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こんばんは?はじめまして
ぬさくです
俺が好きなフライギやる
まあぁ!どぞ!
嘔吐表現あり
ズキズキと痛みを主張する頭で目が覚めた。
窓から差し込む心地いいはずの光は、頭痛を悪化させる不快なものへと変わっていた。
スマホを開いて時間を確認すると、アラームが鳴る1時間程前に起きた様だった。アラームを消してから身体を起こして足を床に付けると、身体のだるさとやんわり帯びた熱に気がつく。
これはただの寝不足じゃなくて
完全的に風邪だなぁ、、、と1つため息を吐いた。サイドテーブルに開きっぱなしになっている手帳には、今月の予定が間隔を開けずにならんでいる。
もちろん今日も朝から晩までの休めないG7の会議があって、私は薬を探しに棚まで重い足を進めた。
適当な風邪薬の箱を取って、まだ寝ぼけている目で箱の裏の文字を読む。
どうやら空腹時に飲むことはNGらしく、そういえばご飯食べないと、と意識したところでようやくぼんやりと渦巻くお腹の不快感に気づいた。
気づいてしまうと存在を主張してくる不快感だが、きっとこれくらいなら大丈夫だ、と自分に言い聞かせるように唱えてから冷蔵庫へ向かった。
冷蔵庫には昨日作った少し焦げたスコーンがあって、手に取ると更に食欲が無くなるような気がした。
気づかないふりをして電子レンジに突っ込む。
温め終わったのを知らせる電子レンジを開いて適当な皿にとり、紅茶も注がずに静かに口をつけた。
事務的な食事を終えてから、薬を飲む。先程よりも強くなってきた感覚がする頭痛と不快感はいずれ消えると自分に言い聞かせてから外出の準備を進めた。
数時間後、、、
フランス視点
みんなの声が響く会議室。いつもはそれなりに発言するイギリスだけど、今日は随分と口数が少ない。加えて時折胸のあたりを摩っている様。僕は体調が悪いんじゃないかと踏んでいる。
イギリスは普段とんでもなく迷惑をかけているって言うのに、体調が悪いときは何故か
『迷惑かけたくないから』とどんなに熱が上がろうと隠そうとする。
まぁ僕にかかれば簡単に全部見破れるんだけどね〜。
仏「イギリスさ、体調悪いでしょ?」
首を振るのを分かっていながらも、こそっと声をかけてみる。
案のじょうこう答えた
英「大丈夫ですよ?(ニコッ」
だと言われてしまった。また隠そうとしてる、、、あの笑顔は嘘、、、
そう思ったけれど、イギリスの顔は言われてみると本当にいつもの体調が悪いときよりも少しばかり楽そうに見えた。
もう少しは大丈夫だろう、会議が終わったら声を掛けようかな。そう思って、僕は会議に集中することにした。
数時間後、、、
米「じゃあ、今回の会議はここまでだ!!まだまとまっていない所はそれぞれ案を出してくれ!」
アメリカの声が会議室に響いてから、妙に張り詰めていた空気が揺らいで、ざわっとそれぞれの声が辺りを包んだ。
肝心のイギリスはというと、、、
立つ気配もなくじっと座ったまま動かない。
仏「イギリスー?大丈夫?」
頷きもせず俯いたままのイギリス、、、
不思議に思って顔を覗き込んでみる。見えた顔は真っ青で、手で口を抑えてぷるぷると震えていた。
仏「え、ちょっとイギリス、、、!?」
しまった、もっと早く無理やりにでも会議を抜けさせるべきだった、と思った。滅多に見ないイギリスの姿に僕はすっかり動揺した。
“何かしなきゃ、、、何かしなきゃ、、、”
と無意味に辺りを歩く。
イギリスからくぐもった音が聞こえて、手の隙間から溢れた液体がぽたぽたと垂れて彼の服に染みができる。
仏「ちょっ、、、日本!!ちょっとゴミ箱持ってきて!」
先程の無意味な時間が嘘だったかのように鮮明に頭が回って、近くの日本に声を掛ける。会議室にちょうどいい袋なんかある訳も無いので、仕方なしに近くのゴミ箱を持ってくるようにお願いした。
日本は少しの間頭に「?」を浮かべたあと、イギリスの様子を見て直ぐに察してくれた。
そして他のメンバーたちも僕達の会話やその焦り具合に気づいたらしく、ざわざわと集まってくる。
日「イギリスさん、ゴミ箱です!」
そう言ってイギリスにゴミ箱を手渡す日本。イギリスは受け取ったんだけど、変わらず口元を手で押えたまま、、、
中「おい、、、ブリカス、、、w」
米「親父ぃ、大丈夫か?」
加「父さん!」
アメリカが背中をさすると、イギリスは弱々しく首を振った。
1名心配してない国もいた気がするけど、、、
仏「どうしたの?」
と声をかけても潤んだ瞳で僕を見るだけ。どうしたんだ?と焦る頭で必死に考える。
仏「もしかしてだけどさ、、、みんなの前が嫌?」
僕がそう聞くと、コクコクと頷く。
露「確かにイギリスは変な所で紳士が発動するしなw」
仏「いつの間にかいたの!?」
露「そうだが、、、」
伊「まぁさ!!はやくイギリスを運ぶんね!!」
仏「わかってる!!」
膝裏と首元に手を回す。
仏「少し揺れるよ」
英「コクッ(* . .)」
そうイギリスが元気なく頷く
イギリスを持ち上げると、身長の割に軽くて、こりゃあまたご飯作りに行かないとなぁ、、、と考えつつトイレまでイギリスを運び始める。
触れている部分から伝わる温度は熱くて、かなりの高熱が出ている様だ。
仏「なんでここまで我慢するかなぁ、、、」
と真っ赤な顔をするイギリスを見ながら考える。揺れないように意識して歩く。
それまでに目的地まで時間がかかるように感じた。
目的地まで残り半分になった時に僕の手元に収まるイギリスがポロポロと涙をこぼしながら何かを訴える。
仏「大丈夫?もう着くよ、、、?」
と声をかけようと口を開いた瞬間、イギリスの手が口から離れてドロドロとした物が一気に溢れる。
英「ひっ、、、は、ぅ”、ごへ”ん”なさッッ”、、、おぇ”ッッッ」
ネジが外れたように息を荒げて「ごめんなさいごめんなさい」と謝りながら吐き出すイギリスは酷く苦しげで、僕はトイレまで駆け出した。
到着するなりイギリスを個室の白い陶器の前に座らせて、汚れてしまった上着を脱がせる。
イギリス息は嘔吐のせいかすっかり上がってしまっていた
仏「大丈夫だよ」
声をひたすらかけてやって、背中を摩ってやる。
相変わらず吐き気が収まらないらしく陶器に顔を埋めているが、既に胃の中の物は空っぽなのか透明な液体ばかりだ。
ある程度落ち着くと、疲れたのかぺしょりと僕にもたれかかってきた。
仏「お疲れ様、落ち着いたならお家帰ろっか」
そう言って頭を撫でる。イギリスはぼんやりした目でかえる、と言ってから体を起こす。僕はスマホを開いて、グルチャに
『イギリスは僕が看病するよ~』
と連絡し、僕はイギリスをお姫様抱っこして個室から出た。