テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
第十五章
圧倒
―白虎、砕かれる―
刀骨の姿が掻き消えた。
「白峰さん!!」
煉華が叫ぶ。
その声が届くよりも早く、刀骨は琥珀の眼前へ迫っていた。
「っ……!」
琥珀は咄嗟に双剣を抜き、交差させて刀骨の斬撃を受け止める。
――ガギィィン!!
凄まじい衝撃が辺りへ轟く。
「なっ……!」
受け止めたはずの衝撃は想像を遥かに超えていた。
腕が痺れ、足元の地面が大きく陥没する。
「女が双剣とは……気に食わねぇ」
刀骨は低く呟くと、さらに力を込めた。
「くっ……!」
琥珀の表情が苦痛に歪む。
「白峰さん!」
蒼紫が駆け出そうとした、その瞬間――
「邪魔だ」
刀骨が琥珀の双剣を弾き飛ばした。
「しまっ――」
言葉を言い終える間もなかった。
刀骨の拳が、琥珀の腹部へ容赦なく突き刺さる。
ドゴォォン!!
鈍い轟音と共に、琥珀の身体が宙を舞った。
「きゃあぁぁぁ!!」
大木を何本も突き破り、地面を転がりながら吹き飛んでいく。
「白峰さんっ!!」
煉華たちの悲鳴が響く。
やがて舞い上がった土煙が晴れる。
そこには、血を流し動かなくなった琥珀の姿があった。
静寂が訪れる。
その光景を見つめながら、刀骨は地面に唾を吐き捨て
「……弱ぇ」
その一言だけだった。
琥珀から視線を外すと、刀骨は興味を失ったように鼻で笑った
コメント
1件
いやあ、めちゃくちゃ苦しい回でしたね…。琥珀さん、双剣で受けたあの衝撃の描写がすごく生々しくて、読んでるこっちまで腕が痺れる感覚がありました。「弱ぇ」の一言が何より痛い。白虎がここまでやられる展開、心臓に悪いけど次が気になります。煉華たちの悲鳴も切実で、早く続きが読みたいです。