあ、風の謎を解いてみせよ!」
アクア「風の…謎?」
アラシド「問いはひとつ。“風は見えぬが、何を運ぶ?”」
ミカ「えっ、風って…葉っぱとか?砂?」
エリン「ふむ、それもあるが…もっと大切なものじゃな」
アクア「……ぼく、わかったかも」
アラシド「答えてみよ、水のしずくよ」
アクア「風は、気持ちを運ぶんだ。さみしさとか、楽しさとか。風に乗って、誰かの心に届くんだよ」
アラシド「…………」
しばらくの沈黙のあと、アラシドの顔がふっとやわらいだ。
アラシド「正解だ。風は、目に見えぬ心を運ぶ。よくぞ見抜いたな」
ミカ「やったー!通れるんだね!」
アラシド「行くがよい。空の島は、君たちを待っている」
風が再び穏やかになり、雲の道がまっすぐに伸びていく。遠くの空の島が、少しずつ近づいてきた。
アクア「いよいよだね…!」
エリン「空の島には、“雲の記憶”が眠っておるという。きっと、君の旅のヒントになるじゃろう」
ミカ「どんな島なんだろう…ワクワクしてきた!」
こうして3人は、空の島へと向かって歩き出した。 風に導かれ、雲の上の新たな出会いと秘密が、彼らを待っていた——。
つづく
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