心音が、泣いてる。
起きなきゃ、
そう思ってるのに、
体が思うように動かない。
心音、しおん、
ごめんなぁ、悪い兄ちゃんで、
その後、みんなが目覚めた。
ロゼを、除いてーーー
みかさ視点
ななもり『命に別状はないよ。いずれ起きる。』
心音『ありがとうございます…』
メルト『ロゼ兄は寝てるの?』
らぴす『せや、ロゼはお寝坊さんやなぁ(笑)』ナデナデ
メルト『ん、…』
みかさ『…』
らぴ兄、メルトに心配かけさせないようにしてる…自分も辛いはずなのに…
俺にはできない。
歳は一年しか違わないのに、なんか、遠くにいるような感じがする。
ねぇ、らぴ兄、どうしたらそんなに、
強くなれるの?
らぴす視点
ロゼ、ロゼ、
なぁ、早く起きてぇや、
俺一人じゃなんもできん、
まだ、ロゼに頼ることしか出来んくてごめん
でも、まだ俺はロゼみたいに頼られるような強い男になれてへんねん、
俺が、コイツらに頼られるようになるまで、
まだ、
まだーー、
甘えさせてぇや 、
ななもり視点
…
ななもり『…これでよしっと、』
ロゼ『…』
ロゼくん、いつ起きるのかな、
皆、心配してたよ、不安そうだったよ、
俺たちじゃ何もできない、
ロゼくんにしか、あの子達を笑わせることはできないんだ、
今はらぴすくんがみんなのこと安心させてくれてるけど、らぴすくんも限界そうなんだ、
ロゼくん、起きるのが不安だったら、安心して大丈夫だよ。
俺たちは、ロゼくんが起きるの、ゆっくり待ってるからね、
ななもり『じゃあ、みんなのとこ、行ってくるね、』ナデ
ロゼ『…』
ばぁう『どうだった?ロゼくん、』
ななもり『うん、あんまり変わってないね、まだ寝てる、』
ちぐさ『長男がいきなりいなくなるみたいなものだよね、俺だったら不安でいっぱいになっちゃうなぁ、』
莉犬『らぴすくんすごいね、まだ14なのに、みんなを安心させてる、』
ななもり『らぴすくんだけに頼ってちゃダメだよ、俺たちも、できる限りのことはやろう、』
ばぁう『そうだね』
ちぐさ『ですね、』
莉犬『俺らぴすくんのとこ行ってくる!』
ななもり『ありがとう莉犬くん、』
莉犬視点
莉犬『らぴすくん?入るよ〜』
らぴす『はーい、』
ガチャ
莉犬『おはよう、』
らぴす『はざっす、どうしました?』
莉犬『…偉いねぇ、』
らぴす『ヘ?』
ギュッ‼︎
ワシャッ
らぴす『わっ!』
莉犬『偉いねぇぇらぴすくん〜‼︎‼︎偉いねぇ〜‼︎』ナデコナデコ
らぴす『え‼︎⁈ちょッ‼︎なんすかッ///』
莉犬『大丈夫だよ〜…君は1人じゃないからね〜らぴすく〜ん、』
らぴす『ッ…!』
莉犬『1人で抱え込まないでね、俺たちがいること、忘れないでね、』
らぴす『……ッ』
莉犬『ロゼくんが居なくて、すごく不安なのに、それでも、あの子達を安心させてくれて、ありがとう、』
らぴす『ッッ…!』
莉犬『君は、”立派な”お兄ちゃんだよ、』
らぴす『ッッ‼︎』
なんでこんなこともできないの⁈
ロゼは出来たのに、なんで貴方は出来ないの⁈
…”残念な”お兄ちゃんね。ガッカリよ。
貴方には頭がいいことしか取り柄がないのね。
この不良品が。
…
……ポタッ
らぴす『ッッッッ俺ッッいいッッ兄ちゃんにッなれてるかッ心配でッ』ポロポロ
莉犬『うん、』
らぴす『ちゃんとッッロゼみたッくッ、出来てるかッ、心配でッッ』ポロポロ
莉犬『うん、』
らぴす『母さんにもッッ、ズビッ、ッダメな兄ちゃんってッッ言われてッッずっとッ心配でッ』ポロポロ
莉犬『うん、』
らぴす『俺のことッッいい兄ちゃんってッ言ってくれてッッ、ありがとうッッ、ございますッッ、 』ポロポロ
莉犬『…分かるよ、次男って、辛いもんね、』ナデナデ
ななもりは出来るのに何でお前はできない。
お前の弟だってできたことだぞ。
次男は、いっつも比べられてばかりだ。
自分のことなんかちっとも見てもらえなくて
自分が自分じゃなくなってしまう感じになる
莉犬『自分の気持ちを忘れないこと、』
らぴす『俺の、気持ち…? ズビッ』
莉犬『そう、比べられることは沢山あるかもしれない、けど、決してらぴすくん自身の気持ちを蔑ろにしちゃ駄目だよ。』
らぴす『…分かりましたッッ、頑張りますッッ…』ポロポロ
莉犬『ん、えらいね、』ナデナデ
らぴすくん、君は、こちらの世界の才能がある。
あの時君が出したあの殺気は、俺たちが”本気”のときに出す本物の殺気と同じだった。
まだ幼いのにあれだけの殺気を出せてしまうなら、こちら側に来てしまったら、取り返しのつかないことになる。
だからジェルくんも止めたんだ。
らぴすくん、大丈夫、俺が守るからね。
弟に頼るの、カッコ悪いって思っちゃうもんね、
俺だって次男だから分かるよ、
これから沢山頼ってね、
らぴすくん
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