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あの日から僕は家政婦のバイトをしながら彼女について調べた

苗字は「神嫁」というらしい。表札に書いてあったが聞いたことがない珍しい苗字だ

今日はバイトの初日ということで名前や誕生日などの基本的なことを調べることにした

学校のノートを見れば名前が載っていてカレンダーを見れば誕生日が記されていて、至る所に彼女の個人情報があった

なにか見つける度にメモして彼女を知ろうと必死になった

「いつになったら名前呼んでくれるの?

名前は知ってるのに何故か恥ずかしくて声に出すことは無かった

だから僕達は代名詞で呼び合うようになった

僕はお兄さんと呼ばれ彼女のことは君と呼ぶようになった

なんだか知った気になっている気がしたから呼べなかったのかもしれない

君にはたくさんの兄弟がいることを知っている。そうなるとさっきの情報が本当に君のものか定かでは無い

その後更に調べると違う名前のノートが数冊出てきた

どれが君のかは分からない

そうなると誕生日も怪しかった

カレンダーには1人の誕生日しか記されていなかった

こんなに家族がいるのになぜ1人なのか

そのうち君を知りたい欲がいっぱいになった

僕はなんのためにここに越してきたんだろう

こんなことをしている場合なのか

嫌な気持ちだけが募る

じゃあね、神様(仮タイトル)

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