テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
#ご本人様達と一切関係ございません。
フレブルル
34
176
17
祐希さんの結婚報道は暫く続いた‥。
もちろん、俺のところにも記者が押しかけ、コメントを求められる‥。
当たり障りのないコメントを返すので精一杯だった‥。
俺はうまく笑えていただろうか。
祝福出来ていただろうか。
‥何も分からない‥‥
電撃結婚から、半年が過ぎた‥。
また代表の合宿が始まる。
そう‥‥‥‥‥‥
祐希さんと会わなければいけない。
会うのは‥別れてから‥‥‥‥
祐希さんの結婚式に呼ばれて会った以来だった‥。
今でも覚えている。
祐希さんが選んだのはどんな人なんだろう‥そればっかりが気になって、他の事にはうわの空だった‥。
結論から言うと‥
綺麗な人だった。モデルのようにスラッとしていて、笑顔の素敵な女性。
祐希さんの隣に並んでる姿を見ると、
まさに美男美女‥。
とてもよくお似合いだった‥‥‥‥‥。
そんな中‥同じ席に座っていた小川さんと智さんが、俺を気にして何度となく声をかけてくれる。
それと、太志さんも‥‥。
「藍‥無理してないか?」
優しい言葉に泣きそうになったが、気丈に振る舞うことにした‥
皆に迷惑はかけられない‥
俺は大丈夫だよと思ってもらいたかった‥。
だから、無理に笑った、
「こんな素敵な人早く紹介してくださいよ」
なんて‥‥。
集合写真の時に祐希さんに茶化しながら話しかけて‥
その隣で花嫁は笑っていた。祐希さんの方を見ながらとても幸せそうに‥
わかっていた。
祐希さんの隣に並ぶのは俺じゃない。
そんな事は付き合っていた時からわかっていた‥
泣くな‥
泣くもんか‥
せめて式のこの間だけは‥‥‥‥‥
誰よりも笑っていたい
泣くのは帰ってからだ‥。
最後にもう一度だけ祐希さんを見た。皆から祝福されて幸せそうな祐希さんを焼き付けるために‥
さようなら‥‥‥大好きだったよ‥‥。
「藍?めし行こうぜ!」
‥合宿の練習も終わり、今回は一人部屋で、荷物を片付けている最中に‥小川さんが俺の部屋に呼びに来てくれた。
早くしろよな‥と相変わらずの言い方だが‥きっと俺の事を思って来てくれているんだろう。
その優しさに救われる。
‥食堂にはもうほとんどの選手が集まっていた。
探しているわけでもないのに、真っ先に祐希さんの姿が目に飛び込む‥
関田さんと太志さんの横で楽しげに会話をしている。
「あっ、藍ちゃーん!」
祐希さんの前に座っていた西君に呼ばれ、手招きされる‥
‥一瞬迷った俺を見て‥引き止めようとした小川さんの肩をポンっと叩き‥大丈夫だよと伝える。
これぐらいで動揺していたら、試合もままならないに決まっている‥。
ニコニコと笑う西君の隣に座ることにした。
どうなるかと思ったが、西君がとにかく明るく話してくれるから‥場は和みいい雰囲気だった。
祐希さんも嬉しそうに相槌を打っている‥。
こうやって皆といると昔みたいだ‥。
もう‥忘れよう。
付き合っていた事を忘れてしまえば‥
俺はまた祐希さんとバレーが出来る。
そうしよう‥‥‥‥。
夕食後、シャワーから出ると‥小川さんが部屋を訪ねてきた‥そして1人でゲームをしている‥
部屋でも出来るやんとおもったが‥俺の為に居てくれてるんやろな‥
寂しくならんように‥。
そんな小川さんをいつものように茶化していたら、安心したのか‥帰るわ!と自分の部屋に戻って行った。
‥俺は恵まれてるなぁ‥
明日からも練習頑張ろう!‥自分に気合いを入れて‥いつものようにストレッチを始める‥
コンコンコン‥‥。
ドアをノックする音‥
誰やろ?‥あっ、小川さん!ゲーム忘れてるやん!!
机の上にゲーム機が無造作に置かれていたので、それを持って扉まで向かう。
ガチャッ。
「小川さーん、大事なゲーム機やのに‥‥‥‥‥‥」
そこまでしか言えなかった‥‥。
小川さんだろうと思い、勢い良く開けた扉の向こうには‥‥‥‥‥‥‥
祐希さんがいた‥‥‥‥‥‥‥‥‥。
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!