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9 - 君の顔が知りたい。2

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2024年07月27日

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橙「物販行こや!」

今日はしゃるがライブに連れてきてくれた。

どうやらこのアーティストさんは物販にちょくちょく顔を出すらしい。

だから、絶対に物販に行きたい。

青「走らないでね〜w」

青「わかんなくなっちゃうでしょ?w」

橙「しゃるの髪青いやん!」

いままで人が多いところに行くことはあったし、そのたびにしゃると合流できてるから大丈夫なはず。

青「そういうことじゃないでしょ?w」

「いま物販に出てきてるって!!」

「まじで?!早く行こ〜」

橙「はよしてや!」

青「ちょっと、うるみやッ…」

橙「おわッ…」

しゃるが遅いから少しだけ歩きだしていたら、人の流れに飲まれてしまった。

どんどんしゃるが離れていく。

まあ、離れていっているのは俺だけど。


ものの数分でどこにいるかわからなくなってしまった。

橙「ここどこや…」

橙「とりあえずスマホ…」

橙「充電切れとる…」

あたりを見回すと青い髪の人がちらほら。

しゃるの声はしないから、きっとこの近くにはいない。

人波をかき分けて君を探す。

ドンッ

橙「うわッ…」

人にぶつかって転んでしまった。この人混みの中で座り込んでしまった。

周りの人は少し冷たい態度でこちらを向いていた。

怖い。どういう顔でうるみやを見てる?うるみやは今どんな顔をしてる?

恐怖で足に力が入らない。怖い。助けて。こんなとき、しゃるがいたら_。

青「うるみやッ!」

人混みの中から大好きな声が聞こえた。

青「もう…」

青「勝手に離れないでってあれほど…」

橙「しゃるぅ…」

ふいに涙がこぼれた。

よかった。見つけてくれた。ごめんなさい。

青「このまま見つけられなくなるのかと思った」

少し震えた声でしゃるが言った。

顔は見えないけど、とても柔らかい顔だった。

ねぇ、君は今どんな顔でうるみやを見ているの?

君の顔が知りたい。

こんなに強く願ったことはこれが初めてだった。

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